≪五節;まだ見ぬ者に・・・≫
〔ともあれ、聖都へとついた外渉団は、大司教に会う前に、パライソ国へと来た特使に会う事になり・・・〕
特:あなた方が、パライソ国の外渉団ですか―――お待ちしておりました。
緒:此度の外交の趣旨は―――・・・
〔諸外国との交渉を進める役割を担い、かつてはアヱカも一時的に就いたことのある官職・・・大鴻驢。
今般では、サライ国との渉外を推し進めるにあたり、元はヴェルノア公国で同じ官職に就いており、
優れた外交手腕を買われて引き抜きに応じ、現在ではパライソ国にてその手腕を揮っていたのは、緒麗美耶と云う人物でした。
彼女が外交官として優れていた点は、物怖じせず―――かと云って当たり障りのない物腰であったため、
彼女と折衝する諸外国の外交官も、安心して交渉事が出来たのです。
そしてこの時も、パライソ側にも手違いがあったことを素直に認め、謝罪する一方で―――
当該国・・・いわゆるヴェルノア公国に関する干渉は一切しないことを求め、これを認めさせたのでした。
こうして、緒麗美耶も自分の務めを果たした今現在としては、明日にはパライソ国へと帰る準備に追われていたのですが・・・
サライ入国を果たすと同時に、外渉団とは別の行動を取っていたアヱカたちは、これから―――・・・
そう・・・彼女たちが動き出したのは、その日の夜―――
今回ばかりは、寵臣であるタケルや婀陀那でさえ首を傾(かし)げざるを得なかった、アヱカの行動の真理―――
その真理が解明されるのは、宵の帳が下され―――闇のしじまを縫って・・・からなのでした。〕
To be continued・・・・