≪四節;さらに驚くべき真実≫
〔そんな・・・余りな出来事に、声すら出すことが出来ないでいる婀陀那を余所に―――
大昔に実在した人物が、旧き知り合いであるかのように、気軽に話しかけるアヱカは・・・〕
ア:久しぶりだね・・・気分はどうかな。
ミ:(ミトラ;?歳;??;今回アヱカが婀陀那に会わせようとした、サライ国最重要人物。
なぜアヱカがそうしようとしていたのか・・・そしてまた、婀陀那もこの人物を見るなり驚いたのか・・・
そもそもの原因は、この人物の容姿にあると言及しても差支えないだろう。)
不思議なことも・・・あるものです。
遙か遠い過去に、感じていた雰囲気と・・・私自身聞き馴染んだ声が、またも私の耳を擽(くすぐ)るとは・・・。
婀:(この者の声! それに・・・この容姿は―――)
あ・・・っ、あ、ああ―――
ミ:おや? 私の知り合いの他に、まだ誰かいますね。
ア:実は・・・私の我が儘で、君に会わせたい人がいるんだ。
目を閉じていないで、開けて見て御覧・・・
――ブリジット――
婀:ブリジット??! しかし・・・この者の名は―――
ミ:フフフ・・・どうやら、私ともども吃驚(びっくり)させたいようだ―――
いつそのようにお茶目になられたのですかな・・・
わが盟友(とも)―――
――女禍――
婀:え・・・ええ?! い―――今、何と??
女禍・・・? 「古(いにし)えの皇」である方がどうして・・・
いや、その前に―――妾と今この同じ場におられるのは、パライソ国の女皇である・・・
ミ:ほう?またそのような地位に。
とは云え、またもや担ぎ出されたのでしょうなぁ。
ですから云ったはずでしょう―――私たちの存在価値とは、そのようなモノでしかない・・・と。
ア:半面、耳が痛いよ―――
けれども、今どうしてもやっておかなければならないと思ってね。
君には何かと苦労をかけっぱなしだったから・・・。
それよりもどうだろう―――ここは昔のように、肚を割って話せる立場同士になってもらえないだろうか。
ミ:・・・いいでしょう―――あたら命令形ではなく、「お願い」をされては、聞かぬわけには参りませんでしょうから・・・な。
ア:ありがとう―――婀陀那さん、よく見ておくんだ・・・彼女の顔を・・・
〔この・・・たった数画ほど、婀陀那のその後の人生に大きく影響を与えた出来事はなかったでしょう。
第一彼女は、歴(れっき)とした「ヴェルノア公国」と云う、専主王制国家に生を受け、
当然のことながら帝王教育を施されて、優れた君主になるように躾けられてきたのですから。
それに、婀陀那の俊才・鬼才ぶりは目を見張る処がありましたが・・・
ただ一つ残念なことは、彼女にあったある身体的特徴が、実の父には気味悪がられ・・・
そのことが、幼い当時の婀陀那の心に、強いトラウマとして刻みこまれたのです。
しかし・・・どうして自分の そこ が、他の人間たちと違うのか・・・婀陀那自身ですら判り兼ねたものでした。
他の人間たちは 同じ ・・・なのに、自分の そこ だけが、他の人間たちとは違う・・・
左右の眸の色が違う―――オッド・アイ・・・またを、ヘテロクロミア・・・
けれども、今ここに―――・・・古代の皇と友誼を交わしていたらしい、他の列強の元・君主の容貌が明らかになって行くに従い、
どこか自分の身体の謎も判ってきたような・・・そんな感覚に陥ろうとしていたのです。〕
To be continued・・・・