〔十五章〕
【冒頭部分】
今回、侍中のセキが、アヱカたちが泊まっている宿に来たというのは、
前回不当な処遇に遭ってしまった、アヱカの溜飲を下げてもらうために、自分たちの一派の傘下に入ってもらうことにし、
その勧誘と、ささやかな宴の招待をしたということ。
【紫苑と、婀陀那の会話】
『二節』のこれは、自分が送り出してしまった者が、かの地にてどのような不当な処遇にあっていたのか・・・
その事の顛末を、忠実なる部下から聞きだしたことにより、少なからずの責任を感じてしまったこと・・・。
また、それにより、予(かね)てから計画していた“ある事”を、実行に移す契機にもなってしまったのにも注目を。
【婀陀那が画策していた『計画』】
実をいうと・・・このことは、まだこことかに書くべきじゃあないんだろ〜になぁ・・・
などと思いつつも、皆さんの頭の隅っこに、ちょこっとおいてもらう程度の『予備知識』として――――
つまりは、今、自分が管理している『組織』を“解体”して、『中華の国』に参入して、端役ながらも悠々自適にやっていこうとしていたこと。
そして、アヱカを先んじてフ国に送り出したのには、彼女をして渉(わた)り役を務めてもらう・・・といった形跡もみられる。
ちなみに、以前抱いていた野望、『ギルド独立化』は、適当な後ろ盾が見つからなかったために、暗礁に乗り上げた時点で断念した様子。
【キリエと、ヱリヤの会話】
このことは、『紫苑と、婀陀那の会話』と似ていることは似ている・・・のですが、
たった一つ――――『皇城・シャクラディアでの合意』、この項目が加わっているので、お取り違えのなきよう・・・。
それにしても、この度の報告で、ヱリヤちゃんよく噴火しなかったこと・・・と、感心仕切り。
【ネイ=サラスバティ=オズボーン】
この人は、今、ヱリヤちゃんが逗留しているサ・ライの国の官僚―――
なのだけれど・・・実はこの国、他とは一線を画しておりまして・・・『フ』『ハイネス・ブルグ』『ヴェルノア』『カ・ルマ』『クー・ナ』
のような官職は存在していない。
(ここに『ラー・ジャ』が加わっていないのは、またかの国も、独自の文化を形成しており、官職名もその国独自の味付けがなされているから)
つまり―――“教主”たる、ナユタの『教皇』を筆頭に、『大司教』『司教』『枢機卿』『司祭』『神官』『僧侶』となる。
そして、彼女(彼?)は、第五番目に高い官職にあり、年齢を見てのように、エルフ族である事が判る。
ちなみに・・・ナユタを筆頭に、この国の官僚の多数はエルフで占められているが、この国の国民全体がエルフではないことを留意しておかれたい。
【キリエに下された指令】
上部にもれたので、ここでその補填。
キリエはヱリヤちゃんに、自分の“グノーシス”を習得すると、宣言。
そしてここで改めて、『皇とその同義の方に群がりくる危険の排除』の申請をし、もれなく『生命与奪の権限』を獲得したという事。
【余りもの不当な役名に、意識がすっ飛んだ姫君】
ここ・・・実は、今回のお話で一番に“笑う”ところなのですが・・・ ^^;;)
なぜならば――――
ついさっきまでは普通の一般人と変わりはしなかったのに、いつの間にか自分は偉いお大臣さんになっちゃってた―――ということ。
しかも、以前に、フ国王主催の宴でも参っているのに、今回は個人主催・・・のはずなのに、この前のよりか豪勢ってどういう事??
そんなわけで、早々に交替を打診したのですが・・・女禍様もつれないもの、即却下!とは・・・
でも、この『余りもの不当な役名』を聴いた所為で、アヱカが昇天してしまい・・・仕方なく女禍様がその場を取り繕ったという事。
(そこまでは女禍様も計算できてなかったようで・・・ ^^;;)
しかもしかも――――これはイクの酔った勢いもあったんだろうが、その官職をアヱカが気に入らなければ、『録尚書事』も考えていたとは・・・
(それを聞いて女禍様曰く・・・『なんともありがた迷惑な―――』これはナゼ??それは、この官(録尚書事)が、当時をしての(政務の)最高官であり、事実上尚書令であるイクの上官でもあるから。)
でぇも、もはやメロメロのはずなのに、お酒飲みたさに交替をお懇願(ねだ)りするアヱカ・・・って、一体――――
(またそれを受けてしてしまう女禍様も・・・・甘すぎだよ)
【秘書監】
実は、この官職が、その名称を聞いただけでアヱカが昇天してしまったという、曰く付きのもの。
元来この官職は、『秘書省』に属しており、この秘書省というもの自体が『尚書台』の補佐的役割を担っている。
そして“秘書監”というのが、この省庁の責任者であり、かなり大きな権力を保有していた模様。
『三品官』。
【マスター&ハイ・ディスクリプト】
いわゆるところの『師とその高弟』。
これは、以前にも述べられたように、『禽』の鴉であるシホと――――『七魔将』の筆頭であるビューネイ――――
その本来の関係であるという事。
また、今回の一連の事象は、もれなくシホに伝わっており・・・
そして、彼女の策謀で、これから何かしらの出来事が起こりつつある――――と、いうことだけは留意しておかれたい。