第肆講 “斬り” “裂く” 者
<壱>
〔さて・・・前回より、遠い海の向こう、 米国 に渡り、そこのFBI捜査官から、市警、
そして・・・そこの、『狩り手』の支部局長“元締め”にまでなった者・・・・
レイテル=バルディア
でも、この度の、かつての仲間である、シホの要請に応じ、向こうでの、総てのモノを引き払い、また・・・・この地に戻ってきたのです。
そう・・・・彼女こそは、6年前まで、こちらに居を構え、しかも、サヤやシホと同じく、『狩り手』の一員、通称“スレイヤー”として、
名を馳せた、『死天王』の一人だったのです。
それにしても、奇妙な事が一つ・・・それは、彼女の二ツ名、 スレイヤー とは、“切り裂く”という意味が示す通り、
“何か”で“切る”モノ・・・・と、思われるのですが・・・・。
婀陀那の・・・森野の道場で、披露して見せたその モノ は、確かに、鋭さはあるにせよ、“切る”事には、全く無関係なものだったのです。〕
(・・・・・とある日、神宮の境内で、“鬼”教官から、シゴキを受けている、臾魅とナオミ・・・。)
ナ:う゛っ・・・・へぇ〜〜〜〜・・・・(バタリ!)
臾:も・・・・もう、あかんわぁ〜〜〜・・・(バタリ!)
バ:コ――ラ! ナニへばってんだ?!お前たち!!
臾:そ・・・そないな事、ゆいましてもなぁ。
ナ:そ、そうですよ・・・腹筋・腕立て・スクワット、それぞれ10,000を、3セットづつ・・・って、
ちょっと、キツすぎくないですか?
バ:何をヘタレた事を・・・。
(はぁ〜〜)なぁ〜〜ルほどねぇ〜〜、お前達、基礎の体力なってなかった・・・・って事か。
臾:なははは・・・・。
ナ:あははは・・・・。
バ:笑い事じゃあなぁ〜〜いっ!## ほら!あとたったの・・・・2万と、3千562回!!
そら!キリキリやれぇぇ〜〜いッ!!#
臾・ナ:うっへぇ〜〜〜い・・・・。(〒フ〒)
(中々に、キビシ―――ようでつ。(―フ―;;)
と、まあそれはさておき、これとは別の日・・・・この町のサ店(注)シャングリ・ラではない)にて、会話をするバーディと、サヤ。)
サ:で・・・・なんだ、話・・・って。
バ:ああ・・・・しっかしなぁ・・・・。(はぁ〜〜〜・・・)
サ:・・・・・。
バ:実際、敵わんよ。 そりゃあ、今まで教えるヤツが、ついていなかったせいも、あるにしても・・・・なぁ・・・。
基礎の基礎、全くついてないじゃないか・・・・。
サ:スマねぇのな・・・オレはオレで、手一杯でよ・・・。
バ:ああ、全くだよ。 あぁ〜〜あ〜〜、あの二人に・・・・教えてもらえんもんかなぁ・・・。
サ:あの二人・・・って?
バ:ほれ・・・確か、この私を負かした あの二人 ・・・・の事だよ。
サ:ああ、おひぃと婀陀那の事か。 いや・・・・・でも、なぁ・・・。
バ:なんだ??
サ:ん?・・・・うん、あいつらの方が、お前よりキビシ〜と思ってな。
バ:へぇ――――・・・ホントにか?
サ:あぁ、おひぃのヤツは、どうだかしんないけど・・・あとのもう一人、婀陀那ってのは、自分にも厳しいからなぁ。
バ:ほぅ・・・。(まるで・・・・霞織のようなヤツだな・・・・)
サ:ンま・・・・手厳しいのも、程々にしてやらんと、使う前に、使えなくなっちまうぜ。
バ:ああ・・・・それも・・・・そうだな。
じゃあ、仕方あるまい、あいつらには、ここのところの、仕手から外れてもらって、代わりに私が・・・・
サ:ああ、仕方ねぇな。 あいつらには、基礎の体力つくりから・・・・か。
(いかに技を多く持っていようと、体力がついてこない事には、お話しにもならない。
この言葉の通り、臾魅とナオミの両名は、基礎体力作りの為に、しばらくは仕手を禁じられたのです。
そして、その事をサヤとバーディより聞く二人・・・・)
臾:で・・・・え゛?? ホ、ホンマでっか??
ナ:でっ・・・でも、それ・・・って・・・・あたし達、もうお払い箱・・・って事なんですか??
バ:まあ、このまま・・・・だとな。
だ が、私がこれから発表する、特別メニューをこなすことが出来たのなら、話は別だ。
ナ:“特別”メニュー・・・・って・・・
臾:これ・・・の、事でっか・・・。(ガサ・・・・)
ゲッ!! な、なんやン!これ!!
ナ:ジ、ジョーダン・・・マジなんですかぁ??
バ:ぁあ?!冗談言ってる顔に見えるか?私が。
臾・ナ:う゛・・・・。(―x―;;)
臾:せ、せやかて・・・・ちとキビシーおまっせ? このメニュー・・・。
サ:な〜ら、辞めるか、狩り手!
臾:そ、それも両極端な話やないですか・・・・(はぁ〜〜あ)
わーかりました、精一杯、やらしてもらいますがな。
(バーディーの作った、体力づくりのプラン・ニングを、見るにあたり・・・二人は驚いてしまったのデス。
では・・・・気になる、その内容は・・・・と、いうと。
○
腹筋・腕立て・スクワット・背筋――――2,000X3セット それを一日3回(共通)
○
蓬莱山、麓から山頂まで、5往復のロード・ワーク―――20kの負荷を背負って(共通)
○
金座通りの配達―――――ただし、時間帯は、AM11:30〜PM12:30 (臾魅のみ)
○
警察署内、地下射撃場にての、特撃ち (ナオミのみ)
・・・・と、いうものだったのです。)
臾:ん〜〜に、しても、なぁ。 この・・・金座通り・・・ゅうて、ここで一番人通りの多い・・・・
ほいでもって、この時間帯も、いっちゃん、人の込み合う時間帯やないですか。
サ:あぁ〜〜、その通りだ。 そこで、お前は、指定された時間内に、荷を運んでもらうことになる。
臾:う゛ぃ〜〜ッ・・・カ、カンベンして欲しいでっせ・・。
バ:どうしてなんだ?
臾:どうして・・・ゅうたかて、あそこのバスやら、地下鉄やら・・・やたらと、チカンさん多いんですわ。
サ:バカか!お前は! だぁ〜〜れが、そんなン交通機関、利用しろ・・・っつった! 歩いてだ!歩いて!!
だぁいたい、そんなコトで、体力つくと思ってんのか??
臾:ェえ〜〜と・・・ゅう事は・・・どゆ事やの?
サ:ンま・・・根気強くやっていきゃあ、いづれは分かる事だよ。
ナ:で、でも・・・それじゃあ、アタシのは、どういう事なんで??
バ:あぁ? 見ての通り・・・ただ、的に向かって、撃てばいいだけだよ。
ナ:(ホッ・・・)そ、そうですかぁ〜〜。 よかった。
臾:あ゛―――ッ! アミさんだけ・・・ずるいやんッ!
ナ:へへへ、悪ィな、臾魅。
バ:(フッ・・・・)(まあ・・・・そう言っていられるのも、今のうち・・・・なんだけどもが・・・な。)
(そう・・・・臾魅は、人ゴミの中での配達。(しかも、徒歩)
なのに対し、ナオミは、特撃ち・・・とは言っても、普段どおり、射撃の的に向かって撃つだけ・・・・
の、ように思われたのです。
が
実際にやってみるとなると、これが中々大変だったようです。
というのも・・・・。)
ナ:・・・・・・・・・・・・・・。(ス・・・・)
カチッ――――☆
グラ・・・・
ぐしゃっ!
バ:はぁ―――――い、それまで。 これで・・・・計965個目・・・と。
ナ:バ、バルディアさぁ〜〜ん。
バ:おや?どうかしたか?
ナ:ど、どうしたも・・・こうしたも・・・
大体、生卵をサイトの上に載せて、トリッガー引く・・・って、ムリですよ――――ッ。
バ:ほおぉ〜〜〜っ、ムリ・・・か。 ンじゃ、私に貸してみな・・・。
ナ:ハイ――――。
バ:・・・・・・・・・・・・・・・。(ス・・・・・)
カチカチカチカチカチ!――――☆
ナ:ホ・・・・ェ・・・・。(○ロ○;;)
バ:まっ、これが出来れば、一人前だね。 しっかりやるんだな、ナオミ。(ポン・ポンッ――☆)
ナ:は・・・・はあぁ〜〜〜。(で、できるんだろうか・・・・アタシに・・・)
(なんとも、生卵をサイトの上に載せて、撃鉄を引く・・・と、言う 撃鉄法。
実に、このやり方で、射撃精度の向上を、狙っていたようであります。
そう・・・・一人は、スピードと、足捌きの鍛錬、そしてもう一人は、射撃精度の向上・・・とは、
ワン・ステップ上に上がる・・・と、言うのは、かくもタイヘンな事のようであります。)