第十話         

 

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(さて、前回のお話で、自分達が“不死なる者”の頂点にある事を思い知らされたアダナとヱルム。

その時は長老やジョカリーヌの力添えで事なきを得たのですが・・・・。

 

よく考えてみると、日頃自分達が 追っていた者 の存在に自分達がなってしまったのです。

 

周囲からの風当たりも違ってくるのが道理というものでしょう・・・・。)

 

 

<ヱルムがよく利用している 9F『ラグザ』 にて・・・>

 

 

カラン・・・・カラン・・・・

 

ヱ:・・・・・・・。

 

 

ハ:(ひそひそ)・・・・・。                              ハ:(ひそひそ)・・・・。

 

 

 

ヱ:あっ・・・あの・・・・紅茶を一杯・・・・。

マ:はいよ。

 

  はい、お待ちどうさま。  あんた、あんまし気にすんじゃあないよ・・・。

 

ヱ:はい・・・ありがとうございます、おばさん・・・・。(コク・・・・ッ)

  

  ふぅ・・・。

(とはいえ、辛いものよね・・・。 いつも・・・・こう・・・冷たい目線にさらされていたんじゃ・・・)

 

 

  (コト・・・)ごちそうさま、あの、お代ここにおいておきますね?

 

マ:はいよ・・・。毎度ありがとう、またのお越しを。

ヱ:はい・・・。

カラン・・・・カラン・・・・

 

 

<アダナがよく利用している 6F『エギドナ』 にて>

(ここには、既に朝から入り浸って、出来上がっているアダナが見受けられます。

(しかもどうやらご機嫌斜めのようです

 

 

ア:ウィ〜〜ッ・・・おいっ! くぉら・・・!!  こいつぁ見せもんじゃあねぇんだぜ?!!

  てやんでぇ・・・バ〜ロー・・・・ちっきしょ〜〜めぃ・・・。(グビグビ・・・・)

 

マ:ち、ちょっと・・・そんな無茶な飲み方したら、あんた体壊すよ?

 

ア:おんやぁ? マスター私の事を心配してくれてんのかい?

 リッチーのこの私を??

 

  はっ! こりゃーお笑いだね!

  私はね・・・・日頃あんたら 人間 を襲ってる化け物様なんだぜ?!

 

  こんなのがいなくなって・・・・喜ぶヤツこそいやすれ・・・・哀しむヤツなんざ、いやしねぇよ!!

 

マ:・・・・・・。

 

ア:あ〜〜あ! まぁったく不死様々だぜ!

  頭ん中いくら空っぽにしてもぜんぜん酔った気がしないなんてよッ!!

 

  ヤケ酒にもなりゃしねぇ・・・。

 

  (ケッ!) おィ・・・マスター・・・・金、ここに置いとくぜ・・・・。

 

マ:あ・・・・ま、またのお越し・・・・を・・・。

ア:・・・・・。

 

ギィ・・・・・キィ・・・・

 

 

 

 

(一方その頃・・・・長老室で、長老とジョカリーヌが話しこんでいるようです。)

 

 

長:そうですか・・・・。 やはり表立って、皆の前でやってしまったのはまずかったかのぅ。

ジ:然は云えども、過ぎた事を今更とやかく言うても始まらぬ・・・。

  それに、斯様(かよう)な事で一々(いちいち)参っておったのでは、

この先まだまだ風当たりが辛くなってくるばかりじゃぞ・・・。

 

長:では、やはりアレを・・・・。

 

ジ:済まぬのぅ・・・・坊主。 お主にまで迷惑をかけてしもうて・・・。

 

長:何をおっしゃいますやら。 先生らしくもないですぞ?

  それに、ワシも もう年ですじゃ、

これからは趣味の土いじりでもして余生を過ごしますよ・・・・。

 

ジ:ふふっ・・・、妾より若い者が何を云うておるやら・・・。

 

長:ははは! これはイタイところをつかれましたな。

  やはり、先生には敵いませんわぃ。

 

 

ジ:ふふふふ・・・・。                                  長:はっはっはっは・・・・・。

 

 

 

 

長:さて・・・・、それでは必要な書類や手続き等を揃えんといけませんので、

恐らく一ヶ月・・・はかかるかと思います。

ジ:うむ、頼んだぞ、坊主。

 

長:ですが・・・一つ気になるのは・・・・。

 

もし、これをやったとしても、

こっちが言ってる事に対して従う者がいなくなる・・・・という事ですが・・・。

 

ジ:ふ・・・なれば、それはそれでよいではないか。

 こちらとて、命じておる事に反発するような輩など願い下げじゃ。

 

  服従する・・・・やる気のある者だけ残ってもろうても一向に構わぬわ!!

 

長:それも・・・・そうですな・・・。  では・・・。

 

 

(何やら・・・只事ではない事が、密かに進行しつつあるようです。

(一体何が起こりつつあるのでしょうか・・・・)

 

 

それはさておき、この頃のアダナ達は、以前組んでいたパーティも一時的に解散し、

各々修行やミッションに明け暮れているようです。

 

そんな最中(さなか)・・・)

 

 

エ:あぁ・・・・アダナ様ぁ・・・、いけませんよぅ。

  こんな明るいうちからお酒を・・・お体悪くしちゃいますよ・・・。

 

ア:はッ! ほっといてくれよ・・・!!

  こちとら、好奇の眼でイヤっつーほど見られてんだ、

こんなんなら出歩かないほうがマシってなもんさ!!

 

エ:アダナ様・・・。 (私のした事・・・・間違っていたの?)

 

 

ア:それよりも・・・惨(むご)いのはヱルムのヤツさ・・・。

  あのバカ、根がマジメだから・・・いまだにギルドに行ってミッションやってんだろうなぁ・・・。

 

  周囲(まわり)がどんな目で見てるかさえも気にかけずにな・・・・・。

 

エ:アダナ様・・・。 (良かった・・・。 この方のお優しい心は変わらないでいる・・・。)

 

ア:チッ! 今は他人よりてめぇの事で一杯一杯だっつーのによ!

  ムナくそ悪くなってきたぜ・・・・。

 

  ちょっくら外出てくらぁ・・・・。

 

 

エ:あっ、でしたら私も・・・。

ア:・・・・・・勝手にしな・・・。

 

 

エ:あ・・・・・っ。

 

バタンッ!−☆

 

 

 

 

 

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