<四>
〔それはそうと・・・その日の夜半過ぎ・・・・闇に紛れながらも、この会社に近付く集団が・・・・
でも、ちょっと待ってくださいよ?この面子・・・と、いうか、顔ぶれ・・・・どこかで見た気が・・・・〕
団:紫苑〜〜どうじゃい、そっちの様子はぁ。
紫:通信状態・・・・良好。 今より、セキュリティ・システムを沈黙させます・・・お義姉様。
真:よし・・・。(ピッピッ・・・ピッ) オール・グリーン・・・・黙らせたよ、紫苑。
紫:あなた、お頭・・・・どうぞ。
我:おっしゃあ!ふんじゃあ、おっぱじめるとするかい。
〔そう・・・・なんと、この“闇の集団”とは、あの、杜下の暗部たち・・・・だったのです。 と・・・いうことは?〕
団:御前・・・では、これより、イントルード・・・開始いたしやス。
≪うむ・・・では、始めてくれ≫
スッ・・・・ スッ・・・・ スッ・・・・
我:・・・・・。
真:・・・・・。
紫:・・・・・。
我:潜入・・・成功。 それじゃあ、お前ら・・・・分かってるな?
真:・・・・。(コク)
紫:・・・・。(コク)
我:よし!散ッ!!
シャ―――― シャ――― シャ――――
<真沙螺・紫苑のチーム>
真:・・・・この階の・・・どうやら、この部屋のようだね・・・・入るよ。
紫:はい・・・・。
チ ャ ・・・・
紫:・・・・・。(ひたひた・・・)
真:・・・・・。(ひたひた・・・)
(はっっ!)待て!紫苑!! 誰か・・・ここにいるよ・・・
紫:えっ?! ・・・・・・・・・・・・・確かに・・・。
〔彼女達、二人が忍び込んだ部屋に、偶然か否か、誰か人がいたようです。
いや、しかし・・・・明かりが消えて、真っ暗なこの部屋に・・・・誰かがいる・・・・と、いうのは、もはや偶然ではなく、必然なのです・・・・
では、そこで待ち構えていたのは?!!〕
ぺ:ネズミ共が・・・・人様の庭で、ナニをこそこそとしている?!!
真:(は・・・っ!お、男の・・・)
紫:(声??!)
パ ・ ・ ・ ッ!
真:う・・・っ!
紫:く・・・っ!!
〔この暗がりに、急に明かりを点けられた為に、つい、たじろいでしまう、真沙螺と紫苑。
すると、そこには・・・〕
ぺ:ほほぉぅ・・・・たった二人・・・とは、余程に腕がたつのか・・・・或いは、それとも、この私を、ナメているのか・・・・
真:(な・・・っ?!) こ・・・子供・・・
紫:そ、それにしては、この威圧感・・・・!!
ぺ:ふん・・・・人を、見かけだけで判断してしまうとは・・・余り大したものではないようだなぁ。
真:大した事・・・ないだってぇ? そいつは、どうだかねぇ・・・行くよ!? ほおぅ!!
紫:(上手いっ!お義姉様お得意の・・・・『幻影技:朧(おぼろ)』からの『蔦葛(つたかずら)』・・・そして、そこからの、『ムササビ』!!)
ぺ:(ふん・・・・目の前は、幻・・・デコイかッ!!) ・・・・・!(ギヌロぉッ!)
キ ィ ・ ・ ・ ・ン!
真:(え?な・・・なに??) う、うわぁっ!!
紫:(え・・・?そ、そんな・・・バカな?!! お、お義姉様が・・・・空中で停まっている・・・なんて?!!)
真:(こ・・・っ・・・・これは・・・・)ど、瞳眼術・・・
ぺ:(フンッ・・・・・フフフ・・・)
キサマ等・・・・何処の手の者かは知らんが・・・・そうか、キサマ等・・・・キサマ等が“ステラ・バスター”とか、いう連中か・・・?
紫:(お義姉様!!) お前に・・・・応えてやる必要も、義務も、私達には・・・・・ないっ!
す・・・・
真:(し、紫苑のあの構え・・・) よ・・・よせ・・・やめ・・・ろ・・・。
紫:・・・・・見たところ、あなたのその術・・・・自分の前方にしか、効力が届いていないようね・・・
ならば、これはどう??
ぺ:(フ―――前方に・・・・だけ・・・・か、衰えたものだ・・・な) むんっ!!(くわわぁっ!!)
キ ン ・ ・ ・ ・ ッ
シュゴォォォ――――――
ぺ:な、ナニ?ほ・・・炎の・・・・軌跡だけだと?
真:わわっ! あ・・・・。
紫:大丈夫ですか??
真:あ―――あぁ、助かったよ。
紫:どういたしまして。 それより、思ったとおりです、あの者の術・・・・前面に対しては、滅法強いようですが・・・・その他の方面は・・・・
真:からっきし―――ってとこかい、なら簡単さね、このあたいが囮になるから・・・・あんたはあれで・・・・
紫:分かりました・・・・やってみましょう。
ぺ:何の相談事かは知らんが―――大した余裕っぷりだな!!キサマ等・・・・もういい、消えたまえ・・・。
真:その手は喰わないよ――――はぁっ!!
ぺ:フん―――何をやらかすかと思ったら・・・またそれか!! そいつなら、先程ので、見切っている!! そこだあ!(ギラァっ!)
キ・ン・・・・
真:う・・・・っ・・・・ぐうぅ・・・っ!!
紫:(かかった!) 今―――! はあぁぁぁ・・・・っ!!!
『火燕流』
ヒュ・・・・・ シュ―――――
ヒュヒュヒュ・・・・ひゅぅおおぉぉ・・
ゴ・ゴ・ゴオオォォォ・・・・
ぺ:ぬぐぅおお!? こ、こいつら!!ハナからこれを狙って!?
紫:今ですっ! ―――お義姉様――――
真:あっ・・・・ああ! ―――早々に・・・ずらかるよっ!!――― ほぉぉっ!!
ぺ:ムッ!!し・・・しまった!
(逃げられたか・・・・)と、いうことは・・・・ここ(開発室)ではなく・・・セキュリティ・ルームが本命か・・・
(頼むぞ・・・・――ウイッチ――)