<陸>
(それにしても、どうして、彼女自身がこの場所に? それに、またも・・・・あの・・・・声・・・が―――――)
―――体オン・ノ・上昇・ト・トモ・ニ―――
―――血圧・ノ・ジョウショウ・心パク・数・ノ・ジョウ昇・モ・認メ・ラレ・マス―――
ナ:畜生・・・・畜生畜生!! 黙れ・・・黙れ黙れ!!
お前は・・・一体どこにいるんだ!!いい加減・・・・姿を見せやがれ!!!
バ:(な・・・っ、ナオミ・・・・)
ナ:さあ・・・現せよ・・・姿を・・・(チキ・・・ッ―――☆)
その瞬間、ド頭を、ぶち抜いてやるぜ・・・!!
―――ソレハ・ムリ・ト・イウ・モノ・デス―――
ナ:な、なんだと?それはどういう意味で・・・・
―――アナタハ・私・・・・私ハ・アナタ・・・・―――
ナ:(ふぅ―――ふぅぅ――――) ふざけるなよ!!お前は・・・・アタシ自身だ・・・と、でも言いたいのか!!
―――ソウイウ・コトデス―――
ナ:そうか・・・・(クククク・・・・)じゃあ―――――こうすればいいんだな――――?(カチ・・・・)
こうしてしまえば・・・もう二度とお前は・・・アタシに、まとわりつくコトなんて、できなくなる・・・・
―――――――ムダナコトヲ―――――――
ナ:ムダな事かどうか――――分からせてやる―――――――!!(ググ・・・・ッ!!)
バ:(はぁ・・・っ!) あんの・・・・バカ!!
ババ・・・・ッ キュ・・・ ビィ――――ン ビビィィ―――――ン・・・・
カチ・・・ッ―――☆ ドォォ・・・・ン!
ピュ――ン!
(その時・・・・ナオミが、しようとしたのは・・・銃口を、こめかみにあてがって、そのまま引き金を引く・・・と、いう、アレであり・・・
それを見た、バーディーが、それを阻止しようと、またも、アレを使ったのです・・・。
そう――――以前にも、一回見せたことのある・・・・手首より先を、しきりに動かせると言う・・・・アレを・・・・
そして、弾頭は、ナオミの頭を、貫通することなく―――――と、いうことは・・・?)
バ:バカヤロウか!お前は!!
ナ:(え・・・・) あ・・・・バ、バーディーさん・・・。
どうして・・・どうして・・・アタシを、死なせてくれなかったんです?
バ:なんだと・・・? 寝呆けたコトを、言ってるんじゃあないっ!!
ナ:・・・・・っ!(ビクッ!!)
バ:それより・・・何がここであったのか・・・・はなしてくれないか・・・?
ナ:・・・・それが・・・分からないんです・・・。
ここで・・・何があったか・・・記憶が、飛び飛びで・・・・ただ――――覚えているのが――――――
ぼやけていく、目の前の像・・・・それでいて、段々気持ち良くなって・・・こう・・・ふわぁ〜ッと、体が、軽くなってくようなカンジで―――――
バ:(ん??)ちょ・・・ちょっと待て? そいつは・・・ひょっとして、臨死体験なんじゃあ・・・?
ナ:でも・・・あたしは、今、ここにいる・・・・それに・・・
バ:(ぅん・・・?)
ナ:それに・・・一度目覚めた時には・・・・・何かの、研究施設・・・の、様な処・・・一人の、白衣を着た老人に――――白く・・・美しい人・・・・
その人達が、しきりに、何か会話していて・・・・
バ:おいおい、そりゃあ、ホスピタルでの出来事なんじゃあ・・・・
ナ:そうか・・・・そうだったのか・・・・なぁ・・・
バ:(ふぅ・・・・) まぁ、いい・・・。
こっちも、ここを調べていて、2・3分かった事があるから、今日は、ここで引き上げよう。
ナ:は・・・・はい・・・。
(今の会話・・・しかも、ナオミのを聞いていて、何かしら、気付きませんか・・・・? そう・・・
何かの研究施設
一人の老人
白く、美しい人
そう・・・・ナオミは、かすかな、記憶の糸を、たぐり寄せていたのです・・・
そぅ―――あの時の、あの事を―――)