≪十章;『別離(わか)れ』の言葉、再び―――・・・≫
〔でも・・・その彼の姿も、やがて見えなくなってくると、
今度は残されたカ・ルマの兵士に・・・なのですが―――〕
龍:<・・・・フン―――>(クル・・・)
ザ―――・・・
ヒ:あっ―――お、おい、ちょっと待ってくれよ・・・
あんた・・・なんで、また―――
龍:<・・・フッ―――>
=ダスビドゥーニャ・タワーリシチ=
ヒ:(え・・・わ、別離(わか)れの言葉―――って・・・)
あぁっ―――ちょ、おいっ―――って・・・もういなくなっちまったよ。
〔なんと、ここでまた、彼らは一様にして奇妙な事を目にしたのです。
それというのも―――この怪異の騎士に奉(ささげら)れたはずの、三千もの命を・・・
その蒼龍は、一つとして奪うことなく去ったのだから・・・。
しかも―――去り際にはまたもあの言葉・・・
でも、ヒには、半分以上顔が隠れていて、普段では見えないはずの―――
その兜ともいえない、半透明なフェイス部分(シールド部分)が、丁度太陽光に反射して垣間見れたときの、その眼と・・・
むき出しになっている口元が――――・・・いつも、どこかで見ていた気がする・・・と、感じていたのでした。〕
To be continued・・・・