<九章>
【ある保養地での四男一女】
『保養地』の説明は、本文でもある通り<ヤルタ>という場所。
では、そこに集った彼らは―――云うまでもなく、『米』を除く主要先進五カ国。
特に英国代表の発言には今後とも注目を。
【彼らの目的】
では、その保養地・・・ヤルタにて話し合われたこととは?
それはご多分に漏れず、不意に消滅してしまった『米』の事と、
その前後に見え隠れしていたある存在・・・=J=・・・の、ことについてなのですが、
各国の冷ややかな反応を見ても判るように、あまり滅んだ国については同情的な見方はなかった模様。
―――と、いうことは?
とどのつまり各国とも『保養』のためにこの地に訪れていたものとも取れる。
【英国代表】
名を―――ブリジットというこの女性は、奇しくもある名前を受け継ぐという・・・
その二ツ名を『鉄の女U世』・・・
“頑健にして物事に動じない”―――とは、彼女の伯母に当たる者の名称そのままに受け継いだものと思われる。
でも、実際には生真面目すぎるほどに物事に取り組み、その熱さは『火を入れた鉄』の如きだとか・・・
―――だとすれば、彼女が、この地に集まっている男連中に冷ややかだったのも、
事案にまじめに取り組んでいるのが自分だけであって、他は骨休めにきている・・・
つまりそうであると判ってしまっては、ああいう態度に出ざるをえなくなったのにも、判るような気がする。
【ある接点】
“とある建物”の持ち主と、その建物・・・現在ではあまり別荘として使わなくなったこの 城 を競売にかけ、
それを購入したいと願っている者・・・
この―――傍目に見て、当然至極のものとも思える事象が、これから彼女達を数奇な運命に巻き込んでいく結果となりえるのです。
【たまたまブリジットが目にしてしまった展開】
ここでブリジットが見てしまった、女禍のしているブレスレットの能力、
『時間干渉』と『空間転移』。
『時間干渉』は、『時間停止』とは違い、時間そのものを停めるものではなく、緩やかに進める・・・と、いうもの。
『空間転移』とは、<テレポーテーション>でも知られるように、瞬時にして自分の目的地にジャンプするという事。
こんな・・・生身の人間には出来ようもはずもないことを目の当たりにしたブリジットは、
それがすぐに地球外の技術だという事も分からず、ただ途方に暮れたようです・・・