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(洞窟、中腹辺り・・・)
ア:ぷっはぁ〜〜・・・、さっすがに疲れた・・・。 それにお腹もすいたぁ・・・。(グゥ〜〜〜ッ・・・)
ヱ:はい、タルタロス様、これを食べてください。 はい、あ〜〜〜ん
タ:あ〜〜・・・(んぐんぐ・・・) ふ〜ん、意外と美味しいもんだなぁ。
ヱ:えっ?! そ、そうですかぁ? (うれちィ〜〜♡)
ア:あ゛〜〜っ!! 何、お前ら愉しそうに弁当広げてんだよっ!! ちっきしょ〜〜・・・、私は忘れたって言うのに・・・・(トホホ・・・)
ヱ:あ〜ら、忘れた誰かさんが悪いんです。 それに、こぉ〜んな簡単なミッション、さっさと終わらせるんじゃあ、なかったんですかねぇ〜え?!
ア:ど〜こが簡単なんだよ! どこが!! きっしょ〜〜・・・あんのヒゲジジィ・・・、よくも私ら騙してくれたなぁ〜〜っ!!? 後で覚えてろよ〜っ!!
タ:ん?! あれは・・・・
ア:どうした? タルタロス、後ろに何か・・・・ああっ! エ・・・エリア! お、お前・・・・
エ:あっ!アダナ様ーっ! よかった、間に合って、はい、これお弁当ですよ?
ア:あ・・・え? こ、これを私に届けるために・・・? ・・・・、バカ、危険を冒してまで・・・こんなとこまで・・・・
でも、嬉しいよ、エリア、お前のその気持ち、受け止めてあげるよ、有り難う・・・・。
エ:いいえ、どういたしまして♡
ヱ:へっぇ〜え、エリアちゃんしっかり屋さんなんだ・・・、誰かさん、しっかりしてないから・・・・。
エ:はいっ! そうです!
ア:あ゛っ! そりゃ〜ないだろ? エリア・・・・。(モグモグ・・・)
エ:あはっ♡すみませーん。
タ:・・・で、これからどうする?
ア:へ?
タ:これからどうするのか、と聞いたんだ・・・、あのデュラハンでさえ、まだ序の口だろうからな・・・。 まだそれ以上のヤツが出てこないとも限らない・・・・。
ア:ああ、そうだな・・・。 分かってるな? エリア・・・。
エ:え・・? でも・・・私、折角ここまで来ましたのに・・・。
ア:済まないが、今回のミッション、簡単だと言ったの・・・ありゃ嘘だ。
エ:えっ?!
ア:正直、死にそうになった事、何度かあったんだ・・・、そんな危険な事にお前を巻き込みたくはない・・・・ 分かってくれるな・・・?
エ:ええ・・・・そんな・・・。 分かりません・・・、私
分かりませんっ! どうして一緒にいちゃいけないんですか?!
私、アダナ様が居なくなったら・・・・私・・・私・・・、お願いですから、一緒に居させて下さいっ!!
ア:・・・・。(エリア・・・ゴメンッ!)
パシィ〜〜ン・・・・・!!
エ:え・・・っ??! ヱ:ああっ!! タ:なっ・・・!!
(これ以上危険なことに巻き込ませたくはない、とアダナ、エリアを説得するも、アダナを実の肉親以上に慕うエリアに届くはずもなく・・・
ついには、『平手打ち』という強硬手段にでる。それを傍らで見ていたエルムとタルタロス・・・絶句・・・
その後アダナ、皆に背を向けるようにして・・・・)
ア:ウザいんだよ! 正直、足手まといなんだよ! な、なんだい・・・、こっちが優しくしてりゃあ・・・付け上がりやがってさぁ!! とっとと帰えんなっ!
で、なけりゃあ・・・・今、ここでたたっ斬ってやろうか・・・?
ブゥウウン・・・・(なんとアダナ、ここでこともあろうに『グラム』を出現させる・・・・)
エ:え・・・・・ え・・・・・っ?!
ヱ:ア、アダナさんっ! あなた・・・!
パシッ!(タルタロス、とっさにエルムを無言で制する・・・・。 そして、ここでエリア、涙ながらに今来た道を、走って引き返す・・・)
ヱ:ア・・・アダナ・・・さん?
ア:す、済まない・・・ちょっと・・・今・・・、一人に・・・・して・・・くれないか・・・・。
タ:行こう・・・・エルム・・・。
(すると、誰もいなくなったその場で、アダナ急に体を崩し・・・・静かに慟哭する。 エリアを護ってやれることが出来ない、今の自分の不甲斐無さに・・・)
ア:うぅぅ・・・ふぐぅうう・・・うぅ・・・・
ソ:『辛い判断だな・・・・アルディナ・・・』
ア:うぅ・・・うるさいっ! あんたなんかに・・・・何が分かるってんだ!! エリア・・・・ごめんよぅ・・・う・・うぅぅ・・・・。
ソ:『無事、帰っていてくれればいいのだがな・・・・』
ア:・・・・(グスッ・・) あぁ・・、そうだな・・・・。 じゃあ・・・そろそろ行くか・・・・。
ヱ:あら、もういいのですか・・・? アダナさん・・・・。
ア:あぁ、いつまでもメソメソしちゃ居られないからな・・・、それよりさっさと済ませよう・・・。
(アダナ達三人、これよりさらに奥に進み始める・・・・・が、しかし・・・・?)
エ:アダナ様・・・、ご免なさい・・・・・、言う事を聞かない私をお許しになって・・・・。
――――了――――