{32章}

 

 

【アヱカが、議案の一つにだそうか迷っていたこと】

それが・・・万が一、自分が治める州の州軍が壊滅してしまいそうになるときに、

宜しく手助けしてもらえないか―――と、いうこと。

 

しかも・・・実は、このことを話すことだけに、今回の会議を設けようとしていた節も在り、

その心境としては、中々に複雑多用だったことがうかがわせられる。

 

それなのに―――この二人からの認証をえたことは、まさに感無量だったといえるでしょう。

 

 

【ジン州公の独り言・・・】

その男は―――・・・州公の中でも一番に実績のあったものでした。

その男は―――・・・以前は中央に籍を置いており、イクの後継・・・との声も多々ありました。

けれど・・・この男は、中央に収まることはなく、一地方の、一州公に就いた・・・

 

なぜ―――?

 

それは・・・この男の慧眼を持ってすれば、もはやこの国も後先短い・・・としており、

では、今更そんな国の支柱になる必要があるのか―――?

だが・・・今まで世話になってきたところを見棄てる―――と、いうのにも忍びない。

 

そんな折・・・ここ最近で耳にする、あの、民達から搾取していた州の噂・・・

あの噂は果たして本当だろうか―――?“二年もの免税”に“二割の兵役の解除”?

 

自分たちの内では考えもつかない方策を、次々と打ち出していく新しい州公・・・

もしかすると―――この人が・・・

 

その赤裸々な心情を語ったのが、あの言葉であったのは、そのコトが彼の中の“真”であったのでしよう・・・。

 

 

【“活躍”を“なかったこと”にすることの虚しさ・・・】

それを一番に感じていたのは、誰あろう―――キリエ・・・

でも、それは耐え忍ばなければならないこと・・・

 

今、自分がこうあるのは、あの人のお陰であるのは、勿論だけれど―――

何よりも、みんなのお陰なのだから―――

 

だから、“そんなこと”なんて関係ない―――でも、振り向いてほしい・・・

自分はこんなにも活躍したんだよ―――と、声を大にしていいたい・・・

でも―――それは思っても、願ってもいけないこと・・・

 

そういう―――反目した思いを抱えながら、彼女はいつも戦場に立つのです。

 

 

【キリエの回想中にあった格言の主】

キリエの“母”であり“上官”と言えば・・・?

 

 

【キリエの、本当の居場所】

勿論・・・こんな狭苦しい砦内で言い訳がない―――

だから、彼女は“いつも”のところにいるのです。

 

 

【ダンダークを、脅して勝ち得た兵三千・・・】

今回の戦略の一番の目的・・・それは、カ・ルマ軍の撃退にあったのは言うまでもないことでしょう―――

 

―――が・・・もうひとつ、今回両軍の格差は五倍。

しかも、ガク州側は『有志を募った』状態で二千がやっと・・・

これでは現状では厳しすぎる―――と、感じた州司馬は、

 

もう一つの方法・・・それが、敵兵を『捕虜』にする―――ことであり、

その者達を、新たにガク州軍に編成しようと思っていたのも、少なからずこの構想にはあったことが伺える。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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