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エ:(全く・・・) あら、失礼、飛んだところで、お邪魔が入ったようですけれど・・・
ねえ、あなた達?その・・・自分の能力・・・この、私のために役立てようとは思いません?
ゼ:は? で・・・でも・・・よう、オレ、あんたの事を知らないし・・・それに、あんたのために役立つ・・・だなんて・・・
グ:これ・・・お主、このお方が誰であるか、分かって話しかけておるのか?
エ:いいのよ・・・・グラディウス・・・。
グ:で、ですが・・・・しかし・・・
へ:(ガバッ!!) や・・・やはり、あなた様は・・・
次期『天帝』になられる・・・ エカティエリーヌ=リントハイム=アルダーシャクティアヌス 様でいらっしゃいますね??
い、今までの数々のご無礼・・・何卒ご容赦のほどを・・・っ!!
ゼ:えっ―――― えっ??? じ・・・次期天帝・・・って、お偉いさんじゃあねえかよ?!!
エ:(フ・・・)いいのですよ、ヘルネリア。
それに、今の私は、天帝でもなんでもありません・・・それを部下でないあなたに額(ぬか)づいてもらおう・・・などと思っていませんので・・・
そのようなお気使いは、無用にしていただきます。
へ:はっ――― ははぁ―――っ。
エ:それより・・・いかがです? あなた方二人・・・これより、私の元で働いてみよう・・・・とは、思いません?
へ:エ・・・エリア様、自ら、この私のような者をスカウトを―――?
み、身に余る光栄です!ありがたく・・・お受けいたしますっ!!
エ:(フ・・・・) あなたは・・・・どうなのです?ゼピュロス。
ゼ:オレか―――? オレは、まだ修行中の、ハンパもんだしさぁ――― いくらお偉いさんだろうが・・・そいつは受けることは出来ねぇ・・・・。
へ:ちょ・・・ちょっと!あなた?? こ、この方から、お誘いを受けれる事なんて、滅多にない・・・いえ、それどころか、これは栄誉な事なのよ??
ゼ:・・・・・へっ。 だぁが・・・強いやつらと当たらせてくれる・・・ってンなら話は別だぜ?
エ:・・・・それが条件のようですね。 よろしい、ではその望み・・・・総てとは行かないまでも、かなえて差し上げましょう。
〔こうして・・・一部障害がありながらも、後の『焔帝:エリア』と、その親衛騎士団は、その様相を呈してきたのです。〕
ゼ:あ――― それより、さっきのあのアブねー女は??
エ:・・・・あれは、唯一のこの私の汚点です、ほっといても戻ってきますので、とりあえずはケネメアへと戻りましょう。
ゼ:は―――はあ・・・。(お、汚点??)
へ:はは・・・・。(強ち・・・間違いではないかも・・・)
グ:ムッ?!・・・・戻ってきたようだぞ。
どおぉぉ・・・・・ん
キ:キリエちゃんとぉちゃくぅ〜〜! さあァ!カクゴなさい!あなた達!!
エ:(はぁ〜〜っ・・・) もうそれはいいから・・・お芝居する必要ないのよ、リヒト。
キ:えっ?!ええ〜〜〜っ??もう終わらせちゃったわけなの?? この、私のいない間に?
つぅまんなぁ〜〜い、もう少し引っ掻き回して、お話し面白くしてやろうと思ってたのに・・・・。
エ:そんな、はた迷惑な事はいいですから・・・。
キ:はいはい・・・。 それじゃあヨロシクね?ゼクス君にヘカテさん。
私の名は、 キシリア=リヒトブレム=エルダーナリシュヴァアラ だから、よぅく覚えておいて。
へ:・・・・キシリア・・って、もしかして、『デス・バハムート』の・・・?
キ:ええ、そうよ・・・あなた、意外に詳しいのね。
へ:ええ・・・・一応は・・・私の師から、よく承っておりましたので・・・
キ:・・・だぁれ?あなたの・・・師・・・って。
へ:お名前は・・・語っていただけなかったのですが、確か、こ自分の事を“マエストロ”と・・・
エ:(えっ?!) マエストロ・・・? あの、その方の容姿・・・って、どのような・・・
へ:は、はあ・・・。 烏の濡れ羽色の髪に・・・『サン・ライトイエロー』と『アイス・ブルー』の瞳ですが・・・・
エ:そ、そうですか・・・。(あの方では・・・なかったのですね・・・)
〔これは、その時に語られた、ほんの些細な会話・・・
でも、これが、のちの或る事件に発展していこうとは・・・
まだ、彼等には、知るよしすらなかったに、違いありません・・・・〕
―――了―――