|52章|

 

 

【婀陀那の大胆なる行動】

まあ―――とどのつまり――――そういうことなのですよ。

 

フ国の境近くで軍事行動を起こしたのも―――またそれによってフ国正規軍をおびき寄せたのも、

総てこの日のため・・・人間が、好きな異性と一緒になろうとしてナニがいけない?

まあ〜〜――それを公言するのは、口がはばかりはするんですけど・・・

 

ちょっちそういった行動を起こすのに『皆が寝静まった夜半』にしなくたって―――・・・ねえ?

(一体誰に同意を?? ^^;;)

 

 

【さすがにまづいと思ったか、咄嗟に吐いて出た“嘘”】

自分が―――自分の身代わりとしている芸達者を、どこかしこの者からの蜜命を帯びてきているコトなど先刻承知―――

だったれば万が一のときはそれを活用すればいい―――

 

ここまでの彼女のヨミはさすが―――・・・と、云ったところなのですが、

彼のほうが一枚上手でした〜〜ということ。

 

 

【タケルのカマかけ】

しかしまあ―――よく見てますわいね、この男わ・・・

事実今までがそうだったから、婀陀那もあせってしまい、逆にそのことが裏目に―――

 

 

【男と女同士最も語りやすいスタイルで話し合おうとした“本題”】

はい〜〜―――ここからはお子様たちは寝る時間ですよ〜。

 

“大人の事情”の良くわかった『桃色』な おにィさんおねィさん の、妄想を膨らませる時間ですからね〜〜

まあ―――とどのつまりはソウイウコトデスヲ・・・

 

 

【その“本題”】

ちよつと真面目に――――(実は婀陀那とタケルのあの後の会話も内容は一緒)

早い話が―――タケルが婀陀那の起こした行動に乗っかった象となったのは、

これまで幾度もあったカ・ルマのガク州への侵攻騒ぎであった事が一番の要因であった事は間違いないだろう。

 

それに付け加え―――州軍の内部は今ガタガタであり、前回もかろうじて勝ちを拾えた・・・

そう感じたタケルは、フ国と繋がりがあり、当時をして『軍事国家』と高名であったヴェルノアを、

自勢力に引き込む必要性に迫られていたのですが―――

 

『禽』たちの情報によると、この国の当主であるはずの公主は、ナゼかしら『脱国』をしており、

その代わりとして『禽』の一員である=カケス=がその身代わりをしているという・・・

 

その―――身代わり役の彼女から送られてきた『公主様の肖像』・・・・

それを『夜ノ街』で見たとき、ここ最近首のすげ変わった頭領・・・そういうことだったのか―――!

 

かくて、タケルはこの切り札を胸に秘め、機会をうかがっていたのです。

(ただ一つ彼の誤算であったことは、婀陀那も所詮は『女性』であった―――と、いうことであろうか・・・)

 

 

【自国の軍隊を『特産品』と比喩した者の胸中】

これはちょっと複雑なのですが――――

だったとしたなら、一度『脱国』した彼女自身が、どうしてまたもとの鞘に戻ろうと思ったのか??

 

つまりは―――その“縁”が発生した地点こそ、あの『夜ノ街』だったのです・・・。

自分の国は滅び、もう・・・何一つ失うものはないアヱカに―――

そんな彼女とは違い、自分の国を見限り、自分の着の身着のまま生きていく事を選択をした婀陀那・・・

過去には自分をこよなく愛してくれた亡き義姉、そんなもどかしい日々を送りたくないもの・・・と、厭世をしていたタケル―――

 

そう・・・思えばこの物語は、あのちっぽけな町に、その総ての『宿』が集約していたのです。

 

 

そして―――時が流れて、お互いが違う立場にしろ、またこうして会えた・・・

自分が、また故国にて公主をすれば、この者達に会える日も近かろう―――そう感じた上で・・・

その上で、自分の国の大事な軍隊を、まるでモノのように扱っていたというのは、

婀陀那のこれからの決意を示唆していたことではなかっただろうか―――??

(ちなみに、このときアヱカと対話していた“公主様”は、実はルリ。)

 

 

【アヱカが反応を示したある単語】

(実を言うと・・・このときのアヱカは女禍様なのですが・・・)

『帝国の双璧』≪槍≫とは、地上最強にして『万人の敵』と恐れられたあの人の事―――(ネタが割れそ〜〜)

 

 

【うっかり者のルリちゃん】

自分たちが借与する軍隊までは紹介したものの、肝心要な『指揮官』をド忘れしちゃうなんて・・・

久しぶりに、主であるタケルに会えた事に感無量だったのか―――

まるでシン●゛レラのように紫苑にいぢめられていたその腹いせに、すっぽかそうとしたのか―――

興味のあることではある。

 

 

【ヴェルノアのビックリ人事】

副将に―――紫苑がついてきたことにも驚きだったけれど、やはり一番の驚きは・・・

二万騎の近衛軍を宜しく統括をするのは、やはりこの人を置いてはいなかった―――

 

こうして・・・婀陀那と紫苑の二人は、公然とヴェルノアより出て―――フへと赴くことになったのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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