<よん>
(ここで、ステラーバスター、仲間の無事を確認し、安心したのか被っていた菅笠を取る。 そして・・・・・)
驍:あの・・森野さん、柾木さん。 今から私の言うことをちゃんと聞いて下さい。
阿:・・・・・・・・(え・・・・っ?)。 婀:・・・・・・・・・・・・・・・・。
驍:あなた方の思っている通り、私は『杜下』の名を受け継ぐ者です。 それに、今回のこの一連の事は全て杜下が画策した事なのです。
阿:な・・・何ですって?! 婀:・・・・・・・・・・・・・・。
驍:この通りです!! こんな頭、いくら下げても許してもらえるとは思っていませんが・・・。
当家が本当にご迷惑をおかけしました! 本当に申し訳ない!!
阿:(・・・・こ、この人・・・・・・)
婀:そなたも・・・ご自分の親に命を狙われておったのだろう? そう、気になさるな、顔を上げてくだされ。
阿:そうですよ、それに、あなたのお陰で、ここにいる全員・・・・・とまではいかなかったけれど、助かりましたもの、
お礼を言わせてください、ありがとうございます。
驍:かたじけない。 そう言って頂けると、こちらも救われます。
驍:それと、話は変わりますが、お二方の間に、もうわだかまりはないのですか?
阿:はい。 婀:うむ。
驍:それは良かった、実は、私も傍らから見ていて、あなた方の家の関係を修復できるのは、この世代しかないと常々思っていたのです。
阿:杜下様・・・・ 驍:敬称は略されてかまいませんよ、何しろ、この三人の中では私が一番年下ですからね。
婀:ふふふ、年、家柄にも似合わず、なんとも謙虚なものよな。
驍:はは・・・・。(思わず照れ笑い) 阿:まぁ・・・・(ふふふ・・・・・)。
婀:ところで、妾からも似合わぬ提案があるのだが・・・よろしいかな?
阿:はぁ・・・・ 驍:どうぞ?
婀:柾木殿、これからは、あなた様の事を、“姐上”とお呼びしても構いませぬか?!
阿:ええ。 ・・・・・は? ええ゛ッ!? あ・・・・・姐上・・・って、わたくし、公主様より一つ年下。
婀:突拍子もないことくらい分かっておりまする。
それに・・・・何も、年齢が多いだとか、少ないだとかではなく、あなた様のほうが妾より考え方がしっかりされておられる。
阿:えええ゛ッ! で・・・・でも・・・・・ 婀:そうさせて下され! この通りです!!
阿:う゛・・・・・・・。(ど・・・どうしたらいいの??) 驍:そうさせておあげなさい、滅多に頭を下げない彼女がそうしているのです。
阿:で、ですが・・・。 ・・・・・分かりました、わたくしの根負けです。少し抵抗はありますけど。
婀:ありがとうございます! 姐上!! 阿:はは・・・・・・(早速ですか・・・・・(^フ^ll;;)
(ようやく、“三家の跡目を亡き者にする”という大陰謀を未然に防いだ、後の“おひぃさん”“婀陀那”“ステラバスター”の三人、
彼らは、この後、自分の信じる道を歩むため離れ離れになるのだが・・・・・・その話はまた後で。)
―――了―――