<四>
陣:ぅぉおおお―――!
竜:むンッ―――!
―――ガシッ!
直:(むっ?!あいつ―――初めてまともに竜と組んだ・・・)
部:いょぉ〜〜―――ッし! 竜さん、そっからいっけぇ〜〜!!
部:ナスビに思い知らせてやれ〜〜――!!
竜:ふん・・・どういう心境の変化かは知らんが―――
これで決着をつけてやる!!
陣:〜〜―――ッくッ!!(う・・・上手く、場外線まで誘わなけりゃ―――)
ズリ〜〜―――ズリ〜〜――― ズリ―――・・・
竜:・・・・この状態で―――俺に組まれた状態で、まだ“逃げ”ようとは・・・
見苦しいわあぁ――――! そりやぁ―――!
部:おっしゃあ―――
部:出たぜ!竜さんの伝家の宝刀―――
部:内股ぁ――――!
〔ここで、無謀といおうか―――初めて竜次とまともに組み合った陣・・・。
そして、これでいよいよこの“茶番”も終わるかと思いきや―――なんと、またも陣は“逃げ”を打ち出したのです・・・。
そう―――竜次と組み合ったまま・・・
それを、ただ単に“見苦しい”と判断した竜次は、自分の十八番の伎―――内股を繰り出したのです。〕
――――が・・・
陣:(よ・・・よし―――ここだっ!)
ガッ―――・・・
竜:ぅ・・・・おっ―――?!!
直:(なっ――――なにッ??)
ズッダダ〜〜―――ン!☆
婀:場外ッ――― 待てッ!
部:な――――・・・なあっ???
部:・・・・だってぇぇ〜〜〜????
部:い・・・今のは一体―――?!
部:投げに行ったはずの竜次さんが・・・どうして――――
直:(あれは―――)もしや・・・“燕返し”!!?
陣:(い―――言われた通りだ!!)
〔そう―――なんと、偶然かまぐれか・・・ド素人のはずの那須野陣が、柔道部エースの守崎竜次を、投げてしまったのです。(結果はどうであれ・・・)
しかし、『燕返し』―――とは??〕