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(互いに交錯しあう巫道と、巫道。 最後に残るは、師か、はたまた弟子か・・・・
そして、この結末は・・・・)
ズル・・・ ズ・ズ・ズ・・・・
ヱ:う・・・・うぅっ!(ま、まずい・・・この闇から逃れなくては!!)
そ、それには・・・・このローブが邪魔!!
スル・・・・ ファサ・・・・
ズ・ズ・ズ・ズ・・・
ヱ:ああうっ!(ドサッ!) た、助かった・・・・ジ、ジョカリーヌ様は??
ジ:フフフ・・・よ、よもやその闇から、逃れられようとは・・・・。
成長しましたな・・・エルミナール殿・・・・ ぅぬおぉっ!
ヴゥゥ・・・ン
ガキーン! ガキーン!
ガキン! ガキン! ガキン!
ドガ ドガ ドガ ドガ ドガ
ド・ド・ドォォ・・・・ン!!
(ジョカリーヌを捕縛した三つの円陣は、洞窟の最深部の、至る所に弾け跳び、
ついには大爆炎を伴い、地上に落下したのです。)
コ:ど、どうなったの??
ヱ:(こ・・・これに耐えられたなら・・・もう打つ手は・・・・ない・・・。)
ギ:お・・・おぉ!見てみろ!ジョカリーヌ様だ!!
レ:流石だ・・・長老様のあの術でも、不様に這い蹲られないとは・・・・
ヴ:ああ、我等だったら、ひとたまりもないのにな・・・。
ヱ:(流石です・・・・もう私には余力など・・・)ううっ!
コ:あっ!ジョカリーヌ様が・・・!
ヱ:えっ?!(ハッ!)ああっ!!
ジ:うぅむ・・・!(ガク)
コ:ジョカリーヌ様が・・・膝を屈せられた・・・!!?
オ:流石に、無傷ではいられなかったようですな。
ジ:フフ、み、見事じゃ、エルミナール殿・・・さすがに今のは、この老骨にも堪(こた)えましたぞ・・・。(ニッ)
ヱ:ええ?ですが・・・・ジョカリーヌ様・・・。
ジ:フフフ、そう、買い被られても困りますのぅ。 妾とて、無敵ではないのじゃからな?
それに・・・
ヱ:(それに・・・?)
ジ:妾が、最初にこれを喰ろうた時とは、遥かに威力も増しておる。
つまり、お主は自分が思うておるよりも、成長しておるのじゃよ・・・。
ヱ:そ、それでは・・・
ジ:うむ、ようやった、妾の完敗じゃ。 (パチンッー☆)
(ジョカリーヌが、指を鳴らすのとほぼ同時に、アダナと、タルタロスにかけられた呪縛が・・・)
ア:うっ!あぁっ!(はあっはぁっ!)
タ:う・・・うぅ・・。(ふぅぅ・・・ふぅぅ・・・)
ジ:それにしても、お主等も、あの時とは比べ物にならぬくらいに、成長したものよ・・・・。
妾を追い越す日が、いつかは来るとは思うておったが・・・・それが、こんなにも、早よう訪れる事になろうとはの。
ハーッハッハッハ!
ヱ:(ジョカリーヌ様・・・・)
ア:・・・・・・・・・。
タ:・・・・・・・・・。
ジ:それでは、今一度ギルドへ帰るがよい。 何、妾もすぐに、後を追わさせてもらうよ。
では・・・・ 『空間移送方陣』!
ヒュ・・・・・・・・ン
(ジョカリーヌの『空間移送』の法で、一同はギルドへ・・・。
しかし、もう誰もいないはずの、その場所には、意外な人物が来ていたのです・・・。
それは・・・?)
エ:お疲れでしたね、ジョカリーヌ。
ジ:おお、これはエリア殿、見に来ておられたので?
エ:ええ、最後のところだけ・・・ね。
それにしても・・・お芝居が上手くなりましたね、ジョカリーヌ。
ジ:何の・・・・事でございますかな?
エ:いいのですよ、謙遜しなくても。
あなたがその気になれば、あそこにいた人達全員、いなくなってるはずなのだから・・・。
ジ:無茶を言わんで下され。 あの時とはいざ知らず・・・あの者達は、妾の可愛い教え子じゃ・・・。
何をそう無下に・・・
エ:うふふふ・・・・では、そう言う事にしておいてあげましょう。
ジ:フフフ、ヤレヤレ、敵いませぬのぅ、エリア殿には・・・。 では、参りましょうかの?
エ:どうぞ・・・?
ジ: 『空間移送方陣』!
ヒュ・・・・・・・・・・・ッ
(ジョカリーヌ、どうやら手加減はしないといっておきながら、少しばかりは手を抜いていたようです。
でも、それは対峙したのが、自分の可愛い教え子だったからのようで、
彼女の優しい一面がそうさせたからなのかもしれません。)