>25章<
【大儀の前の小事】
『たったそれだけのこと』―――と、片付けられたことで、激しくもガラティアに噛み付いてしまうカレン・・・
けれども、ガラティアもそこのところはよく理解していた・・・理解していただけ、苦悩することもまた大きい―――
しかし苦悩ばかりしていられない現状があると、そのことだけを説いたのです。
【裁きの獄吏】
まだ未熟―――としている女禍のがそうだとすれば、あとの二人はどうなのか・・・
つまるところの結論としては、今回のオーギュスト戦がそうであるように、とてつもなく強い・・・のですが―――
(ちなみにオーギュストの実力は、かのビューネイも一目置いていただけあり、またヱニグマも彼の実力を見込んで次席に据え置いているところを見る限りでは相当・・・とも云えなくもないが、
ジィルガさんにあっけなくじゃ・・・ね。
ま―――それだけジィルガさんのほうが強いという示唆みたいなものと思ってくれれば・・・)
だとしたらどうして情けをかけたかのような仕草を―――?
これも実は、事前に云い含めさせられていたみたいで、これからかの組織の解明をするために殺してはダメよ・・・的なことを云われていたのではなかろうか。
そのことの真偽は、その者の首を前にぶすくれていたジルがいたコトからも判るように―――
一様にしてこの姉妹の力関係も垣間見れるところとなっている。
【或ることへの伏線】
実はこの伏線とは、この当時のことではなくむしろ未来に―――つまるところ<本篇>に繋がってくるのですが、
ならば<本篇>のどの部分に??
実は・・・今回のブリジットさんの片目消失から―――ガラティア様による復元作業は、或る一連の行動の一環でもあるわけなのです。
確かに―――このときブリジットさんの失われた片目は、ガラティア様によって元通り・・・『エメラルドグリーン』の眸を取り戻せたのではありますが、
同時に、ある種の呪式を埋め込まれていたみたいで、その作用がこの後・・・だいぶ経ってから現れてくるのですが―――それはまた別の話し。
それよりも―――薄々ながら感づいたかもしれませんが、これは<本篇>での重要人物への補足もかねていますので、
それはそのときのエンサイクロペディアで・・・
【言霊憑依】
それこそは―――頑なに秘密を保持しようとも無理なことを知らしめる術・・・
例え脳内で硬く拒んでみても、口は自分の制御を離れたかのように真実しか語らない・・・
次々に出てくる自分のみが知る重要事項に、次第にオーギュストは青ざめていくのですが、
ただそれでも、自分の属する組織の長は明かせなかった―――いや、明かすことが出来なかったのです。
なぜならば―――・・・
【ヱニグマの倫理観】
なぜならば―――このオーギュストでさえも、すでにヱニグマからの洗脳を施されていたとするならば??
それだからこその、ヱニグマのあの言葉であり、態度だったのです。
―――それよりも・・・お気づきだろうか?
ヱニグマが・・・以前はオーギュストという固有名詞で呼んでいたものなのに、自分に有益にならないと判ってからは、もはやそうは呼ばなかったことを・・・