第0講  “番外編” 〜おひぃと婀陀那〜  ――其の壱――

 

 

お:あっ、婀陀那ちゃん、それ取って。                                           婀:はぃ、これですな?
お:婀陀那ちゃん、これどうすればいいのかしら。                                 婀:これはですな・・・・・これこれ、こうこうするのですよ。
お:婀陀那ちゃん、あれやっといてね?                                           婀:はっ! ○○の件ですな!? 任せておいて下され。

(それは、おひぃさんと、婀陀那が日常やりとりしている会話の一部である。 が、その息のよさに疑問を抱く者がここに一人居る。 そう、臾魅である。)

臾:なぁ、なぁ、あの二人、ホンマ、ゼツミョ〜やんなぁ、いわゆる一つの・・・『ツーといやぁ、カー』ちゅう仲やないか。
サ:何が言いたいんだ。(こんのクソ忙しい時に・・・(-_-#)
臾:つまりやんなぁ、『水と油』『火と水』っちゅーように、なんもかんも正反対のあの二人が、なしてあないに仲ええんかなぁ・・・・思うて。
サ:そうか? そういやぁそうだな。                 オィ、Jokaおめー、なんか知ってるか?

J:ふぅ〜〜ん・・・・あ、そういえばぁ、人づてに聞いた事あるんですけど、元々あの二人仲悪かったらしいですよぉ?
臾:え゛? まぢ??                                                           サ:ホントか?  そりゃ、ガセじゃねーのか?

J:う〜〜ん・・・でも確かな筋って聞いたんだけどなぁ。 第一、あの二人が仲良くっても、二人の家の方は未だに『犬猿の仲』みたいじゃないですかー。
サ:あぁ、“森野”と“柾木”といやぁ、ここらの二大勢力だからな。                臾:でもなぁ、よー今まで、大きな抗争なかってんなぁ。

J:そりゃそうですよ〜〜、まだ、上には上がいるじゃないですか〜。
サ:“杜下”か、そういやぁヤッコさん、いつも大きな抗争に発展する前に、中に割ってきて、いつも丸く納めちまうんだよなぁ。

J:でも、二つの家の仲が悪いってのも、その“杜下”が裏で糸引いてる・・・って言う噂もあるんですよ〜〜ッ?!
サ:あぁ、そいつは小耳にはさんだことがあるが、どこまで本当なんだかな。 大体、今の当主は『仏の善三朗』って言うじゃねーか。
J:あぁ〜〜ッ! なんか、ますます判んなくなってきちゃいますね。

臾:でも、でも、 “元々は仲悪かった” ッちゅーのはホンマなんやろ? 聞かせてもらえんかなぁ・・・・その話。
J:いいですよぉ? 話によると、初対面は、おひぃさん中三、婀陀那さんは高一だったらしいです。


 

(それは今よりそう遠くない過去(なんのこっちゃ(^^;;

 

 

(婀娜那の通う“雷鳳高校”――図書室にて――)
雷1:婀陀那さん! 婀陀那さんっ!! 婀陀那さんはどこだっ?! 何、図書室か・・・・分かった。

  婀陀那さん!!

ガチャッ!!

 

婀:おい、図書室は静かにしろといつも言っておるだろう・・・・何のようなのだ? 一体。

雷1:実は・・・・
(ぼそぼそ・・・・)                                   婀:何? 樹雷(学園)のやつらが? 分かった、案内しろ。




(一方その頃)

(樹雷学園、中等部――生徒会執行部・会長室――)
樹1:会長〜〜・・・・会長〜〜、会長、大変です! わが校と、雷鳳の不良同士がまたいざこざを!!
阿:なんですって!!? 分かりました。(ふぅ・・・着任早々、次から次へと・・・・) 案内しなさい!

 





   (とある倉庫にて)
雷2:くそ〜〜っ! も、もうダメだ・・・・こりゃ・・・・おいっ! ちゃんと、あの人に連絡取れたんだろうなっ!!?

2:へっへっへっへ・・・・もう、おめぇ〜ら、ダメなんだよ!  あ?! そろそろ観念しろよ!



1:お〜〜い! みんなー! 安心しろーー! 婀陀那さん来られたぞーー!!?
雷2:ナニッ?! へっへっへへへ・・・・これで一気に形勢逆転だなァ。

2:な、なんだと・・・ヤツが・・・ “羅刹の婀陀那”が?? き、来やがったのか?

 

婀:オィ、大丈夫か? しっかりせよ。 キサマら、よくも我が校の連中を可愛がってくれたな。 カクゴしろ、それと、お前らは手を出すなよ。

3:お、おィ・・・やべぇぜ??! あいつが出てきちまったら、おい! 早くずらかろうぜ??!

婀:それは出来ん、この妾が出てきたからにはな。

バッ!!

(羽織っていた上着を取る。 すると・・・・意外にも、そこには鍛え抜かれた体が・・・・)

2:く、クソッ! どの道相手は女一人だっ!! たたんじまえぇ〜〜ッ!!

婀:ふふふ・・・・クックック・・・・このタワケどもが、何人かかってこようが、無駄な事なのが分からんとはな。

  御託はいい、さっさとかかってこんかっ!!

3:お、オィ・・・あの人、一人で大丈夫なのか??
雷2:なんだぁ? お前・・・知らんのか? あの人はな、柔術を始め、古武道、剣道、合気道、日本拳法と、武道の道を極めてるらしぃんだぜ??
  ここにいるオレ達よか、ずっとつえぇ〜ンだよ!!

 

(と、まァ、説明クサイセリフの間にも、次々と相手を薙ぎ倒していく婀陀那、するとそこへ??)

阿:お待ちなさい! あなたたち、ここで何をしているのです!! すぐにおやめなさい!!
雷1:あんだぁ?! てめェ、はんッ! よく見りゃ〜中坊じゃねーかよっ! 笑わせるぜ!! こっちの助っ人は中学生かよ!!
  ガキは早く帰ってママのおっぱいでもしゃぶってな!!

2:げ・・・ッ! あいつは!!                                    樹3:ああ確か、中等部の生徒会長だぜ?? 確か、名前を阿恵・・・・・

阿:なんて下劣な言葉を・・・・・まぁ良い、頭のお悪い方々にもう一度言って差し上げます、ここを立ち去るのです! さもないと・・・・
雷2:どうするってんだ! あァ!? 代わりに、お嬢ちゃんがお相手してくれんのか? あァ?!

(すると、阿恵華が、雷鳳の生徒2に手をかざすと、一瞬にして、雷鳳の生徒2が弾き飛ばされる)

バシィィィ・・・・ン!!

 

2:ぐわぁッ!!                           雷3:な・・・ッ、こ・こいつ!!?                      雷1:やんのか!? ゴラァ! あぁ!??

阿:あなたたち無頼の徒には何を言っても無駄なようね。 よろしい、わたくしがお相手して差し上げましょう、かかってきなさいっ!
雷1:こんのやらぁ〜〜!!                   雷2:上等だぁ〜〜!!                                   雷3:死んで反省
(こうかい)しろや!!

(しかし、この三人の攻撃が阿恵華に届くことなく弾かれる、その際に、魔法陣のようなものが見え隠れするのを婀陀那は見逃さなかった)

婀:なにいっ!? (目の・・・錯覚か?)

  ・・・ちょっと待て、お前ら、こいつは少し出来るようじゃ、 妾にまかせよ。
阿:あなたがこの方々の頭目? もう・・・引き下がれないの?
婀:まァ、そういったところだ。 それに、引くつもりなど毛頭ない。 闘る前に、あんたの名前でも聞いておこうか?

阿:このような愚劣極まりない輩の頭目に名乗る名など、生憎持ち合わせてはおりませぬ、どうかお引取りを。
婀:それは出来ぬ相談だ。 第一、あのようなマヤカシを見せられてはな・・・・、参るッ!!
阿:わたくしの“術”をマヤカシなどとはっ!!

(烈しく交錯する“拳”と“結界”、そんな攻防一体の闘いが小一時間過ぎようとした頃、両者互いに疲れが見え始める・・・・)

婀:はぁはぁ・・・(な、中々やりよるな・・・・妾の攻撃をここまで耐え凌ぐとは。 この者は一体??)
阿:はぁ・・・はぁ・・・ふぅ・・・(なんて激しい攻撃、防ぐのが精一杯だなんて。 つ、次の攻撃に耐えられるかどうか・・・)

婀:(こうなっては埒があかん、よし、あの手を使ってみるか・・・・)              喰らえィ!!

奥儀「重ね当て・衝」!! 

*)この技は、同じ箇所に、同程度の衝撃を重ねて当てるところからその名がついたのです。(いや・・・ホントなんだってば!!(^フ^;;A)

ガシィーン!ガシィーン!!         ピ・・・ピシィッ!

阿:(な・・・・っ! けっ、結界がっ!!)

クワシャァァァン・・・・  ・・・・・

阿:ああっ!!(ドサァッ!)                                                      婀:もらったぁぁっ!!

 

警:そこまでだっ! 止めなさい君達!! 大人しくするんだ!!
雷1:や・やべぇ! サツだ!! 誰かタレコミゃあがったな!! 畜生! ひとまずすらかるぞ!!?

2:チッキショーー!! 覚えてやがれ!!

 

・・・・・・・・・・!!                              ・・・・・・・・・・!!


 

 

 

サ:・・・・・で、結局二人はどうなったんだって??
J:うん、おひぃさんの方は近侍の人に助けてもらったらしいんだけど。 婀陀那さんの方は、捕まっちゃったらしくってさぁ、警察に連れてかれたみたい。

臾:はぁ〜〜、そらまた難儀やんなぁ。                               J:でもね? お家がお家だから・・・・
サ:すぐ釈放された・・・・と・・・
J:うんそう。  でも、やぱし、良家だったもんだから、謹慎はくらっちゃったんだって。

サ:確かに、出会いは最悪だな。                                                 臾:やんなぁ〜〜?! 初めて顔合わしたんがドツキ合いやなんて。

お:だ〜れがドツキ合うんですって?! 仕事の最中に、お喋りに熱中するなんて、随分とまァ余裕がございますのね? あなたたち!?
  
バツとして残業よっ!!##
婀:ふふ、姐上あまりいじめてしまわれますな。 お主達も少しは反省されよ。 それでようございますな? 姐上。
お:仕方ないわね、婀陀那ちゃんがそこまで言うなら。 よろしい、今回のところは大目に見て差し上げましょう。
  
で・す・が、今度このような事がありましたら、許しませんからッ!

臾:は、はは・・・・そらまたおおきに。(^フ^ll;;)> (ホンマこの人ら、イガミおうてたんかいな・・・・(-v-;;)
J:(つくづく不思議なこともあるもんだニャ〜〜)                                サ:(ヤレヤレだぜ!・・・・まったく・・・)

J・サ・臾:はぁ〜〜〜〜〜ぅ!!(-W-;;)

 

―――了―――

 

 

 

 

まえ                                                   あと