<伍>

 

マ:おい、私はまだ 終わった ・・・とは、一言も言っていないぞ?

 

サ:だろーな。

 

マ:ようやくお出ましのようだ。 ディアブロが四体。

 

 

ア:よしヱルム、お前はここで休んでな。

ヱ:す、すみません、アダナさん。

 

 

お:ここは、わたくしが守って差し上げますわ。

ヱ:あっ、あなた・・・申し訳ありません。 よろしくお願いします。

 

 

サ:おい、臾魅にナオ。

 

臾:なんでっか?

ナ:なんだ?

 

サ:お前ら、おひぃの下(もと)に行ってやれ、多分あいつ一人じゃもてんかもしれん・・・。

臾:おっしゃ! わかった!!

ナ:そういう事なら、まかしときな。

 

 

お:あっ、あなた達・・・・そう、宜しく頼みますよ。

臾:まかしときぃや! うちらがきたからにゃ、大船乗った気でおってええで??

ナ:ま、どっちかっつーと、ドロ舟のほうだけどね・・・。

 

臾:アミさん・・・・、そらあきまへんで?

ナ:へへっ、わりィわりぃ。

 

 

サ:さぁ〜〜て・・・・来な! 一瞬で終わらせてやる!

『鵺抓み』!(ぬえつみ)

(殺気を全く感じさせない刃を発生させる技)

 

ア:私らもやるよ! タルタロス!

タ:おうっ!

 

ア:出でよ! 我が大剣『グラム』!  そして・・・冥き(くらき)風を喰らうがいい!

『ハリケーン・スクライド』!

(アダナのよく多用する技)

 

タ:今度はこっちの番だ!!   出て来い! 『丙子椒林』よ!!  そして・・・喰らえ!!

『カルネージ・シークエンス』!!

(こちらも、タルタロスのよく使う技)

 

ア:よしっ! あと三つ!!

 

 

臾:こぉっちきたら大火傷負わしたんでぇ〜〜?!!              喰らえや!  『煉獄掌』!!

  うっそぉ〜〜、きかへンのかいな・・・。

 

サ:ちっ! バカヤロウ! ヘマすんじゃねぇ!!

 おい おひぃ、そっからすぐ退けっ!! 出なけりゃ、お前ぇがあぶねぇぞ!!

 

 

お:なりません! だってここには・・・・

ヱ:すまない・・・逃げて!

 

お:えぇっ!? で、でも・・・

ヱ:・・・・・(ニコ)。

 

ドン・・・

 

お:ああっ! あなた・・・・!!

 

ア:な・・・っ! ヱっ、ヱルム!!

タ:あいつ・・・・!!

 

(見ず知らずの自分を救ってくれた、自分によく似たおひぃさんを巻き添えにすまいと、ヱルムがとった手段は・・・

なんと彼女を突き飛ばした事なのでした。

 

仲間のアダナ、タルタロスは離れた場所で戦っており、どうみても彼女を救出するには間に合いそうもありません。

ですが、結果的には彼女達は助かったのです。

 

では・・・誰が一体助けたのでしょう?? それは・・・)

 

婀:姐上! 今 お助けいたすっ!!

『クラナヴェル・ザッハ』!!

(ほとんど音速に近い攻撃)

シュ・・・・                           ・・・斬ッ!!

(ふぅ・・・・)まにあったか・・・。 姐上、お怪我は?

 

お:有り難う・・・、幸いどこもございません・・・。

婀:そうでございますか・・・。 

 

お:・・・それにしても、まだこの期に及んであのお二方が動かないというのは・・・・

ス:ふぅん・・・・ これ も違うんだろねぇ・・・。

 

お:あ・・・ッ、す、ステラさん・・・。(い、いつのまに・・・)

婀:社主殿・・・妾のあとをついてきたのですな・・・?

 

ス:あら、わかっちったぁ〜?

婀:イケませんぞ、ズルは・・・。

 

お:そ、そんなことより・・・どうして これ も違うと分かるのですか??

 

ス:カン だよ カン。 それに、あの二人の実力からして、あの程度でもザコだという事だろしさ。

  よっぽど手の内見せたくないんだろねぇ。

 

婀:しかし・・・いかんせんこれでは妾達の手に余る・・・・。

 

  ・・・・なればいたし方がない。    シホ殿よ、これを受けられいっ!

『フレア・ストライク』!!

 

(婀陀那、自分の持ってる剣『ジグムンド』に炎を宿らせ、なんと事もあろうにシホに向かって投げつける  すると・・・)

 

ヒュ・・・・・                        ・・・ゴオオォォォ

パシッ!

 

 

マ:・・・・。

 

ア:ああっ! 同士討ち!!?

タ:一体何を考え・・・な・・ッ、あれは・・・・!!

 

ソ:『成る程な、あれがこちらの世界でのワシというわけか。

  ふふ、・・・にしても気味の悪いくらい、よく似ておる』

 

(そうそこに在ったのは・・・ 一人 の マザー の直前で 停止 していた 剣 であり・・・・

しかも、その纏っていた炎は、彼女と供にあった存在を呼び起こすには充分なものだったのです。)

 

ソ:全く・・・・私に対して、こういうことをするとは・・・。

  一体どういうつもりかね?  低級神・・・。

 

コ:フぇ〜〜ン、怖かったですみゅ〜〜。

乃:・・・・なかないでみぅ、ねぇ様・・・・・。

 

婀:おうおう、すまなんだのぅ・・・。

  見ての通りじゃ! ソロン殿!!  今は静観できうる事態ではない!!!

 

ソ:それでも・・・・私はまだ出んよ。

婀:な、なんじゃと?? お主・・・今がどういう事態であるか!!

 

ソ:だからこそだよ、低級神!!

婀:ぅむ・・・・ぐうっ!!

 

 

シ:お待ちくださいっ! ならば私が出ますっ!!

婀:ンな・・・シ、シホ殿本人か??

 

シ:そうです・・・。 ソロン様は大局を見据えているのです、ならばここは私が出るというのが道理!!

 

  来なさい! ディアブロよ、お前達など物の数ではないという事、分からせて上げますっ!!

 

地より出でし魂の烈動よ、雷となりて其を打ち滅ぼせ

『ローザーズ・ウィスプ』!!(20hit!!)

 

天空におわす雷の刃よ、敵を討て

『ヴェイパーズ・クライム』!!(8hit)

 

  止めです!!

闇の深遠にて、重苦に蠢き狂える雷よ、驟雨のごとく打ちつけよ

『グラビティ・ブレス』!!(6hit)

 

 

女:さぁっすがね・・・。(あと二つ・・・か、このいずれかが本体・・・?)

 

ソ:私と・・・同じ事を考えているようですなぁ、女禍よ。

 

女:ぅん? そうねぇ・・・、でもこの二匹も囮・・・ということも・・・

 

ソ:そう、十分に考えられること。 だから私は動かない、いや・・・・迂闊には動けんのですよ。

女:辛い事よね・・・・お互い。

 

 

ア:お、おい・・・・すげぇよなぁ、あの女・・・ジョカりんみたく、でケェの連続詠唱しやがった・・・・。

ソ:『しかも余裕の方もあるようだな、どこぞの誰かとは大違いだ』

 

ア:うっせィな・・・。 分かってるよっ! (ちっ!)

 こっちも四の五の言ってられないみたいだ。 頼んだよ、ソロン。

ソ:『是非もない』

 

ア:行くぜ!!                                          我が血肉をわけし、盟約の輩よ出でよ!!

バシュ・・・!!

 

 

婀:なんと・・・!! あの者 気でも違ったのではないのか?  自らの腕を・・・?!

な、なんと??!

 

ヱ:ふふ・・・あれでいいのです。 あの人の体の中にはもう一人誰かがいる。

  そう、私達の世界で、古えより『魔皇』として恐れられた存在が!!

 

 

 

 

 

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