<弐>
ジ:あなた達の評価は・・・残念だけれど、最低の“G”ランクよ。
バ:(やはり・・・な。)
サ:(だろーな。)
ナ:って・・・
臾:ぇええ?!!
ナ・臾:なんでやねンっ―――!
ジ:理由は簡単――― ザコを一掃するにしても、時間がかかりすぎているし、
もっとお粗末なのは、『情報の欠落』という大失態。
バ:あの・・・イゾルテの“発雷”の方の能力か・・・。
マ:ほぉ?! ヤツにそんな能力が?
サ:・・・って、お前ェも今知ったのかよ・・・。
マ:ああ・・・だが、以前にもあったように、ここの本部が壊滅した事があったからなぁ・・・・
そういった情報の遅れというものは、否めない事だ・・・。
ジ:成る程―――・・・そういうことがあったのですか・・・。
ですが、それを差し引いても、ここの弱体化は、見てみぬフリをするわけには行かなくなるでしょう。
(スチャ―――)私は――― 明日の便で欧州に帰りますが、この報告はそのまま提出したいと思います。
マ:ヤレヤレ――― あいつのしかめっ面が、浮かんで見えるよ・・・
ジ:恐らく―――・・・そうですね、一週間位して、『教育係』がつくと思いますので。
それでは、私はこれで失礼いたします。
〔彼らが気になるその評定とは・・・・酷評の『Gランク』。
かつての『死天王』の二人がいながらも、満足の行く結果が出ない現状としては、バーディー・サヤの両名も納得するしかないようです。
それに、『情報の伝達の遅れ』とは、甚だ苦しい言い訳ながらも、ジィルガはこの報告を本国に持ち帰り、上に通すようです。
そして―――その翌日・・・〕
ス:ええっ?! ホントに今日帰っちゃうの〜?(ニッコニッコ)
ジ:えぇ・・・本当は、もうしばらくここに滞在したかったのだけど・・・(サメザメ)
ス:いっやぁ〜〜そりゃあ〜残念だったねえぇ〜〜♪(ニッコニッコニッコ)
J:ありゃま、ステラさん、異様に機嫌がいいでないでしゅか??
サ:あぁ〜〜あのジィルガ・・・ってのが、なんか急用で本国へ帰るからなんだと。
臾:まぁ・・・これでうちらも一安心やさかいになぁ。
J:ほえ? 臾魅ちゃんまでも?? どゆことにゃそかね。
臾:ああ〜〜こっちの事情やさかいにな? まぁ、気にせんときぃな。
お:まぁ・・・ジィルガさん、今日帰ってしまわれるの・・・?
婀:・・・・そのようで。
お:もう少し―――・・・驍様とかのお話しも、したかったですのにね。
婀:・・・・はぁ。
(そのご本人が、件の方と別れると判って、狂喜乱舞しておるのじゃがのぅ・・・
まぁ、妾も、これで肩の荷が降りたと思えば・・・)
〔“件の方”ジィルガ=アィゼナッハが、帰ると分かって、狂喜乱舞する者・・・その別れを惜しむ者・・・・
と、それ様々でありまするが・・・気になる婀陀那の“肩の荷”・・・って、やっぱあれですよねぇ??
(ほれ・・・ジィルガさん、素っ裸でご就寝の・・・^フ^;;)>)
―――・・・と、まあ、これで気をもむヤツがいなくなって、しばらくは平穏無事な生活が続いたんだと。〕
ス:ンん〜〜でも、ヤツがおらんと、日々がこうもしゃあ〜〜わセ〜〜――に感じるなんて・・・
まぁるで夢のようだがね〜〜。
サ:(やぁれヤレ・・・いいよねぇ〜〜呑気なヤツぁ・・・)
こっちゃあ、あいつが例の報告もって帰ってる―――・・・って言うんだからねぇ。
臾:なぁ・・・ドン? あの人ゆぅてた『教育係』って、どんなんやのん?
サ:さてな―――・・・まぁ、一つ言える事は、これから気を引き締めていかんと、その場でバッサリ“斬り捨てゴメン!”
ってな風になりかねんコトだしなぁ・・・。
臾:そ・・・・そんなんおっかないんでっか??!
サ:まぁな―――・・・それにな、『教育係』ってのは、その言葉通りじゃあねぇ。
いわば、『粛清部隊』みたいなもんなんだよ、ま・・・あいつが『特別派遣員』だった―――って頃から、少々妙だとは思っていたが・・・な。
臾:はぁ〜〜―― ほやったら、気ィ休まる時があらへンやないですか・・・
サ:それに・・・その『教育係』の目に留まらなかったら、翌日にはそこにはいなかった――― ってことも耳にするしなぁ・・・。
臾:げっ―――??! お・・・脅さんときぃや?!
サ:おい――― 別に脅してるつもりはねぇ・・・事実を言ったまでだ。
〔そう・・・・なんとも恐ろしいことには、下の“Gランク”の評定の裏には、
落ちこぼれは、容赦なく斬り捨てていくシステムが、見え隠れしていたようです。〕