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(遡る事数分前、場所は同じく29F)

 

 

ヱ:ぅんっ! もぅ・・・!  アダナさんたら、まぁた遅刻!

 来たらキツーク言っておかなくちゃ!

 

タ:ま、まぁ・・・・そう言わずにだなぁ・・・?

ヱ:いいえ! タルタロス様はお優しいですから、構わないかもしれませんが、私はそうは行きませんからねぇ?

 

タ:あ〜あ、ヤレヤレ・・・・(毎度毎度の事ながら・・・(--;;)

  そんじゃ、オレはジョカリーヌさんのところに行っとくわ、

アダナと手ごろなミッション見繕って長老室に来てくれ。

 

ヱ:はぁ〜い、わっかりました(うふっ

 

  あーっ、もう15分も・・・・これは鞭たたき150はかたいですわネッ!(プリプリ)

 

 

(・・・・と、まぁヱルムさんどことなくご立腹の様子なのでありますが・・・。

そんなところに、たった今ミッションを終えたばかりのパーティが入室。

(このとき報告者は長老室に、他のものは新たなミッションを取りにここにきたようです)

 

そこへ・・・・手持ち無沙汰なヱルムが近寄ります。)

 

 

ヱ:皆さん、ご苦労様。

 

ハ:おっ! ヱルムじゃあないか、どうした、お前さんとこの景気は?

ヱ:え・・・えぇまぁボツボツといったところです。(はは・・・・)

 

ハ:ん? あんた一人しか見えてない・・・・ってなると、他の連中はどうした?

 

ヱ:え・・・え〜〜〜っと・・・・タルタロス様は先に長老室に・・・。

で、アダナさんは・・・・・・まだなんです(-▽-;;)

 

ハ:ははは、あいつは昔っから時間に疎かったやつだからなぁ。

 ま、苦労するな? お互い・・・・。

 

ヱ:(なはは・・・(^フ^;;)>) 

  あら・・・・? なんて・・・・・鮮やかな・・・・・返り血・・・・。

ドクン・・・

 

ハ:あ、あぁ・・・・こいつか? いやぁ気持ちがいいほどブッた斬っちまってなぁ。

ほれ、自慢のローブもこの通りさ。

 

:キ・・・・キレイ・・・・。

ドク・・・・ン・・・・・

 

(そう・・・・その時、彼女は見てしまったのです。

『ヴァンパイア』の一番好むもの  鮮血  を・・・・。

 

そのハンターのローブには見事なまでに染み付いた紅き血に、

剣には今まさに滴り落ちんとする血が付いていたのです・・・・・。)

 

ヱ:(うぅ・・・・あぁ・・・)

  ね、ねぇ・・・お、お願い・・・その血、もっとよく見せて!?

 

ハ:(うんっ?!) あ・・・あぁ! な、なんだおいっ!  ヱルム! その口は!!?

ヱ:え・・・・? 私の・・・・口が、どうかしました・・・・?

 

ハ:うっ・・・ぐっ!! そ、その牙・・・・、  お前! ヴァンパイアか!!?

 

ハ:えっ??!                    ハ:な、なんだって??!                ハ:ど、どこにそんなのが・・・・?

 

(この・・・ハンターのたった一言で、事態の収まりが付かなくなったのです。・・・・しかも・・・・・)

 

ヱ:(はあぁぁぁ・・・) お願い! その剣・・・・貸して!?

 

シュ・・・・・                 パッ!

 

ハ:あっッ! し、しまった!!

 

(常人とは思えぬ迅さで、そのハンターの剣を奪い取るヱルム。

そして・・・・その後、彼女がとった行動というのが・・・・)

 

 

ヱ:(は・・・はああぁぁぁ・・・・)

ペロ・・・・

 

ハ:お・・・・おぃ、みろよ・・・・           ハ:あいつ・・・・剣から滴り落ちてる血を・・・・          ハ:な、舐めてやがるぜ?

ハ:そ・・・それじゃあほ、本物の・・・?                ハ:きゃあ〜〜ッ! う、ウソぉ!!

 

 

職:な、何たることだ!! 化け物がハンターになりすましていたとは!!

  おいっ! 今からでも遅くはない! ここを厳戒態勢Bにしろ!! 

 

 そして、ここでやつを食い止めるんだっ!!

 

 

(ハンターの一言に・・・・その後取った彼女の行動・・・・  これが事の一部始終だったのです・・・・。)

 

 

 

ア:な・・・・なんて事を・・・・

ヱ:ご、ご免なさい! あ・・・あぁ・・・私、なんて馬鹿なことを・・・・!!

 

ア:(ふ・・・)大丈夫だよ、お前一人置いていきやしねぇ・・・・安心しな!

ヱ:ア、アダナさんっ!!

 

 

ア:おい、たった今確認が取れた、こいつはヴァンパイアなんかじゃあねぇ。

  正真正銘、私んとこのヱルムさ。

 

  それでも文句があるんだったら・・・・・来な、私が相手をしてやるぜ。

ヴゥゥン・・・(グラム出現す)

 

職:く・・・っ! 気でも触れたか! アルディナ!!

 

ア:ヘ・・・ッ、正気も本気よぉ! 大体自分の親友をこんな風にされてみろ!

  おめぇたちだって黙っていられやしないだろう?!

 

職:ぐ・・・ぐむむ・・・あっ、あなた方は! お願いです、何とかして下さい!

 

 

(大事な友を護るため、その盾となり槍とならんとするアダナ。

しかし、困ったのは取り囲んでいる者達のほうで・・・・

と、言うのも、ヴァンパイアのヱルムを討つだけならいざ知らず、

今は普通の一般人のアダナまでも巻き添えにするわけにもいかず・・・。

それに彼女達は優秀なハンター、その二名を一度に失うという事は、ギルドとしても痛手を被る事なのです。

 

そして、こうした窮まった事態を収める為なのか否か、この現場にジョカリーヌとエリアが来たのです・・・・。)

 

 

 

 

 

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