{110章}
【なぜキリエが自分の正体を明かさなかったか】
その大きな理由がこの時点でヱリヤの口から語られることとなる。
つまりは、あの形態―――蒼龍の騎士の状態こそは自分たちハイランダーの成長途中の一形態であるとし、
そんな中途半端な者を頼られても・・・という思いもあったようではある。
けれどここにきて自分と同じような人間の形になり、これで持っていよいよキリエは縦横無地の活躍を―――万人の下に晒せたわけである。
【キリエの活躍ぶり】
その活躍ぶりが描かれているわけですが、その喜びようは半端なく、自分が関与していたコヤリの奪取の他に、
他の三拠点の制圧にも顔をのぞかせてた―――って・・・お節介にもほどがあった模様。
【ヱリヤの役割】
しかしそれを凌ぐお節介焼きがヱリヤ様だったようで、全員が三拠点の制圧に集中していたころ、
ご自分はちゃっかりカルマ南征の拠点であるワコウを強襲しちゃった―――って・・・
おかげでこのあとひと悶着ある事に。
【やけに自分の非を認めるのが早かったヱリヤ】
まあ・・・なんと申しましょうか、結論から言ってしまうと、他ならぬノブシゲから非難されたので従っちゃったまでの話。
それでこの後娘から散々ぱら厭味を云われるのですが、そのことを「悪い娘に育ったものだ」とは、苦笑の限りであろう。
【慕情】
・・・と、まあ言葉を濁していますが、とどのつまりヱリヤちゃんはノブシゲに ホ の字だったわけなのですよ。
ではどこのタイミングで〜〜となるわけなのですが、そこは総てがカムロポリスであった―――と見なければならない。
(本当はここのやり取りも時間を費やして〜〜と思っていたけれど、いかんせん巻き進行なのであんな短くなってしまったのである。)
けどもそのことをキリエに見透かされて、つい「そんなことはない」と云ってしまうんですけど・・・
一つ云えることに、自分に大切な人が出来てしまうと理不尽に強くなってしまう嫌いはあるようではある。w
【ヱリヤからノブシゲへの打診】
実はこの部分はお話し中には描かれていないのですが―――
あのあと・・・つまり、泣きやんだヱリヤがノブシゲに向かって自分の准将とならないか―――と打診をしたようである。
いわゆる娘のキリエと同じように、片時も大切な人を自分の傍に置いておこうとするものなのですが、
この時ノブシゲからは考えさせてほしい・・・との一言が―――
これはヱリヤを牽制していると思えるのですが、実のところそうではなく、あたらノブシゲの謙遜の表れであることが判る。
そのことが≪六節≫のノブシゲ自身の言葉―――「あの時の言葉」に繋がるのである。