≪85章≫
【屍騎士再び】
前回は、以前までアヱカの護衛を勤めていた兄妹だった―――のですが、
今回はイセリアの(元)許婚だった―――と、云うこと。
それに、現在稼動している躯体は、この三体だけではなく、
この大陸ではない出身者達が、何体かいるという。
つまり・・・冒涜という名の所業は、あとを絶たれていない―――と、いうことと、
カ・ルマがこの期に及んで、主戦力を投入しようとしていることを、
警鐘を鳴らすために遣わされた者であることを、気付かなくてはならない。
【覚醒(めざ)め始めた存在】
実は、これより過去に二度ばかり中途乱入した経歴の持ち主―――
しかして、女禍様でさえ知らぬような存在であるとは・・・
しかも―――能力値も格段に上級のものを持っており、
それが今回行使された<神霊術>(スピリチュアル)にも投影されているのです。
―――とはいえ・・・それをほんの瞬きの間に使っただけで、
疲労感が蓄積されるものとは、思っても見なかったようではある。
【誰でもありながら誰でもない者】
アヱカであるのにアヱカではない―――
これほど不透明で不可解な説明の仕様はなく、
けれどもこれが、一番その存在を説明をするのに的を得ていたという・・・
誰でもありながら誰でもない者―――・・・
そのような不気味な存在を、古代の人はある者に准(なぞら)えて警句を施したという・・・
曰く―――その者の名を“ヱニグマ”と称したように・・・