≪四節;破壊天使の翼≫
〔そして―――その時は来た・・・
遠く離れたシャクラディアより・・・タケル達が攻略をあぐねるだろう要塞の扉を破壊する―――そのためだけのプログラム解凍コードを受信し、
そのためだけの破壊兵器の使用許可を受諾したナオミは・・・〕
ナ:私の周囲100歩以内には誰も近付かせないで―――怪我するから・・・
〔パライソ陣営の―――周囲(まわ)りに遮蔽物がないやや開けた場所で、
自分の立ち位置と要塞の扉までの距離を実測し、徐(おもむろ)に体勢に入るナオミ・・・
しかし―――その時までナオミは、その身に寸鉄すら帯びていなかったのです。
けれどそれでは―――・・・
そう・・・それでは―――どのようにして、あの頑丈な要塞の扉を破壊するか・・・と、云うこと。
そのことに、疑問を抱かない者などいないのですが・・・〕
ナ:標的までの相対距離―――500ヤード・・・これより「破壊」を行います。
〔そう云うとナオミは、左手を標的と定めたマディアノの扉に向け―――・・・
すると?
その掌中央部に穴があいたかと思うと、そこから左腕全体が様変わりをし―――
次第に、タケル達の見たことのないような、超未来的な砲門のようなモノ・・・
それがナオミ本人の言(げん)の通りならば、それこそが「破壊兵器」―――
しかも、扉を破壊するために必要な質量を判ってのことなのか、
なんと・・・ナオミの左肩からは―――〕
カ:つ・・・翼―――?! あれではまるで・・・伝え聞く処の「天使」のような―――
婀:天使―――? 「破壊」の・・・「天使」―――!!
〔神の下した命令を、忠実に実行する―――「天使」・・・。
その「天使」にも似た翼を、ナオミは出現させてしまった―――
慈悲も―――躊躇すら莫く・・・主なる神から下された命令を、忠実に実行する・・・
そして「破壊天使」は―――〕
ナ:『第九戒律兵器・アポカリプス』発射―――!!
〔『第九戒律兵器・アポカリプス』―――・・・
それが、今回ナオミに使用許可が下りた兵器の名称でした。
しかもその砲弾は、この時代性に全くそぐわない物理的なモノではなく―――
云ってしまえば、カルマ側の「ジュデッカ」や「マディアノ」も備えていた「拡散波動砲」の原理と同じ―――
いや・・・もしかすると、ナオミが使用した「アポカリプス」の方が、威力・性能共に幾分か上・・・
そう思いたくなるような光景を、西側の諸将達は目の当たりとしてしまったのです。〕
To be continued・・・・