≪七節;浮き出始める疑問点≫

 

 

〔それよりも―――意外に感じたのはジョカリーヌの方でした。

それというのも、元々アヱカ・・・ヱニグマは、当事者同士が存在の意義を賭けてまで闘いあった仲でもあったため、

(かね)てより姉達から云われ続けていたこと―――「この存在は、穢れを払い無害な存在となっている」・・・

このことを、姉達の云っていることを信用しない・・・と、云ったわけではないけれど、

安易にしても大丈夫なのだろうか・・・と、云う一抹の不安は拭い切れていなかったのです。

 

それが―――・・・今の語りによって、かつては「純然たる悪意を持つ誰でもない者」・・・ヱニグマとして畏れられていた存在が、

姉達の云う通り、存在の穢れを払い終えて、自分と共に歩み続ける「アレロパシー」として、この世に存在していることに気付き始めたのです。

 

そのことは同時に・・・一つの天体である「地球」を愛し、護り征くことでもあったのですが―――

一方のこちらは・・・そんなことを知ったとしても、まづ面白かろうはずもなく―――〕

 

 

プ:フ・ン・・・何を綺麗事を―――やはりうぬは、昔と変わってはおらぬ。

  ただ・・・目的遂行のための手段が、昔ほど露骨ではなくなっただけの話しよ―――

  それなのに吾に説教をしようなどとは―――虫が好すぎるのではないのかな。

 

  どうだ・・・何も云えまいが。

 

ア:・・・ええ―――全く・・・昔のわたくし自身を見ているようで、わたくし事ながら腹立たしく思います。

  それに、こうも意見を食い違わせてばかりいるのであれば、いつまでも平行線を辿るのみ―――

  その結末、悲劇しか残らないのは、歴史が証明してくれているのです。

 

  ・・・ですが―――ここに来て、わたくしが素直に退き下がるとでもお思いでしょうか・・・。

 

プ:・・・・・・・フフフ―――なるほど、どうやら交渉術の方は衰えてはおらぬようだ。

  吾もまた、万全ではないが故に、ここは大人しくこちらから退いた方が正しいようだ。

  だが・・・我が分身よ、次に見(まみ)ゆる機(とき)―――その機(とき)こそは、うぬが終(つい)えると思い知るがよい・・・

 

 

〔不気味なる呪いの弁(ことば)を遺(のこ)し、敵対勢力の主従は去りました・・・。

ですが、後に残された問題点・疑問とすべきところなどはそのままとなり、そのことが一気に噴出し始めてきたのです。〕

 

 

ヱ:ちょっと―――おい! これはどう云うことなのだ・・・ヱニグマ!

エ:そぉだよ〜〜―――あんの憎いあんちきしょう・・・要らないことを云い残して、私達を混乱させようって魂胆だろうけどさぁ〜〜・・・

 

タ:少々お待ち下さい―――それよりも・・・あの者も云っていた「蒼く美しき天体」・・・これは一体何のことなのでありましょう。

婀:そうですとも―――それに、姫君が使われたこの術式の説明も・・・

 

ジ:うわっちゃ〜・・・どうしよう、一気に解決しなければならないことが噴出してしまったけれど―――

  アヱカ、君はこう云う時のための適切な処置を・・・考えているんだよね?

 

 

〔仲間の一人ひとりから、口々に並べたてられる未解決の問題点・・・

それは、各々が知りたかったことでもあり、それが今まで説明不足だったことも否めませんでしたが―――

それがこの時に一気に出てくるモノとは、ジョカリーヌも予想だにしていませんでした。

 

ただ・・・女皇アヱカだけは―――起ってしまったことは起こってしまったこととして、冷静に対処すべく・・・

低く短く、こう呟(つぶや)くだけにとどまったのです。〕

 

 

ア:・・・これで良いのです、これで―――・・・

  これで総ての清算が・・・出来る―――

 

 

 

 

To be continued・・・・

 

 

 

 

あと