≪八節;その人の名こそ・・・≫
〔それからというものは、ゼシカはお礼の挨拶もそこそこに、その場を立ち去ったのですが、
残されたイセリアのほうは・・・と、いうと―――〕
イ:(この方は一体―――・・・)
ア:さて・・・もうお城へと戻るといたしましょうか、ホウ王子様―――
ホ:うんっ―――!
イ:(え・・・ええ〜っ?!! ホウ王子・・・って―――)
あ、あの―――少々お伺いいたしますが・・・そこなるお子は・・・
ア:・・・はい、フ国第二王子であらせられる、 ホウ=ノトス=アレクサンダー 様でございますが・・・。
イ:(こ・・・この和子が―――!!?)
だ・・・だとすると―――あなた様は・・・(ワナワナ)
ア:あ、これは申し遅れました―――
不肖わたくしは、 アヱカ=ラー=ガラドリエル と申す者でございます。
イ:――――!!!
〔アヱカ=ラー=ガラドリエル・・・・と、その人は言いました。
そしてその名は同時に、自分たちを庇護してもらっている州の州公様から、このウェオブリへと上る途上に教え語られた存在・・・。
今現在のガク州の 州公 であり、また同時に幼い王子様の養育者である 太傅 。
而してその事実は―――彼女自身の口からは、直接的に語られる事はなかったのです。〕
To be continued・・・・