リ:はあ〜あ! 何かバタバタしたけど―――どうにか落着したみたいだな。

市:リリアさんたら。

  けれど・・・そうですね。

蓮:最早この上は、静かに暮したいでござる。

 

リ:ハハハ―――云うなぁ〜蓮也ww

  けど、そうだなぁ―――今回でいい加減、私ゃ疲れたよwww

 

 

 

今回の、宇宙(せ か い)の存亡をも賭けた大騒動も、どうにか落着点を見つけ、収まる処に収まらせる事が出来た・・・

それに、今回一番の功労があった人物は、どこか気負った処もなく、平然としていたモノだったのです。

それを、彼女と親しき者達も、どこか連られてしまった一面もあったのです。

 

 

それにしても・・・今一番大事なのは―――

 

 

 

ガ:それより、これからどうする?

  私達が持っていた「過ぎたる顕現(モノ)」は無くなっちまったわけなんだし―――

レ:ほうじゃのう〜〜・・・ま、ぼちぼちやっていこうよ―――の。

エ:その前に〜〜うちは、担当さんと打ち合わせをせにゃあいけんけぇねぇ。

ル:あちしは・・・眠ぃ・・・

ミ:とは云えども、吾等が失くしたモノは、所詮「過ぎたる顕現(モノ)」だけだからな。

  なにも、存在の意義や、コレまで為してきた事が、喪われるわけでは、ない・・・

  故に、紡ぎ続けて行くのだ―――これからも、相変わらず・・・な。

 

ガ:ハハハ―――そりゃ云えてるw

  ま・・・取り分けあんたと私は、『フロンティア』の業務(おしごと)かね。

ミ:なれど・・・吾は、ご覧のとおりの、首だけの存在になってしまったからな。

 

ジ:(・・・)済みません―――

 

ミ:そこは、(なれ)が謝罪すべき処では、ない。

  だが・・・そうだな・・・少しでも「申し訳ない」と云う気持ちがあるのならば、吾の業務を手伝って貰えぬものか。

ジ:(!)はい―――私に出来る限りは。

 

ガ:あ〜〜っちゃ・・・

リ:どうかしたんスか? ガラティアさん・・・

 

ガ:―――ったく、あの子ったら・・・後先考えずに安請け合いするんだから・・・

  いいかい、判ってんのかいジョカリーヌ、あんたが受諾したそいつの業務―――つったら・・・

ジ:『フロンティア』の総責任者・・・そうですよね。

 

レ:判っとって云うたんかいw 剛毅じゃのう〜〜www

リ:レヴィさんまで・・・ってことは、やっぱり〜〜・・・

ル:そうであ〜る・・・この世で、一番大変なおしごと・・・なのであ〜〜〜る・・・(ムニャムニャ)

 

 

 

そう・・・ここに集まっている「賢下五人」の顕現は、リリアの「无楯」によって喪失され、

いわば「不死である」という存在定義以外は、リリアや市子、蓮也・ソフィアと、そうさして変わらなくなってしまっていたのです。

 

けれどこれからは・・・そうした「過ぎたる顕現(モノ)」もなく、どうやって日々を過ごして行くか―――に、あったようですが・・・

しかし、各々(それぞれ)が既に自分が歩むべき道を極めてあるらしく―――・・・

取り分け、レヴェッカは、コレまで通り任侠(ヤ ク ザ)な日々を細々と・・・エリーゼは、日々追い込まれている、自分の原稿の「締め切り」との格闘を・・・

(ちなみに・・・連載10誌を、掛け持ちでそうであるww^^;)

ルーシアは、これまで発明漬けであった日々から解放され、その反動で、これから100万年の眠りに就くつもりだそうであるが・・・

 

そしてガラティアとミリティアは、自分達が立ちあげ従事している『フロンティア』の業務を・・・

―――と、云う事だったのですが・・・ミリティアは、今回の件で胴体を消失させており、

とても通常の業務には、支障を来たしてしまう様子・・・

 

そこを、彼女がこうなってしまった原因の一つは、自分にあると思ってしまったジョカリーヌから、

自分が出来うる限りには、手伝わせて貰う・・・との主旨を申し出たのです。

 

そこで―――ミリティアが持ちかけた提案とは・・・

ミリティアの『代理』―――と、云う事は・・・?

 

そう―――ミリティアこそは、『フロンティア』創設以来の重鎮であり、現在も変わらず、その地位は「総責任者」でした・・・。

これが、何を意味するかは、説明無用―――というもの・・・

(これは後日談にて・・・どうやらミリティアには、「総責任者」の席には、戻る意思はなかったようで・・・

つまり、ガラティアにしてみれば、「そんな」ミリティアの思惑をいち早く察しており、だからこそミリティアからの提案に即座に応じたジョカリーヌに苦言を呈したわけなのです。

・・・が―――その理由も、このあとすぐに判明してしまうのです。^^;)

 

つまり、この時点を以て『フロンティア』の、事実上のトップはジョカリーヌとなり―――・・・

 

 

 

リ:なぁ〜んか、大変な事になっちまったな―――ジョカリーヌさんも・・・

ジ:いや、そうは思っていないよ―――今回の事も、云わば私の所為・・・

  「今」は分離れてしまったけれど、「次元の狭間」にて猛省している「(エリス)」の責任である―――と、「(ジョカリーヌ)」はそう感じているんだ。

  だからこそ・・・私がやらなければならない―――

  相容れない他人からの意見も融和、尊重し、取り入れなくてはならない・・・

  そのことは、この人(ミリティア)がこれまでやってきた事なのだから・・・

 

リ:はあ〜〜・・・

  ンな、大層な事やってたんだ―――あんた・・・

ミ:・・・前言撤回してやろうか。

 

リ:あ゛・・・アハハハ〜〜なんちて―――・・・ごみんなさい・・・

 

市:(リリアさんにも・・・意外と―――)

蓮:(不得手な御仁が、あったのでござるなあ・・・)

 

 

ミ:まあ・・・そんなことはさておき―――

  さて、(なれ)達には、今回の褒賞を考えているのだが・・・なにがよいかな。

リ:「ホウショウ」・・・つて、私ゃなにも、ご褒美目当てでやって来たんじゃないしなぁ〜〜

  それに―――・・・

市:そうです、私達はリリアさんの「見届け人」として―――・・・

 

ミ:その様な事、存じておる―――なによりも(なれ)らは、「友」であるのだからな・・・

  しかし、そうだな―――「褒賞」と云うのが気に入らねば、これは吾からの一方的な「贈り物」・・・

  これではどうかな?

 

 

 

さすがに、「言葉の魔術師」と云われていただけの事はあった様で、簡単には今回の「褒賞」を受け取りたがらなかったリリア達三人に、

ミリティアは、「言葉を変えて」ある話しを持ちかけてきたのです。

 

すると今度は・・・

 

 

 

リ:ああ〜〜まあ・・・そうまで云われたんじゃ、仕方ねえかなぁ・・・判ったよ。

 

 

 

リリアが、考え方を改め直した処で、ミリティアの口元が少し緩んだ・・・

そこには、「それでこそ吾の思惑通り」―――と云う感も否めなくなかった為、

ジョカリーヌがミリティアに説明を求めようとした処・・・

 

 

 

ジ:あっ、ちょっと待ってリリア―――ミリティア・・・あなたは何を・・・

ガ:イヤ〜〜ッハッハw さぁッすがミザントロープ、やる事が粋じゃないか♪

 

ジ:ね―――姉さん??

ガ:フ・・・まあいいじゃないか―――お前も、感じているんだろ・・・あの子たちの「可能性」を・・・

 

ジ:(!!)―――ですが・・・

ガ:だぁ〜いじょうぶ!w あの子たちなら、きっとなんとかするさ―――それが喩え・・・

 

 

 

ガラティアからの横槍が入り、ジョカリーヌの抗議は有耶無耶に・・・

それに、ガラティアには、ミリティアの「褒賞」の内容が、どことなく判っていたようで・・・

その上で、敢えてジョカリーヌの抗議を邪魔したみたいなのです。

(ガラティアが、ミリティアの目論見が判ってきた背景には・・・主に次の様な事が上げられる。

@未だに、「眠い眠い」と云っているルーシアが、中々眠りに墜ちていなかった・・・

Aそれに、次に判明することになるのだが、どうやらミリティアは、ルーシアに「あるモノ」を作らせていたようで・・・

Bその上での、今回の「フロンティアのトップの交代劇」・・・

Cそれに、ガラティアは、ミリティアが「フロンティア」のトップの座に戻りたがらない事を知っている・・・

以上の事を踏まえた上で―――なのである・・・。)

 

 

それより、気になるのは―――・・・

 

 

 

リ:(??)ジョカリーヌさん・・・何が云いたかったんだ?

ミ:フフ―――さて・・・な。

  それよりルーシア、一眠りに就く前に、云っておいた「モノ」の説明を・・・

 

ル:(ムニャムニャ・・・)ほむ・・・云っていた通〜り・・・すでに調整は済ませてあ〜る・・・

ミ:「コレ」がそうか―――

  「コレ」が、(なれ)らに贈る、吾の「ほんの気持ち」だ。

 

リ:「コレ」?

  ・・・つて、なんだ?「コレ」・・・

市:(・・・)なんだか・・・この「スイッチ」の様なモノが、怪しげではありますが・・・

蓮:しかし・・・「押してみたい」衝動に駆られるのは、なぜでござろうな―――

 

 

リ:(・・・・・・えい)

  押しちゃっ―――たw・・・

市:(!!)リ・・リリア―――さ・・・ん?・・・

蓮:無闇に押されては、ナ―――ニ・・・

ミ:(・・・)―――・・・(ニヤリ)

 

 

ジ:消えちゃっ・・・た・・・ あの―――それで、あの子たちの「行き先」は??

ル:ほむ・・・安心するが・・・よい・・・

  「この次元にはない宇宙(せ か い)」・・・総ては、ミリティアの指示注文通〜〜り・・・(zzz)

 

ジ:ああっ―――

ガ:眠っちまったみたいだぁ〜ねwww

 

ジ:笑い事じゃありませんよ!! それに―――・・・

ガ:あいつも一緒―――狙ってやったかどうかは、私の与り知る処じゃないけどねぇ〜〜www

レ:ほれにしちゃ―――お前さんの、そのにやけ面に・・・あんないつも、にやけちょったけぇのぅ〜〜www

  それが総てを物語っちょるわいwww

 

ジ:はあ〜〜・・・無事だといいなぁ・・・リリア・・・

 

 

 

事前に、ルーシアに依頼しておいたモノを、リリアに渡すように頼んだミリティア・・・

それは、何かの装置を起動させるかのような・・・「リモコンのスイッチ」の「ような」モノでした。

 

しかし―――それこそが、そう云った「装置」そのモノだった・・・

「押したい」と云う衝動に負け、押してしまったリリアとその一行は―――・・・

 

どこかへと行ってしまった・・・

(しかも、製造者の弁よろしく、依頼人の注文通りに、「この次元にはない宇宙」が、「目的地」なのだそうで・・・

しかも、製造者も、その役割を果たしたか―――のように、深き、永き眠りに就いた様で・・・

つまりは、ルーシアは、この説明を述べるまで、睡魔と闘っていた事が伺えられるのであるw^^;)

 

 

それに・・・気がついてみれば、今回の事を企てた当事者―――ミリティアも、リリア達と一緒・・・

―――と、云う事は???

 

 

 

リ:(・・・ほえ?)ど―――どこなんだあ〜? ここ〜〜!!!

市:見・・・見慣れない・・・風景―――? ですよね・・・

蓮:新たなる世界にござるか―――

 

市:全然動じていないんですね・・・蓮也さん・・・

蓮:じたばたしても始まらぬのでござろう―――ならば、拙者は我道を貫くのみ!!

 

?:ふむ・・・どうやら(なれ)は、少しは見込みがありそうだな・・・。

 

リ:つて―――ミリティアさん?? あんたまでどーして??

 

ミ:おや? 云わなんだか・・・吾がルーシアに依頼しておいたモノ―――

  それは、(なれ)らももう既に実感しておる様に、「これまでの」宇宙にはない「新天地」・・・

  つまり、「新しき宇宙(せ か い)」を提供―――招待する事こそが、(なれ)らに対しての最上にして最善の「褒賞」だと考えたのだ・・・

  なれど、(なれ)らだけでは心許ないであろうから、吾がその「案内役」を買って出た・・・と云う事だ。

  無論・・吾もまた、この宇宙(せ か い)は初めてでな―――と、云う事は・・・

 

リ:じゃあ〜〜何か?? 今まで・・・私達が得てきた常識は―――・・・

ミ:「通用する」とは思わぬ事だ・・・な。

  さぁて・・・どうする? ここから先は、「絶望」しか、待ち受けておらぬやもしれぬぞ?w

  されども―――・・・

 

リ:(!!)―――・・・

 

 

 

第三百十六話;期待をせよ これから始まる 本当の旅路(ものがたり)を・・・

 

 

 

リ:確か・・・あんたから教えてもらった、言葉の一つ―――だよな・・・

  ああ・・・そうだな・・・これから切り拓く未来は、私達で勝ち取って見せるさ!!

 

 

 

言葉通り、右も左も判らない・・・そんな「新天地」―――だったからこそ、心細くもなりはしました。

しかしリリアには、教えられ識っていた「(ことわり)」があったのです。

 

『期待はするな しかし 与えて勝ち取れ・・・』

(なれ)の友を (なれ)の大事な人々を・・・』

『与えられた時間を有意義に使うのだ・・・』

『これから歩み征く 闇への旅路には 思い出意外のなにものも 持っていく事は出来ないのだから・・・』

 

『期待をせよ これから始まる (なれ)らの 本当の旅路(ものがたり)を・・・』

 

 

その言葉には―――「総て」を・・・「清」も「濁」も、「希望」も「絶望」も、同時に併せもっていた為、

これからどんな困難が待ち受けていようとも、「未来」は・・・自分達の仕様次第で「善く」も「悪く」もなることを、示していたモノだったのです・・・

 

 

ですが―――・・・

さあ――――――・・・・・・

 

そこに降り立った者達の、腹は決まりました・・・指標が決まりました・・・

 

だからこれからは・・・彼女達が歩み征く未来への道程(みちのり)は、期待と希望に満ち溢れているのです・・・。

 

 

 

 

=了=

 

 

 

 

あと