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ア:ヘ・・・ッ、それじゃあ、早速、私から行くぜ!!

――炎の働きよ、刃に宿れ――

=プロミネンス・ディスペンサー=

  さぁ・・・どっからでもかかってきな!!

 

カ:(むっ・・・!今の術・・・なんなのだ?! 付与魔術<エンチャント>にしては・・・) ・・・・もしや、これが??

 

ヱ:(あれは、私を助けてくれた時の・・・) さすがです・・・。

  では、私も!

――デ・ヴィド・ソール・シール・レ・クゥィエム――

<氷雪を束ねし、白銀の刃よ、総てを沈黙させ、破砕せよ>

=フロスト・ヴェイト=

〔冷裂凍波〕

 

ア:ほぉ〜ッ、ハイ・エィンシェント≪古代語魔術≫たぁ〜、やるようになったじゃんか、お前も。

ヱ:フフ・・・あなたほどでは、ありませんけどね。

 

ア:ほんじゃあ、さくさくと行くか!!

ヱ:はいっ!

 

 

〔次から次へと、“影に巣喰いし者”を打ち倒す、アダナとヱルム、そして、ついには、カミイラ一人となったのです。〕

 

 

ア:さあっ!覚悟しな! 残るは、お前一人だぜ!! カミイラ!!

ヱ:今こそ、報いを受けるのです!!

 

カ:・・・・・。 (こ奴等・・・全く見ぬ間に、これほどの成長を・・・・)

  フ・・・なれば、潰し甲斐もあるというものよ、出でよ!“降魔の杖”『アブソリュート・フォース』よ!!

 

  今度は、この私、直々に相手だ!かかって来い!!

 

ア:いわれるまでもねぇぜ・・・・でぃやあぁ!!          =ヴァリアット・インパルス=

ヱ:はあああ・・・っ!                                  =インフィニティア・サーペント=

 

カ:ふん・・・                     =アンディレイション=

 

 

ア:うっ・・・く! 空間を歪ませて・・・

ヱ:自分の位相を・・・換えた!?

 

カ:この程度とは、笑わせおる。 ならば、今度は、こちらの番だ!!

――我が奏でる、芳(かぐわ)しき調べを聴け――

=ディグリーズ・テムペスト=

 

                             

 

ア:うぁ・・・・ な、なんだ・・・この・・・・音・・・・(ガク・・・)

ヱ:ち・・・超音・・・波・・・・ああっ!(ガクッ・・・)

 

カ:ククク・・・思いのほか、他愛もない、これしきで膝を屈するとは、師の顔が知れるわ!!

 

ア:な・・・なんだ・・・と!!? ううっ!

 

 

〔しかし・・・なんといっても、かの吸血鬼の真祖は、かつて、自分達の師である、リッチー・ジョカリーヌと並び称された程の魔術師・・・

いういうなれば、自分達がどうあがいても勝てぬ存在に、今一度当たる・・・と、言うことなのです。

 

それを証拠に、自分達の剣撃&鞭での攻撃をも、簡単にいなされ、おまけに、音属性である、『超音波攻撃』で、屈せざるを得ないアダナとヱルム、

そして、この真祖から漏れた言葉、『師の顔が知れる』に、反発しようとも、動かぬ自分達の体の歯がゆさに、“またも敗北??”の言葉が頭をよぎる中、

 

ここで―――何と、タルタロスと、あの、ゼクスが入室してきたのです。〕

 

 

タ:う―――っ! こ、これは、どうした事だ!!アダナ!ヱルム!! お・・・っ、お前は・・・カミイラ!!

 

ア:た・・・っ、タルタロス・・・お前・・・なっ、なんなんだ・・・あいつは・・・

タ:ふ・・・っ、安心しろ、オレの趣味じゃあねぇよ。

ヱ:そ、それより、タルタロス様・・・ここは危険です・・・。 その子を連れて、早く逃げて!!

 

タ:そういうわけにもいかんだろう、かつての仲間をこんなにされて、黙ってるほうがどうかしてるぜ・・・。

ゼ:(ほほ―――ぅ)

 

カ:フン―――ッ! 泪の対面は終(しま)いか!?ならば、まとめて滅してやる!!

――我が能力(ちから)の源よ、一束ねになりて、其を討ち滅ぼせ――

=ブラスター・インパルス=

 

ゼ:(・・・・フッ)(ス・・・ッ)

 

タ:ぐっ! な、なに??

ア:えっ?! お、おい!!

ヱ:む、無茶です!!

 

 

〔ここで―――この三人が目を疑うような事実が・・・それはなんと、あの少女剣士・ゼクスが、こともあろうに、

自分達と、カミイラの中間に、立ちはだかったのだから・・・

それゆえに、自分達がどうしても敵わない相手に、どうしてこんな少女如きが―――と、三様に心配をするのですが・・・〕

 

 

ゼ:せいぃりやぁ!!

パシィ――――ン!――☆

 

カ:な、なにっ?!わ・・・私の、完全なる術式を・・・

ヱ:打ち砕いた・・・・

ア:ま、まぢかよ??!

タ:ゼクス・・・・

 

 

ぜ:へへ・・・いい仲間だなァ、あんた等、おかげで、このオレも、久々にいいもん、見させてもらったぜ・・・・

  こいつは、そのほんのお礼だ、とっときな・・・

   チャ・・・・

 

 

ア:な・・・ッ、あ、あの構え・・・・

ヱ:ラーレイの?タルタロス様のと同じ・・・

 

ゼ:喰らえ!!

龍炎覇神剣

 

カ:(くっ!!)                    =アンディレイション=

 

 

ア:ええっ?!に、似ちゃあいるけど・・・

ヱ:違う・・・・全くの別物?!

タ:・・・・・。

 

ゼ:へぇ――――、意外とやるもんだねぇ、あんたも、見直したよ。

カ:ぐっ・・・くく・・・(こ・・・こいつのこの技・・・相殺するのに、やっと・・・とは・・・)

 

 

〔そう―――ここで、意外な事実が・・・・なんと、この少女剣士・ゼクス、真祖・カミイラの放った術式を、難なく打ち砕いただけでなく、

自己の剣技、『羅・零』の一つ“龍炎覇神剣”で反撃を試みたようです。

 

が、しかし―――この威力というのが、また凄まじく、彼の、ヴァンパイアの真祖をしても、“防ぎきるのがやっと・・・”と、思わせたようです。〕

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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