<二>

 

慈:は、はぁ〜〜い・・・。

  (つっても、陣君見てるのに・・・本気で打ち合うわけにはいかないよぉ〜)

婀:(はぁ〜あ・・・見透かされちゃったか―――ほんじゃ・・・ま、ほぉ〜んの少しだけ♪)(ス―――・・・)

 

陣:(えっ?あれ?? 婀娜那先生・・・どうしたんだろ、急に構えをといて―――)

 

慈:(うはぁ〜〜・・・コレ―――って・・・明らかに誘ってるなぁ・・・す、スキだらけ―――)(うず・うず)

 

綺:(ヤぁ〜〜レヤレ・・・またあやつの悪いクセが出おったか―――よし・・・)

  ほ〜〜〜れ!どうした、師範代! 相手はスキだらけだぞ?!!

 

慈:(う゛ヒ、いわれなくてもぉ〜〜・・・あ゛ぁ゛〜〜もうどうとでもなれ―――ッ!!)

  やぁぁ〜〜――――っ!!

 

婀:(むフ い♡♡ ちょいとこの角度で―――)

  あ、そぉれ―――

 

パシッ――☆                                                                              

〜はらり〜

 

慈:(で―――・・・え゛え゛っ?! あ、婀娜那さん?!こ、これ―――って?)

陣:(あれっ―――?婀娜那先生・・・)

綺:(ほう―――今回はそう来たか・・・)

 

婀:(むフフふふ・・・(にたぁ〜り)

慈:(ギクッ!&ゾクッ―――!)(ま、まづい―――っ!!)(ささっ―――・・・)

 

陣:(あれっ??やっぱり―――??!)

綺:(おっ―――逃げおったか・・・かわし方が上手くなったもんだなぁ。)

 

婀:(あ・・・アレ?逃げられちった―――)

 

 

〔でも、婀娜那のほうは、とある悪巧みを思いついたようで・・・

 

では、彼女の打った手―――とは? それは、構えを解いた『無作為の型』。

 

つまりは―――完全なすきだらけ、今の今まで打ち合いをしていた相手からしてみれば、

突こうが蹴ろうが、自由に出来る―――と、いうこと・・・

 

ですが、綺璃惠からしてみれば、どうして婀娜那がこんな行動に及んだか――――が、一目瞭然だったようでして・・・

しかも彼女、ジルには“スキだらけだぞ”と囃し立てた様子。

 

 

それであるがゆえに・・・慈瑠華は、半ばやけくその状態になり、婀娜那に打ちかかっていったのです。

すると―――

こうなる事を、“しめしめ”といわんばかりに待ち構えていた婀娜那は、

自分の道着の衿だけが払われるように移動をし―――(0.34秒)

 

道着の下が、“どんな”状態であるのかを、全員に見せ―――(0.79秒)

 

す・る・と?陣はまるで何かを見間違えたか・・・の、ように眼を『ぱちくり』させ初め―――(1.13秒)

 

・・・と、ほぼ同時に綺璃惠の口からは『そう来たか・・・』の、一言―――(1.14秒)

 

そうすると、婀娜那の顔はなにやらエロイ笑みが・・・・(1.64秒)

 

すると慈瑠華は、動物的に身の危険(笑)を感じ、寸でのところで身をかわし―――(1.71秒)

 

しかも、そうすると陣の目にも、遮るモノが無くなった事で、

婀娜那の道着のしたがどんなになってるかわかったようで―――(1.92秒)

(ここで一つ―――・・・どうやら綺璃惠には、婀娜那の企み事など『先刻承知』のようですが・・・

―――に、しても、『逃げ方が上手くなった』って・・・)

 

ところが―――?? もう心はすでに『オープン・ザ・セサミ』の状態だったこの人は、結果総スカンを喰わされる結果となり、

ちょこっとばかり、がっかりさんのようです。

 

 

――――と、なんとも、僅か数秒の間に、こんなやり取りが展開されていたとは?!!

まさに人知を超える奇蹟のようです。(笑)〕

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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