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(しかし、その時、どこからともなく一匹のコウモリが・・・。  そして、そのコウモリは、なんとたった今、アダナ達が打ち倒したはずのバルログの元に・・・)

 

ア:あら? なんだ? あのコウモリは・・・                               ヱ:あ・・・、たった今私達が倒したはずのバルログのところに・・・

タ:ま、まさか・・・?

 

ジ:・・・・何? コウモリじゃと?                                       エ:はい、そのようです。 どうやらあれは・・・

 

バ:ゥグオッ?!  グルゥォォオオオオオォォォォ!!

 

ア:うげぇっ! な、なんで復活しちまうんだよぅ!!?  ちょっと! ジョカりーん! そっちの方どうなってんだい??!

ジ:うむ、修復の方はたった今終わった。 妾もこの戦闘に加わろう。

ア:そいつは助かるよ、そうなったらこっちは百人力・・・・うぉっ?!(シュイィ・・・・ン)

ソ:ふっふ、ワシも不肖ながら参加させてもらうぞ。 ただ傍らで見物しておったのではつまらんからな・・・。

タ:んな・・・ッ、お、オッさんか?!

ソ:若造・・・、そこでみておるがよい。 真の剣術というものをな。  出でぃ! 『覇蝕の剣』

  そして、我が魔剣 篤と喰らうがよいわ!!

『フレア・バゼラード』!!

 

ドヒュ・・・・        ・・・・ゥゥ・・・・       ・・ゥゥン

 

タ:な・・・っ!? 剣を相手に向かって・・・                                        ヱ:投げた?!

エ:しかもその剣は炎を帯びて・・・・は、迅ぃ!!

ザスンッ!

ドシュッ!

 

タ:しかも今度は突き立ったところから斬り上げ・・・いや、自らも上空高く舞い上がって・・・

ヱ:あ、あれは・・・魔力の槍?! それを三つも・・・・

ザシュ           ザシュ                   ザシュ!!

ドスンッ!

 

タ:と・・・止めは剣を相手にあてがっての急降下・・・。 あ、あれが『フレア・バゼラード』・・・!!

 

ソ:止めはくれてやる。ジョカリーヌ!!

ジ:お任せあれ、ソロン様。

デ・ヴィド・ソールーシールー・レ・クィエム

“氷雪を束ねし白銀の刃よ、総てを沈黙させ、破砕せよ”

『フロスト・ベイト』!!

(−70℃の凍気の刃が対象者を襲う術、万が一助かったとしても凍傷は免れない)

 

ヱ:す・・・すごい・・・。これが本当の ハイ・エィンシェント ・・・。         タ:おっさんのも・・・オレ達のとは段違いだな・・・。

 

ソ:当たり前だ。 お前達は まだ、たかだか1,000歳も行ってはおるまい。 それが年季の差というものだ。

  どれ、返すぞ アダナよ・・・。(シュイィ・・・ン)

 

ジ:(それにしても・・・一度、打ち倒されたはずの者が、 コウモリの力 によって復活?  よもや・・・・

  こんなマネができるとしたのなら、やはりあやつが、妾の事を嗅ぎつけたようじゃな・・・)

 

ア:うっ・・・う〜〜ん・・・。  あり? どうした? ジョカりん、思いつめたような顔をして、なんかあったのか?

ジ:いや・・・・なんでもない。 それにしても、見事ミッション・コンプリートしたようじゃの、ご苦労であった。

エ:あの・・・申し訳ありません。 私 何もできませんで・・・。

ア:え? い、いいんだよ・・・エリアは。   第一まだなにも教わってないんだからさぁ。

  ま、今日のところは見学・・・ってところさ。   そうだろ? ジョカりん。

 

ジ:うむ、そうじゃな。    ところで、お主、先程から妾の事を ジョカりん と、申しておるようじゃが?

ア:あ・・・、やっぱ、ダメ?(だよね・・・) ゴメン、気に触ったのなら言い方、元に戻すからさ・・・。

ジ:いや、構わぬよ。 それで、お主が妾の事を身近に感じてくれておるのであれば・・・な。

ア:あ、有り難う・・・・ジョカリーヌ・・・・様。

ジ:ふふ、どうした、いつものお主らしくないではないか。 のぅ、エルミナール殿?

 

ヱ:えっ?! あっ・・・えぇ、そうですよ。 遠慮なんかするなんて、アダナさんらしくもないですよ??

ア:そうか・・・ありがとな。  でも、こうでもしないと頭ん中 どうかなっちまいそうでな・・・。

  考えても見ろよ、あの伝説とまで謳われたリッチーが、私らのパーティにいるんだぜ? 本来なら考えられないのに・・・・さ。

ヱ:(アダナさん・・・) それは、私とて同じ事ですよ。 本当の事を言うと、未だに現実かそうでないかの区別、つきそうにないんですもの。

  身に余る光栄です・・・・よね?

ジ:(皆の者・・・) それでは 帰るとするかの、 フレンス・ブルグ へ・・・。

 

『移送方陣』!!

(シュイ・・・・ン)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方その頃

件の古城の奥では・・・・

 

少:ふふふふふ・・・・。 そう、私のコウモリ憑きを見事に・・・。

  さて・・・、第一段階は終了ね。   私の挨拶状も受け取ったようだし。   今度は直々にご対面だわね。

  どんな顔をするか、今から愉しみだわ・・・・ジョカリーヌ。

 

 

フッフッフ・・・・ハッハッハ・・・・・

アーッハッハッハッハ!!

 

 

 

 

 

こうして、凄惨な宴が始まろうとしていた。

 

 

 

 

 

―――了―――

 

 

 

 

 

 

 
まえ                                      あと