<弐>

 

 

(それはさておき、それからしばらくして、Jokaさんが、外回りより戻ってきたようです。

手に・・・一本の傘を持って・・・。)

 

 

J:はぁ〜〜ッ、ただいまーっす。

コ:あっ、お帰りーですみゅ、Jokaさ・・・(あ・・・・っ!!)

 

お:はい、お帰りなさいまし、Jokaちゃん。     あら?その傘・・・。

 

J:ヒャ〜〜、いきなし降って来るんだもんなぁ〜、傘なくて往生したじょ。

  って、え?この傘?? ウン、道端おっこってたから、あたしもらって帰ったんにゃそけど・・・どうかしたんにょ?

 

乃:・・・・これ、おねぃちゃまのみぅ・・・・・。

 

J:え゛っ?!い゛っ??! うっ、うっそぉ〜〜!?

 

お:本当ですわよ。 ほら、ここに。

J:コみゅ・・・・って、ああ〜っ、ホントた〜〜!  でも・・・なんで?どして??コみゅちんのが道端にぃ???

 

 

(そう・・・・なんと、コみゅが、捨て猫にあげたはずの傘を・・・Jokaさんが差して帰ったようなのです。

 

でも・・・当人の言うには、『道端に落ちていた・・・』と、言うのです・・・・が、

ここで、この事を訝(いぶか)しんだ、おひぃさんが、改めてコみゅに問い質(ただ)してみたのです。)

 

 

お:ねぇ・・・コみゅちゃん、わたくし怒りませんから、ホントの事を教えて下さらない?

  この傘・・・あなたの傘、道端に落ちていたそうよ? どうなの??

 

 

コ:あ・・・・あ、う・・・。 あ、あの〜〜・・・Jokaしゃまっ!このカサのすぐ側に、何かなかったですか?みゅ・・・。

J:ええっ?!え〜〜〜ッと・・・・なんもなかったような・・・。

 

コ:そ、そんな・・・あの・・・じゃあ、ダンボール箱ありませんでしたか?みゅ・・・。

J:は??ダンボールの箱・・・っすか?    え、え〜〜〜ッと・・・あ、そいえば、ありましたっすねぇ。

 

コ:(え・・・・)そ、それじゃあ、そこにいた仔は、どうなっちゃったの?!

 

 

J:ヘ・・・ッ?!

お:え・・・っ?!

 

コ:(はっ!!)あ・・・・っ。

 

 

(そう、ついうっかり言ってしまった、その段ボール箱の、中身の存在。 今更訂正しようと思っても、もう取り返しがつきそうにありません。)

 

 

お:そこにいた仔・・・って、どういう事なのです? コみゅちゃん??

 

コ:あ・・・あうぅ・・・・そのう・・・実は・・・・みゅぅぅ・・・。

 

 

(ここで、仕方なく、具(つぶさ)に事の実を伝えるコみゅちゃん。

どうして、傘を持って出た自分が、ずぶ濡れになって帰ってきたか。

 

そして・・・

 

その段ボール箱の中身が、あの時の自分以上に濡れそぼり、震えていた仔猫だったか・・・・を。

おひぃさんや、Jokaさんに伝えたのです。)

 

 

お:(はぁ・・・)そうですか・・・・でしたら、どうしてその事を、言ってくれなかったの?

 

コ:だ、だってぇ・・・もし、拾ってきても、ここでは飼えないじゃないでみゅか・・・。(ぐし・・・)

 

J:・・・・・・・・・・・。

 

 

乃:・・・・・・あの・・・おひぃしゃん、あたちからも、おねがいちますみぅ・・・・・・・・。(ぺこり)

 

お:(う〜〜〜ん・・・)確かに・・・確かにそうなんですのよね?

  もうここには、スペースなんてないですし・・・それに、飼うとなると・・・。

 

 

J:でも・・・さぁ。

確かに、ダンボールの箱、あったっすけど・・・その箱、横倒しになってて・・・

 

  んで、この傘も、道の真ん中にほっぽってあったから、どしたんかなぁ・・・・って、思ったりもしたっすけども、

  まぁ、とりあえず、あたし濡れるのヤだったから、もらって帰っちゃったんすよぉ。

 

  したら、それがコみゅちんのだった・・・なんて・・・。

 

お:・・・・・・そう・・・・だったの・・・・。

 

コ:あの・・・・あの、それで、その仔、どこ行っちゃったんみゅ??!

 

J:え゛え゛っ?!それ、あたしに聞かれても・・・あたしが、傘拾ったときには、もうその箱に、仔猫なんていなかったしィ・・・。

コ:しょ・・・・しょんなぁ・・・・(ぐす・・・っ)

乃:・・・・ねぇちゃまぁ・・・・・・。(ぐし・・・っ)(←もらい泣き(^^;;)

 

 

 

(Jokaさんが、コみゅちゃんの傘を拾った時には、箱は横倒しになり、その中の存在の仔猫も、どこかへ行った様子だったのです。

 

でも・・・しかし、時間は経っても、一向に物事の解決にはなっていないのです。)

 

 

 

 

 

 

 

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