「見誤った存在」・・・自分を、「神」だと見誤った、一つの「プログラム」―――
それが、昨今世間を騒がせている「七人の魔女」の一人、『ロクサーヌ』―――通称を『オメガ』と呼ばれた存在の正体なのでした。
そして、その解析を行った者こそ、『インベンター』・・・
またの名を、「発明家」―――・・・
そして、その正体とは―――・・・
オ:「おのれ・・・おのれルーシア!! またしても!!!」
ヘ:(・・・へ?)―――え??
ル:(・・・)お前は非常に優秀であった―――だが、「私達」まで敵に回そうとしたのが、運の尽きと云うモノ・・・
ヘ:(・・・)ええ〜っ?!! あんた・・・その話し言葉―――??
ル:この者は・・・「アカデミー」で産まれた・・・
そして、「アカデミー」にいた「私達」が、この者の危険性を感じた・・・
そして私は、「アカデミー」に留まる事を決意した・・・
そこはまあ―――やり残した事もあったのでね・・・。
ス:(・・・)まあ、そう云う事にしておきましょうか。
ル:フ・・・ッ、それに―――私が「アカデミー」に留まっていると云う事は、私達との会話の中で、この者が脱する危険性を感じたが故・・・
だから、「私達」の一人―――『ロア・マスター』により、私自身の言葉を難解なモノに変換して貰ったのだ。
ヘ:で〜〜・・・その事は判ったけど―――なんで今、急に??
ル:もうそろそろ・・・この言語でも解読される頃会いでもあるし・・・な。
それに―――「もうそろそろ」・・・
なあ・・・『オメガ』よ、お前は優秀に過ぎた―――
「過ぎたるは、猶、及ばざるが如し」とは好く云ったモノだ・・・
お前は、優秀すぎた性能で、「私達」の事を探り当てた・・・
この世界を創始した、「私達」のことを・・・
そして、「私達」と同じ高みに登る事を欲し、そのまず手始めに「生きとし生ける者」を滅ぼそうとした・・・
「その事」が、「私達五人」の反感を招いた・・・お前の敗因とは、つまる処そう云う事なのだよ。
驚きの―――衝撃の事実が、今ここに明らかとされました。
「過去」の「七人の魔女」の一人『ジェノヴァ』・・・
「アカデミー」の「Dr」・・・
そして―――「発明家」・・・
この三者三様は、「同一人物」・・・それが、ルーシア=ヴィンデミアトリクス=アーデルハイドなのでした。
それにしても、ルーシアや、かの『オメガ』も知っていた、「私達」とは・・・
そしてその「私達」は、「この世界を創始した」とは・・・
それこそは、「生きとし生ける者」よりも「高位・上位である存在」・・・
で、あるならば―――『神』??
その事実を知った『オメガ』は、予てより「彼ら」の仲間入りを果たしかった・・・
だからこそ、その前に・・・自分自身を創造した「生きとし生ける者」の存在が邪魔だと感じた・・・
なぜ―――自分自身を創造したのが、「彼ら」ではないのか・・・
そうした誤った認知をして、「彼ら」の感情を逆撫でしてしまった・・・
それもまた運命―――
そして今ここに、「彼ら」の一人だとしている、『インベンター』であるルーシアがいる・・・
けれど―――『オメガ』もこのまま、易々と消滅されるわけにはいかなかったのです。
だから、自分との会話に気を向かせる一方で、この空間に僅かながらの歪みを生じ続けていた・・・
そして、この者達の隙を見切り―――外界へと出ようとした、その瞬間・・・
ル:なあ・・・『オメガ』よ―――なぜ私ほどの者が、お前のしている事に気付かなかったと、そう云える?
気付いていたとも―――・・・それに、逃げ場をなくせば、こちらも危ういとなるであろうからな。
オ:『お・・・おのれぇ〜〜―――つくづく・・・』
『だが、この私のトップ・スピードまでは読み計れておるまい!!』
『ランダム・アクセス―――開始!!』
ス:ふむ・・・どうやら私も、読み違えられたモノだ・・・
まさか先程のが、私の総てだと思ってはおるまい?
この私の・・・ パーソナル・データを・・・ 収得していると云うのならば・・・
ヘ:(・・・へ? こ、こいつ―――状態が変化して・・・)
ス:当然・・・この『闇』の私も―――知っていよう・・・なぁ?
『―― ショック・ウェーブ・パルサー ――』
オ:『ま・・・まにあわ・・・ガ・ガ・ガ―――』
なぜ―――『発明家』ことルーシアが、この時になって自分に逢いに来たのか・・・
総ては―――『オメガ』を滅し易くする為、「出口」を『オメガ』自身の手で開けさせる必要があったから・・・
「出口」・・・そう、逸早く外界へと出て、「生きとし生ける者」を殲滅する事こそ、『オメガ』自身の使命―――と、そう思いこんでいたから・・・
だから敢えて、先程は「トップ・スピード」を見せず、この者達を見誤らせたモノと思いこんでいたモノでしたが・・・
それは、ルーシア達とて同じこと・・・
そして―――「出口」が「一つ」だと、的を絞り易い・・・
だからこその『龍皇』の「雷」であり―――・・・
そこでスターシアは、この機を逃さないよう・・・全方向性のある奥義を放ったのです
(尚、事前にスターシアは、仲間に類が及ぶ事を考慮し、自分の「鱗」を手渡している)
それに・・・「電磁波」は、「電脳」関係には「天敵」でした―――
だから、『オメガ』は・・・「七人の魔女」の『ロクサーヌ』である存在は、スターシアからの「雷」によって消滅―――
しかし『オメガ』は、その散り際・・・とても奇妙な事を云い遺したのです。
それが―――・・・
オ:『Eloi Eloi Lama Sabachthani?』
ヘ:(・・・え? これ―――って・・・)
ス:(・・・)――――
第二百五十二話;“エリアがやって来て 彼を降ろすかどうか 見る事にしよう”
その言語が意味する処を、(一応)聖職者であるヘレンは理解できていました。
なぜなら、『オメガ』が消滅する際に遺した言葉とは、さある聖典の『福音書』にある、「15章34節」・・・
その項目には、さある聖人が処刑された時に、遺された言葉が綴られていたのです。
その意味の要約とは―――
「Eloi Eloi Lama Sabachthani?」
そのすぐ後に、スターシアが述べた言葉を遺し、「彼」は息絶えた・・・
そう・・・その「プログラム」は、消滅しようとしていても、自らが「神」だと見誤った―――
而してそれは、その「プログラム」を創った、一人のプログラマーの滑稽さが、露わとなった瞬間でもあったのです。
=続く=