<漆>

 

 

しと・・・・・・・          しと・・・・・・・          しと・・・・・

しと・・・・・・     しと・・・・・・・

ピッチャン            ピッチョン

 

 

 

(あれだけ降りしきっていた、雨も・・・いつの頃からか小降りになり、夜空の方も次第に、晴れ間が見え隠れしているようです。

 

そして・・・ギルドには、三人の影が・・・・

そう・・・婀陀那に、神衣を纏った女禍様に、コみゅの三人が・・・

 

婀陀那は、女禍様の後ろに差し控え・・・・コみゅは、女禍様と、差し向かって座っているようです・・・・。)

 

 

女:・・・・・・その・・・・選択肢で、間違いはない・・・いいのですね?二人共・・・。

 

婀:はい。

コ:(ビクッ!) ・・・・・・・・はぃ。(ツッ〜〜・・・)

 

女:婀陀那はともかく・・・コみゅの方は、良く決心してくれましたね。

  ありがとう、嬉しいわ、感謝しています。

 

コ:いぇ・・・・いいん・・・です。(グズッ!  ぽたり・・・)

 

 

女:そう・・・・。

 

――――仔猫をこれへ――――

 

 

コ:(ビクッ!)・・・・はい。(ぽたり・・・ぽたり・・・)

 

猫:みィ〜〜――――。

 

 

女:・・・・・『肆宝剣』。

カシュ・・・ッ                       

キラ――――ン☆

 

コ:う・・・っ!ぅうぅ・・・・ッ!!(ぽろぽろ)

 

女:・・・・・・・・・・・。

 

 

ス・・・・・ッ

 

 

 

猫:・・・・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ド・・・                               

ザァァァァァ―――――――!!

 

 

 

 

 

コ:ぅぅぅううううわああああん!  あああ・・・・ん!!

 

 

 

 

 

 

ザァァァァ―――――――――――――――――――――!!

 

 

 

女:後の事・・・・・頼みましたよ、婀陀那。

 

婀:は・・・・・っ。

  さ・・・・これで涙を拭かれよ・・・コみゅ殿。

 

コ:ああああ・・・・・ん!  ミィ〜〜〜!ミィ――――!!       ぅわあああん!!

 

 

(先程まで、小降りになり、止むであろうと思われた雨も、コみゅが泣き出すと同時に、また、激しく降りだしたのです。

 

返事をしない・・・仔猫の亡骸に寄り添い・・・・ただ・・・ただ、泣きじゃくるコみゅ。

 

しかし・・・・そうすると、やはりこの雨は、彼女の 泪雨 だったのでしょうか・・・?

いえ・・・そうではなかったのです・・・。

 

実は、この時、泪を流したくとも、流せなかった者が・・・・そこに、いたのです・・・。)

 

 

婀:(コみゅ殿・・・・)     ぅん?あそこは・・・。

 

 

  (ここは、女禍様のおられた場所・・・それが、ナゼにこのようなところに、滴が・・・?)

 

  滴・・・?       ま・・・・まさか!この雨・・・・は!!?

 

 

(そして・・・外には・・・傘も差さずに、また・・・防護膜も張らずに――――

ただ――――・・・ただ――――・・・・濡れていた女禍様が・・・。

 

初めに、かの仔猫が、段ボール箱に入れられていた、軒先で・・・・静かに手を合わせていたのです。)

 

 

女:(ごめんね・・・・・ごめんね・・・!!)

 

これで・・・よかったのかな・・・・(ふぁ・・・)

えっ・・・きちんっ!

  (ずる・・・)あ゛〜〜、悪い事しちったから、バチあたっちったんかなぁ・・・。

 

  コみゅも・・・・ミィちゃんも、婀陀那ちゃんも、ゴメンしてね?

  さて・・・・帰るとすっか・・・・。                         へえっきちょいッ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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