<ろく>

 

(すると・・・・間の悪い事に、ハイジャッカー達に見つかってしまう一行・・・)

 

ハ:オッ! あそこにいたぞ!!                                                 ス:んゲっ! や〜〜バっ!!  にーげろっ!!

ハ:追えいっ! 追え〜〜っ!!

 

(ステラバスター・おひぃ・婀陀那、逃げようとするも、杜下邸内は通称『泥棒泣かせ』で知られており、家に仕えている人間でさえ危うく間違えるものを

どうして他家のものが、迷わない道理があろうか・・・・、当然のごとく、その階の袋小路に追い詰められる三人・・・・)

 

ス:んが・・・・行き止まり・・・                                               婀:ク・・・ッ! ならやむをえん!!

ハ:ふふふ・・・とうとう追い詰めたぞ・・・?  ステラバスター・・・・、きさまが先に頂戴したものを渡してもらおうか・・・?

ス:それ・・・・ってコレの事・・・・?

 

ポイッ!・・・・・コロコロ・・・・

 

ハ:ふふふ・・・中々素直・・・・なんだ? コレは!!? 随分と昔のヤツじゃあないか!!

ス:そーゆーこと、まっ、ワシら一杯喰わされた・・・ってことだよねぇ〜〜。                  ハ:なん・・・だと?

ス:だぁって・・・・そうざしょ? 肝心かなめのものがないんだし・・・、つまり、コレは、はなっからこゆものなかった・・・ってこういうわけよ。

ハ:は・・・・・はめられた・・・・ってーのか??                               ス:ああ〜〜、お互いにね・・・・(ニャ・・・)

婀:(こ・・・この男・・・なぜこの状況下において笑ってなどいられるのじゃ・・・・?)

 

ハ:おのれぃ! ならば・・・腹いせにこいつら三人、血祭りだぁ!!

 

(すると・・・・どこから湧いて出たのか・・・・見慣れた人影が三つ・・・・・ )

我:そうはさせん!!                                    紫:逆に袋のネズミは・・・・                        真:あんた達だよ・・・・

 

お:あ・・・・あなた達!!                                                     婀:ク・・・ッ! 姐上に指一本と触れてみよ!! この妾が・・・!

我:いけませんねぇ・・・婀陀那様、そう殺気だたれちゃ・・・・。                 婀:な・・・・なんじゃと・・・・?

真:あたいらはねぇ、お守りに来たのさ・・・・公主様達を・・・・・。             お:で・・・でも・・・あの時はわたくし達の命を・・・・

紫:あの時はあの時・・・・、ああするより、仕方がなかったのです・・・・お許しを、会長・・・。

 

団:ふっふっふっ、どうやら役者が揃ったようじゃのう。                           婀:お主・・・・団蔵・・・・

ハ:なッ・・・何?? あの・・・伝説の・・・?                                 団:いかにも・・・・

ハ:するってことは・・・

団:(ニヤ・・・)ひょ〜っとすると、お前らの目の前の・・・全て幻影かもなぁ・・・。 どうする? 大人しく縛につくもよし、無駄に抵抗して散るもよし・・・。

ハ:ぐっ・・・くく・・・・投降する・・・・。

団:な〜〜んじゃい!! 張り合いのない・・・・まっ、いいか・・・。                おし、連れてけ!!

 

(我矛羅、真沙螺、紫苑らに連行されるハイジャッカー達、後に残るは・・・・おひぃたち三人だけになりまして・・・・?)

 

お:た・・・・助かったのね・・・・(はぁ・・・)                              婀:しかし・・・・、これはどういった事なのじゃ??

団:いえね・・・・、最近なって頻発するようになったハイジャッカー共の一掃に、御前が一役買われた・・・・って事ですよ。

  杜下のセキュリティが刷新され、そして、その設定図も出来上がった・・・っちゅうデマをね・・・。

ス:へ・・・・? じ、じゃあ・・・ワシもそれに乗った口??               団:ぅんっ?! ま、そういうことじゃなぁ、三下・・・。


婀:な、ならば・・・妾達は・・・?                                 団:あ〜〜、んまぁ・・・、偶然が重なった・・・・っちゅう事ですかいねェ・・・。

お:で・・・・でも・・・・驍様のあのお言葉・・・・。

:まっ、気にしなさんな・・・、大体ヤツらが来るまでおネンネしてもらってた方が、ワシらの都合がよかったんでやすからねェ。

 


真:それにあたいたちが姫様をヤれるわけがないじゃないですか・・・。

団:おぅ・・・戻ったか・・・お前。           真:あいよ・・・・あんた・・・。                                  お:あんたぁ??!

紫:そうですよ・・・、私も、この計画聞かされた時は、本当はどうしようかと迷ったんです・・・。

一度ならず二度も、あなた方の命を狙う事になりはしないか・・・・と・・・・。

婀:紫苑殿・・・・それは、お辛ろうございましたなぁ・・・。

紫:でも・・・・お側にこの人がいてくれたから、助かったんです・・・。                我:紫苑・・・・。

 

婀:はぁ?  お・・・お主ら・・・・ひょっとして・・・・・夫婦・・・・か??            紫:ええ、そうですが・・・・(しれ・・・)

お:うぞ・・・・、じ、じゃあ・・・真沙螺もぉ??!!                           真:え? そうだよ?  なぁ・・・・あんた・・・

団:や〜れやれのぅ・・・、全くとんでもないのに捕まった・・・・っちゅうヤツですよ・・・・。 ワシゃあどっちか・・・っちゅうと紫苑の方が・・・

ギュウゥゥ・・・!!

 

団:あ、イッた!! 何しやがる! んのヤロウ・・・!!                         真:ふんっ! この浮気もんっ!!

お:あら、まぁ・・・・(うふふふ・・・・)

婀:まぁ、喧嘩をする程、仲が良いと言う事じゃしのう、めでたし、めでたし・・・・・じゃな。

団:めでたくなんかねぇよう・・・・、公主さん、このドチンチクリンどうにかしてくれんかのぅ・・・。

真:ちょいと! あんた!!  ドチンチクリンだけ余計ぢゃわっ!!

ドゲシィッ!!―☆(真沙螺の蹴り炸裂・・・、たまらず団蔵壁までエスケープ)

 

団:あイッた! ・・・・ったくよぅ・・・・。                                   ス:団蔵・・・・・

団:これは・・・・・御前・・・・                                               ス:今回の働き、ご苦労であった・・・・これを・・・・(そういいつつ小箱を渡す)

団:これを・・・? アイツに・・・でやすか・・・・。                           ス:これからも仲、睦まじくな・・・・。

団:ご恩にきやす・・・。

 

婀:おや? そういえば・・・・ステラ殿は?                                     お:そういえば、先程から見えませんわね・・・・。

婀:おぉ、団蔵殿・・・、丁度よかった、お主、そこでステラバスター殿を見ませんでしたか・・・?

団:ありゃ? そういやあ、アイツ・・・・どこにいったんじゃ・・・、この屋敷、迷路になっとるのにのぅ・・・。 ま、そのうち見つかることじゃろ・・・。

 

 

(さて・・・、ひょんな事から分かってきたステラバスターの正体、

この先、どうなっていくのでありましょうか・・・?

その答えは、神のみぞ知る・・・ところであります)

 

 

―――了―――

 

 

 


まえ                               あと