第三話;彼女のお仕事
〔一〕
〔さて―――― 前回、突如として現れ出でた、スーパー・モデラー(モドキ)の、
黒江崎婀娜奈女史
しかも、空恐ろしいまでの事実発覚しまくっちゃって、もぉ~~~う たぁぁ~~~い へぇぇ~~~ん な、カンジぃ??
なのであります。(しかし・・・・ナゼに、疑問符??(^^;;)
そして、ここに一番の被害者 ―――高坂慈瑠華――― ちゃんが・・・・〕
ぼ~~―――――――っ・・・・・
慈:(はあ゛ぁ゛~~・・・・昨日は散々だったなぁ・・・)(がっしゅがっしゅ・・・・)
(まさか、一昨日の覗き魔・・・・あの人で、しかも、あっち系の人―――だったなんて・・・)(ばらバラがら――――・・・・ぺっ!)
一体、どうなっちゃうんだろ・・・・私。(はぁぁ~~~あ)
〔そう・・・・武道は、自分以上に出来るし・・・・それに加え、まさか『百合』の人―――― だったなんて・・・・
彼女も、とんでもないのに目をつけられたようなのです。〕
慈:そ~~れにしても、昨日アレから、自分のアパートに、素直に帰ってくれてたから、良かったようなものの・・・・
毎日、あんな事が続くと思うとなると、気が滅入るよなぁぁ~~~・・・(ぱくぱくぱく・・・)
〔―――――と、まあ、何はともあれ登校。
慈瑠華のご学友の一人、 吉田冴子 が、かけよってきます――――。〕
冴:おっす―――! おっ早う! あれ?どうしたの?ジル・・・ちょっと元気ないよ?
慈:あァ・・・・うん、ちょっとね・・・・大変なことあったんだ・・・・。
冴:へぇ~~――― ね、どんな事??
慈:(え゛・・・・)ちょ、ちょっとね?(い、いえるわきゃないわよ・・・・そんな事)
〔どうやらジル、元気のない顔を、学友の一人に見咎められたようです。
でも、それはさておいて―――― 今はとりあえず教室の中(高等部)で・・・・。〕
朋:ねぇねぇ――― 聞いた? 古典の小林のじっちゃん先生、しばらくこれないんだってさ―――
冴:へぇ~~――― どうしてなの?
朋:さぁ~~・・・なんか、噂によると、二・三日前に、この先の公園で、性質の悪い奴らに絡まれたらしくてさァ・・・・
二ヶ月ばかりは、安静して、休職なんだって・・・・――――
冴:ふぅ~~~―――ん・・・あのじっちゃん先生、も少しで定年だったのにね、それ考えたら、ちょっとかわいそうよねぇ・・・。
慈:それで―――・・・今日の古典、休み?
朋:とぉ―――っころが、どっこい!! なんとね・・・もう代わりの先生―――― 来ちゃってるんだって!!
慈:は・・・・・そなの。
〔そ――――ぅなんす!
いや・・・ここのところ、この近辺も、やたらと物騒になってきまして、夜な夜な道を歩いていただけで、襲われちゃう・・・・
だ、なんて、治安もだいぶ悪くなってきてるのであります。
そして――― ここの教師の一人も、その類の襲撃にあったらしく、定年を目前に ――リタイア―― か・・・
とも、思われたのですが、どうやら、代替要員の方も、すぐに来てたのです。〕
朋:でっさぁ――― その、代わりの先生――― 聞いた話によると、すっごい美人さんなんだって―――!
冴:ぇえ?! じ・・・じゃあ、女教師――――で、しかも教科が『古典』? なぁんか・・・すっごいステキねぇ~~~~♡
朋:でね?でね? そのまた詳しい話によると―――
この春、東京方面の教育大学、首席で卒業したんですって――――!!
冴:ぇえ――――っ! それじゃあ、ますますかっこいいじゃん―――!!
慈:(はぁ~~・・・に、しても・・・・朋のヤツ、一体どこからそんなネタ、仕入れてくるんだろ・・・)
――――ん? に、しても、待てよ?? この春―――で、東京方面の大学ぅ??
あ・・・ありえねぇ・・・いくらなんでも、考えすぎだろ?自分・・・・。(ガタガタ・・・)
朋:なに怯えてんの? ジル・・・・
冴:さぁ・・・・?
〔なんだか、とても当てはまる事項がありすぎ―――― ゆえに、ま・さ・か・・・の方向性で、勘繰ってしまうジル。
それもそのはず
すごい美人
この春、首席で大学卒業
その上主席で・・・
なんですから♡
ジルも、あの人でないことを祈って、ただその時間の来るのを待つだけ・・・・の、ようです。
(その心境とは――― 死刑執行を待つ時の、刑囚に似たり――― の、ようで・・・・)〕