〔十一章〕
【フ国】
ガルバディア大陸の、ほぼ中央に位置する『列強』。
位置的にも、他国と隣接している事もあり、全ての物流がここを通っているという仕組みになっている。
七つの列強、各国の色合いを持ちながらも、独自の文化も持っているという、文字通りの『中華』の国。
【ウェオブリ】
フ国の首都、中華の国の、中華な都といわれるだけあって、さすがに大規模、かつ華やか。
【この大陸における、時間の概念】
『二節』では、婀陀那がアヱカに向かって、フ国に行く時間を設定する場面があるのですが・・・
このとき彼女が使ったのは、『張』という時刻。
実は、この大陸の時間の概念としては、この『張』のほかに、
昴(ぼう)・参(しん)・柳(りゅう)・翼(よく)・畢(ひっ)・井(せい)・星(せい)・軫(しん)・觜(し)・鬼(き)・張(ちょう)・角(かく)亢(こう)・尾(び)
女(じょ)・壁(へき)・氐(てい)・箕(き)・虚(きょ)・奎(けい)・房(ぼう)・斗(と)・危(き)・婁(ろ)・心(しん)・牛(ぎゅう)・室(しっ)・胃(い)
などと、全部で28もの時間が、割り当てられている。
【アヱカの供をする、子供二人に老女一人・・・と、その理由】
それは、傍目から見てみれば、余りにも当然の成り行きで・・・余りにも普通の事――――
の、ように思えるのですが・・・
覚えていませんか? この二人の姉妹と、老婆が・・・・実は何者であるか―――と、いうことを。
そう、彼女達は、その口先だけでは『姫君の供をする・・・』と、言ってはいるのですが、
実は、彼女達は、彼女達なりに、かの地―――フ国に赴く理由・・・と、いうのがあるのです。
【自分達の寝室に向かったところで交わされた、あの会話の意味】
これも、『補章』を見てもらえると判るんですが、上にも書いたように、あの三人には、わけありでアヱカ姫にくっついてきたという事。
(しかも、これがただならぬ理由で・・・)
まぁ心配せずとも、この後のお話しで、このことを詳しくやりますから・・・・
【マーヴェラス城】
云うまでもなく、フ国の首都に在する『ウェオブリ城』の事。
総大理石の城郭は、その景観もさながらに、とても堅牢な城塞としても知られる。
ハイネス・ブルグの『ハイレリヒカイト城』(別名;白亜城)
ヴェルノアの『アルルハイム城』(別名;マジェスティック城)
そしてフの『ウェオブリ城』(別名;マーヴェラス城)
は、ガルバディアの“三大名城”として知られている。
【不思議ながらも、納得していたアヱカ】
当初、彼女が予測していたのは、このフ国の豪商の屋敷だとか―――、大名クラスの邸宅――――、程度に思っていたものを、
その実は、まさにそれらの予測の範疇を超える、フ国を統治している者の居城、別称『マーヴェラス城』だということ。
でも、それであるにしても、婀陀那の人となりを理解していたアヱカは、なんの疑う余地すらなく・・・
イヤ、むしろ『あのような素晴らしい方なのだから、あのお城の家臣の一人に、お知り合いがいても可笑しくはない』と、思っていたようです。
しかし――― それも、強(あなが)ち間違い・・・ではないのですが、その『お知り合い』が、よもやあの大人物だった・・・とは、
そこまでは予測はしていなかったようです。
【この大陸での官位、『尚書令』】
実は、これがここでのほんとのメイン。
『四節』で明かされた イク という人物の官職名は『尚書令』。
これがまづ、どの位置にあるか・・・と、いうと、『三品官』に値します。(相当、位が高い)
ちなみに、尚書令が付属する官省は、『尚書台』というところで、王直属の秘書達が詰める場所でもあったようです。
しかも、王にも程近く、結果として、政治的にも大きな影響を及ぼすことが出来たりしたようです。
実質的には、『尚書令』が、『尚書台』の責任者でもあったという。