<五>
婀:――――――・・・・・。
慈:(あっ―――来た・・・)あ・・・ぁああっ――――!!?
陣:(あ・・・婀娜奈先生??)
小:(こ・・・この人が―――あのときと、それに・・・免許証の写真と、同じ人物?!!)
〔そこにいたのは、紛れもなく今日の当事者の一人―――黒江崎婀娜奈・・・
ですが、普段の彼女を知っている者は、現在の彼女を見て非常に驚いたのです。
いつもは―――明るい笑顔を絶やさない彼女・・・・
男女の隔たりなく、生徒に接してやれる―――よき教師・・・
そして、時たまには、ひょうきんな言動をして、その場の盛り上げ役を買って出る彼女―――・・・
しかし―――そこにいたのは、今までのとは、明らかなる 別人 ――――
その眸に宿されたるは・・・羅刹の光か・・・・
それは、このもののこの一言にも集約されていたわけであり――――〕
綺:ふっ――――ふふふ・・・・どうやら、光臨したようだな・・・。
慈:(え??)光臨――――って??!
綺:双方―――用意はよいか!!
慈:あっ・・・ちょっ―――師範??!
綺:では―――これより、『真蔭』と『示現』の試合を行う。
勝敗は双方どちらかが力尽きた時点で、その見極めを行うものである。
その立会いは――――不肖このワシが行う・・・・
初めぇえ〜〜―――!!