<十>
〔そして、ユーリア主任が持ってきた、携帯式の端末と・・・・
予(あらかじ)め、ナオミの体・・・・首の後ろのほうに、備え付けられてあった端子に、接続用のコードを接(つな)ぐ事により・・・
次第に、或る事が、分かってき始めたのです・・・・。〕
L:では、これより、システムを開きます。
カチ―――☆
ウイィィィ・・・・・・ン
ナ:・・・・。
ビクン! ビクビク・・・ ビク――――ッ!!
パ ッ
チキチキチキチキチキチキ・・・・
L:音声認識方式の、パスワードを、お願いします―――。
R:・・・・・。
――我は求め訴えたり――
――我等が主に、刃向かいし穢れの者達に――
――憐れみの声を・・・・投げかけ給え――
・
・
・
マ:(こ、この謳(うた)い文句は・・・)
婀:(悪魔の召喚と、神を賛辞する・・・)
L:システム、再起動します―――。
ウイィィ――――――――・・・・・
ナ:システム・バイ・ノーマル
ワタシノ名ハ・=ノヴァ・ハーツ=・=プロトタイプーU= 製造認識番号――2501―― デス。
下記ヨリ・モードヲ・オ選ビ下サイ。
L:えぇ〜ッと・・・・メンテナンス・モード・・・・と。(カチカチ・・・・)
パッ
ザ・・・・・ザアァァァァァァァァァァァァァァァァ
臾:(うっひゃ・・・なんやんコレ・・・なんか、まるで、最新式のコンピューターのようやん・・・)
サ:(すごい・・・データーの量だな・・・)
ス:(ナオ・・・・ちゃん・・・)
R:おい・・・どうなんだい?
L:今・・・・手順に従って、やってんですからね―――(カチカチ・・・)
気を・・・・散らさないでくださいよ―――― っと。(カチ・・・・カチカチ・・・)
・・・ふンふん・・・ここが・・・こうで・・・(カチ・・・・カチ・・・)
えぇ〜〜―――ッと・・・あれは・・・っと、あった。(カチカチカチ・・・)
ふぅ〜〜――――。(カチカチ・・・・・カチッ――☆)
ナ:・・・・・・。
バ:(また・・・動かなくなった・・・・) ナオミ?ナオミ―――??
L:大丈夫、ご安心下さい。
今のところ、システムに異状は見つかっておりません、正常にローディングしています。
それに今は、待機状態でいますので・・・こちらから命令しない限りは、動く事はないでしょう・・・。
バ:(スタンバイ・モード・・・とでも??) で、でも・・・それじゃあ、まるっきり・・・
R:それに・・・
バ:えっ?!!
R:あの、ヘンクツジジィのいうのには、正常にシステムが走っていさえすれば、
喩え ――ジェノサイド―― だろうが・・・ ――マサカル―― だろうが・・・きちんと、敵味方の区別はつく・・・って話しだよ。
バ:んな――― じ、――ジェノサイド――≪完全抹殺≫に・・・ ――マサカル――≪殲滅≫・・・だと・・・?
そ、そんな、危険な事が・・・もし、それが、『人外の者』ではなく・・・一般庶民に向けられるような事が・・・
L:確かに――― あのときのモードは、――ジェノサイド――だったようですが、
きちんと、味方には、危害が及ばぬよう、その行動は、計算しつくされていましたからね。
バ:え―――ええ?! で、でも・・・あなたは、あの時・・・
R:なぁ―――――ッははは!(バシ――ン☆)
L:(ぶっ!?) いッ―――いったいじゃないのよ! ナニすんのよ・・・!
R:いっやぁぁ〜〜主任も隅に置けないッスよねぇ〜?! ノゾキしてた〜〜〜だ、なんて。(ぐいっ・ぐいっ!)
L:いたた・いたた・・・ちょ、ちょっと!掴みやすいから・・・って、私の前髪のはねッかえり・・・引っ張んないでよ!!
バ:あっ・・・・あぁ・・・・。
〔そう・・・・そこで明らかとなった事実―――
それは、ナオミ自身(??)も、いいおいた、またも―――の、あの言葉・・・
ノヴァ・ハーツ
その、システムを開いていくうちに・・・そのモノの中には、膨大なまでのデータが・・・・
それはまさしく、自分達が、普段使い慣れている、パソコンと、そう変わりはないものがそこに・・・・
それも、個人の内部に、搭載されている――――と、言う事実だったのです。
それにしても・・・・ユーリア主任・・・――ジェノサイド・モード――がローディングしている時に・・・
その場に居合わせた・・・と、言っているようなのです・・・・が??(もう・・・そろそろ??(^^;;)〕
L:{いったいわねぇ・・・ちょいと!ナニすんのよっ!!}
R:{バーカか、お前は・・・余計な事を、ベラベラ、ベラベラ喋り捲りやがって・・・
いいのか?正体・・・バレっちまっても・・・}
L:{うっ・・・ぐぐ・・っ、しょ、しょれはぁぁ〜〜〜っ・・・}
R:{一応・・・ここは、私が、煙に巻いとくからな、いいな・・・・}
L:{ほわぁぁ〜〜〜い・・・}(ぐっすし)
オ:(あっ・・・・・はは・・・な、なんか――― すんごい誤魔化しかた・・・)
婀:(お・・・お気の毒にのぅ・・・)(しんみり)
J:(ん――― に、しても・・・くるッちぃ〜にゃそねぇ・・・)
バ:(し、しかし――― 気のせいなんだろうが・・・
この主任、あの時の――― ヴァンパイアの真祖に、どことなく似ている―――)
〔ま、まぁ・・・ケイトさん・・・その場は何とか濁したようなのですが・・・
それには、事情が分かっている(と、いうべきより、むしろ、頂神様に教えていただいた事により、知ってしまった)おひぃさんに婀陀那、
それにJokaちんまで、苦笑モノ・・・だったようですが・・・
でも、どうやらバーディーさん・・・
自分達二人を、寸(すん)でのところで救ってくれた、あのヴァンパイアの真祖と、ユーリア主任が、ダブって見えたようです。
(もう・・・この辺が・・・??(=フ=;;)〕