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〔再び、ここの泊まり部屋・・・にて〕
ア:は―――?あいつ・・・・って
ヱ:女人恐怖症ぉ??!
エ:そうなんですよ・・・。 普段接するくらいなら、そう支障はないのですが・・・
へ:今回みたいな、温泉のように肌と肌を接する―――だ、なんて、あいつにとっちゃあ、生き地獄みたいなものなんですよ・・・。
キ:まあ、そこへ行くと、私とリントハイムは、大丈夫なんだけどもね?
ア:ど――して?
キ:まだ・・・女になる前の段階だからよ。
ア:は―――― そなの?
キ:つまるところ―――あいつの場合、前に見える部分・・・・特に、胸の辺りともなると、からっきしダメみたいね。
へ:(はぁ〜〜〜――――こりゃあ、仕方ないなぁ・・・・)
ア:ありゃ?!へカテちゃん、あんた・・・・どこ行くんだい?
へ:え?えぇ――――ちょっと・・・・
ア:はあ・・・・。
エ:(うふふ・・・)
キ:(クスクス・・・・)
〔そう!そうなのです!! ゼクスちゃん、ジョカリーヌ様の、実によい躰つきを見て、鼻血を出してしまった経緯には、それなりの理由
――女人恐怖症――
が、あったわけなのです。
それはそうと・・・・湯舟にて
そこには、倒れたゼクスちゃんの介抱をする、ジョカリーヌ様がいたわけでして・・・・〕
ぱたぱたぱた・・・・・
ゼ:うっ・・・・うぅぅ〜〜〜ん・・・(はっ!!)(ぺた・・・ぺたぺた)
ゑ゛?へ?? こ・・・・これ・・・って・・・(ガバっ!!)
おわうっ!ひ・・・ひゃあ〜〜――――! ごっ・・・ごごごご・・・ごめんなさいッ!!べ、別に悪気があって!!
〔どうやら、ゼクスちゃん・・・・気が付いたようですが、それに際しても、ジョカリーヌ様の臀部を触りまくって・・・・って・・・(羨ましいぢゃあないか!キサマ!!)
しかし―――ジョカリーヌ様、そんな事など、然したる事もなく、こう言ってのけたのです。〕
ジ:おお、それだけ動き回れるようでは、心配要らぬようじゃな。
それにしても、妾を見るなり、昏倒してしまわれるとは・・・・肝を潰しましたぞ?
やはり・・・・このような、お婆ちゃんの裸は、目には毒のようじゃな、あい済まぬことでしたな・・・・ゼクス殿。
ゼ:あっ!! い・・・・いや、あい済まぬのはこちらのほうで・・・あんた達みたいな、綺麗処の、ベッピンさんの裸を見て大騒ぎしちまって・・・・
ジ:ほう・・・では、妾の前に、だれぞおうたのですかな?
ゼ:えっ・・・ええ―――アダナさんと・・・ヱルムさんに・・・です。
二人にあったら、ゼクスが謝っていた・・・と、ほんっっと、申し訳ないッ!!
ジ:・・・・・その反応ぶり・・・まるで、男(お)の子のようじゃな、お主・・・。
ゼ:(ギクッ!!) そ・・・そう・・・見えます??
ジ:ふふ―――冗談じゃよ。
〔おや???なんなんでしようか?今の・・・・ギクッ!・・・は。
すると、その時・・・〕
ガラガラガラ・・・・
ゼ:ンげっ!!まぁた女ぁ??
へ:心配する事ないわよ、ゼクス。 私よ、私―――
ゼ:なぁンだ―――ヘカテ、お前かよ・・・脅かせやがる・・・。
へ:フフフ、ご免なさい――― ところで、聞いたわよ〜?あんた・・・あの二人の裸を見て、速攻で逃げ出したんですってね。
ゼ:そいつを言うなよ・・・それに関しちゃあ、ほんっっと、すまないって思ってんだから・・・
ヘ:あら、ジョカリーヌさん、今晩は。 あんた・・・・ひょっとして??
ゼ:お察しの通り・・・・ザマァねえよ。
ジ:おや?ゼクス殿・・・そなた、ヘカテ殿を見られて、どうもないとは??
ゼ:ああ・・・こいつは、オレにとっちゃあ特別・・・なんだ。
へ:特別・・・ってねえ、変に誤解招くようなこと言わないでよっ!
それにねぇ、私だってね一応は“女”なんだから・・・少しは、驚くなり、鼻血の一つでも出しなさいよっ!!
ゼ:なあ?こんなんだもん・・・・参るよ、実際・・・
ジ:成る程・・・・お主、さては、女人恐怖症じゃな?
へ:あら、分かりましたか・・・・いや、さすが。
ゼ:変なとこで感心してンなよ。
ジ:(ふ・・・)では、妾はそろそろ出るとしよう。 お二人で、くつろがれよ?
へ:はい。
ゼ:はぁ〜〜〜これでようやく・・・ゆっくりとできるぜ。
へ:それにしても、団長や、猊下だけならともかく、私にまで無反応・・・だ、なんて、憎らしいったらありゃあしないわ。
ゼ:それを言うなったらよ・・・。 第一、オレ達は、性別を超えた、何もンでもないんだからなぁ・・・。
へ:それも・・・・それもそうね。