≪七節;フェイド・アウト≫

 

兵:フフ―――ようく狙えよ・・・相手は二人だぞ・・・

ヱ:ウフフ・・・思っていたよりも性急(せっかち)な方々ですのね、わたくしの方はまだまだ聞きたい事がありますのに・・・

 

兵:フン―――・・・貴様達に教えることなど、何もないわ!!

ヱ:そうでございますか・・・(いささ)か残念なことの様に思われますが、だとすればここに長居は無用―――と、云う事になりますわね。

 

兵:うぬ―――逃げる気か! ()ぇっ―――!!

 

兵:・・・ナニ―――消えた・・・?? 残っているのは、あの女のアンブレラのみ―――

  どこへ消えおったか―――探せ!虱潰しに探すのだ!!

 

 

〔二人の美女と・・・それを取り巻く兵士達―――

しかも兵士達は全員銃火器を実装しており、弾丸はヴァンパイアの生体装甲をも貫けるとされている「エーテル加工」を施されたモノでした。

 

しかしアンブレラは・・・ヱニグマはその事に怖じた雰囲気でもなく、どこか兵士たちを揶揄(からか)って遊んでいた・・・そんな感じにさえ見えたのです。

 

それに―――その女性の口ぶりからは、こうした状況の中でも逃げることは不可能ではない・・・と、云う自信に満ち溢れていたものだから、

そのことで兵士達は焦り、一斉射撃の号令をかけたのです。

 

―――が・・・

 

なぜかそこには、弾を避けるために、女自身の前面に展開させ―――またその役割を果たして壊れたアンブレラがあったのみ・・・なのでした。〕

 

 

 

 

To be continued・・・・

 

 

 

 

あと