<陸>
(それよりも、飼ってもいいと、了承を得たはずなのに、コみゅは冥く沈んでしまい、受付のお仕事も、ままならなかったようです。)
ス:おんやぁ〜?どったん、コみゅちん、今日元気ないようっすけど。
お:さぁ・・・それがさっぱり・・・。
臾:はぁ〜あ、あんのお陽さんみたいな子が沈んでっと、こっちもヤル気のうなってくるねんなぁ・・・。
サ:るせぇ、おめェ〜は、口でなくて、手を動かせ。 手伝ってやらんぞ。
臾:うっへぇぇ〜〜い。
コ:(すん・・・すんっ・・・) うっ・・・うぅ・・・(いっく・・・いっく・・・)
(ウソだよ・・・・ウソだよ・・・ね? ミィ・・・。)
猫:みィ〜〜〜―――。(すりすり)
コ:(お前が・・・お前が 妖 になるなんて・・・)みゅううぅぅ・・・。(ぽろぽろ)
猫:みイィ?
コ:(でも・・・でも、女禍様の言う通り・・・ 妖 になっちゃったら・・・・どうすんだみゅ?)(なでなで・・・)
猫:みィ〜〜――――。(ゴロゴロ)
コ:(やっぱ・・・サヤさんや・・・臾魅さん、おひぃさんまでも、この仔・・・・退治したりするのかなぁ・・・。)(ギュ・・・)
猫:みイィ〜〜――――。
コ:(うぅん!(ふるふる) それだけは・・・・それだけは、絶対避けないと・・・!!でも・・・・)
猫:みィ〜〜―――・・・・。
(小さいながらも、コみゅには、コみゅなりの、様々な葛藤があったようです。
でも、結局、自分一人ではどうすることも出来ず、婀陀那に、どうしたらいいかを聞きに来たようです。)
コ:あの・・・・・みゅぅ・・・。
婀:(カタ・・・カタカタカタ)何か・・・ご用ですかな?コみゅ殿。
コ:あのぅ・・・あたし、どうすればいいか・・・・
婀:(カタカタ・・・・カタカタカタ・・・カ・・タ・・・) (ふ・・う・・・)
・・・残念ながら、妾からは、何も申し上げる事などありませぬ・・・。
確かに、妾も、当初はどうにかならぬ事か・・・と、思ってはいたのじゃが・・・あの方に、ああまで言われたのでは・・・のぅ。
コ:でも・・・あの仔、 妖 になって、あたし達を襲う・・・って保障は・・・
婀:確かに・・・・その保障など・・・ない。
しかしのぅ・・・。
コ:でも・・・妖なら、あたしと乃亜も、狐の妖みゅよ? それに・・・あたし達、人間襲ったりしないみゅよ??
婀:それは・・・・そなたらには、『神格』というものが付いてございますではないか・・・。
コ:でも・・・・神格付いてても、妖は妖みゅよ??
婀:しっ・・・しかし・・・然は云えども・・・・。
コ:もういいみゅ! 分かりました・・・・みゅ。
婀:(コみゅ殿・・・・)
(頼みの綱だった、婀陀那からも、的確なアドバイスはもらえず、さらに落胆してしまうコみゅ。
しかし・・・・そうこうしている間にも、刻々と時間は過ぎていき・・・・
ついには、約束の時間となってしまったのです・・・。)