第七講 “魔女”の正体
<壱>
〔さて――― 欧州よりの 困ったさん ジィルガ=アィゼナッハ女史が、ギルドにやってきて一日が経ち、
宿も、普通のホテル・・・なんかではなく、旅費を浮かすために、知り合いの男のところに寝泊りしようとするものの、
その男からは“あんた、寝相が悪いからダメ〜〜”と、断られたようです。
そこで、そんな彼女を哀れんだのか、婀陀那が、“それならば、妾の屋敷へ―――・・・”と、言ってしまったことから、
今回の幕開けも、ひと騒動 あり のようでつ。
場所は、婀陀那の実家―――森野邸―――で、どうやら、婀陀那がジィルガを起こすために、彼女を泊めている部屋に入るようですよ―――・・・〕
婀:(驍様が、あのようなことを言われるから・・・・昨夜一晩、警戒しておったのじゃが・・・・
何事も起こらなかったどころか、あの者、こまめに手伝いをして、家の者を助けておったではないか・・・
――――・・・と、ここじゃな・・・)(コンコン―――☆)
お邪魔いたしますぞ・・・・(ガチャ―――・・・)
ジ:(スゥ―――・・・スゥ――――・・・・)
婀:フフ・・・。
(なんとも、よく静かに眠っておるではないか・・・・に、しても驍様も存外いい加減な・・・
こんなにも大人しく寝ておるものを、それを“寝相の悪い”と言い置くとは・・・・な。)
ジ:うぅ・・・ん・・・? あ・・・・さ・・・?
婀:おお、起きられましたか――― では、カーテンでも開けましょう・・・・
シャッ―――― シャッ――――
ジ:ぅう―――ん・・・まぶし・・・でも、気持ちいぃ〜!!(っぷぁ〜!)
――ガバっ!――
婀:ふふふ・・・昨夜は、よくお休みになられたよう・・・・(クル)
でえっ?!!
ジ:(ぅん?)あら?どうか・・・したんですかァ?
婀:ち・・・・ちょ・・・・ちょっ・・・・し、失礼いたすっ―――!!(ダッ―――)
ジ:はぁ??
〔実に・・・・爽やかな朝、お空もピーカンに晴れて、この上のない一日の始まり―――・・・・に、なるかと思いきや!!
なんと婀陀那、ジィルガ女史が、ベッドから起きた、その姿を見てビックリ仰天! してしまったのでありまつ・・・・
でわ、あの婀陀那でさえ、ビックリ仰天してしまった、その時の彼女の出で立ちとは一体―――!!?〕
ジ:ね・・・ねぇ〜〜――― 一体どうしたって言うんですゥ?? 婀陀那さん・・・私の姿を見るなり急にィ〜〜!(ドン!ドン!ドン!!☆)
婀:あぁ―――・・・いや・・・ち、ちょっと心を静める時間を・・・い、いや―――!そ、そうではのうて・・・
給:あぁ――― これは、婀陀那様・・・
婀:お―――・・・おお、給仕(男)ではないか・・・い、いかがいたしたのだ?
給:はい、こちらの部屋に、お泊りの方の、シーツのお取替えを・・・・と、思いまして。
婀:(な・・・なぬぅ?!)い―――いかん!いかん!! そ、そのようなことは、妾がするから、お主は他の事をやっておってくれいっ!
給:は・・・はあ・・・でも、そうは申されましても・・・
婀:頼むッ―――――!
このとおりぢゃ・・・・!!
給:は・・・はぁ、分かりました・・・・あなた様にそこまでされては―――(ぅん?!)
あっ、これは・・・・お早うございま゛っ?!!(ツ・・・ツぅ――――)
婀:(ぅん??)ど・・・どうした? 給仕・・・・
―――ぶ・・・バッ!―――
(鼻血の大噴火・・・^^;;)
婀:え゛っ?!
あっ・・・も、もしかして・・・(クル)
ジ:ねぇ〜〜どうなさったんですかァ? 起きた私を見るなり、急に部屋の外に出たりするなんて・・・・
(って)あら?? どうして男の人が、鼻血を出したりして、ここにぶっ倒れてるのかしら・・・?
婀:そ・・・その前に・・・何か身体に巻いて、部屋から出られたら、何かしらの弁明はついたのじゃがなぁ・・・。
〔そう―――! なんとそこには、まさに一糸纏わぬ 鼈(すっぽん) のじょおたいの、女性がいたわけでして・・・・
それだから、婀陀那が逃げ―――の、森野家の給仕(男)が、鼻血を噴いてブッ倒れ―――の、したわけのようですねぇ。〕
婀:(む・・・むぅ・・・ナゼに驍様が、この者と同じ屋根の下で、一緒に寝るのを嫌がっておったか・・・
今更ながらじゃが、気付かされたとはのぅ・・・・)
の・・・のう、ジィルガ殿? そのようなクセ・・・・一体いつの頃から?
ジ:え? ああ・・・この、“裸で寝る”と、いうのですゥ?
いつの頃―――・・・って、もう、物心着く頃には、こうして寝てましたけどもォ??
婀:(成る程・・・つまり、もう慣習付いておった―――・・・と、こういうことであったか・・・)
の・・・のう、ここは、そなたが育ったお国とは違うのじゃからな? もう少し―――・・・その・・・自重してはくれますまいか?
ジ:ぇえっ?! ど・・・どうしてですゥ?
婀:どうして・・・と、言われましても・・・(ま、まいりましたのぅ・・・)
あなた様は、もうすでに一人前の 女性 でありますれば・・・そのように、ご自分の裸を、おおっぴらに見せるのは、いかが―――な、ものかと・・・。
ジ:ん゛〜〜―――・・・でもぉ、寝巻きを着ると、何かこう・・・身体がむず痒いんですよねェ・・・。
婀:あぁ――― いや、そうではのうて・・・一人で寝る時分には、一向に差し支えないのじゃが、
部屋を一歩出るときくらいは、せめて何かを羽織ってもらわねば・・・・のぅ?
ジ:はぁ〜〜〜い、わかりました・・・。
〔しかし―――まぁ・・・女性が何も身に着けずに寝てるの・・・・って、我々男性からしてみると、ムラムラ〜〜ッと、こう・・・来るのではありまするが・・・
婀陀那にしてみれば、トんだ災厄、頭痛のタネ・・・・の、ようでして、中々気の許すことができなくなったようでございます。〕