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(そして、それから数日は、特別に何事も起こることはなく、過ぎたのですが。  とある日の出来事に、こんな事件が起こったのです。

ギルドの保管室から、アダナが廊下を駆けっているのが見受けられますね・・・。)

 

 

ア:オ―――イッ!ちょ、ちょっと!! コラ!待てったら!!

  あっ、そっちへ逃げた・・・・おいッ!ギャラハット!そっちふさげ!!

 

ギ:お・・・おいおい、何も、こんなヤツ等如きで、大騒動しなくたって・・・。

 

ア:つべこべ言ってねぇ――で! 早くしないと全部逃げっちまうぞ!!?

ギ:わ、分かった、分かった・・・。

 

 

(・・・・なんと、ここの資料保管室から、何かが逃げ出したようです。

一体ナニが・・・?  どうやら、その何か、ちぃさく、しかも ぴょんぴょん 跳ねているようなのですが・・・・

も、もしかして・・・?)

 

 

ヱ:ど、どうしたんです?この騒動は。

ア:あぁ、ヱルム・・・。  いや、その――・・・ちょっと私がドジ踏んじまってな・・・・あいつらが大量に逃げ出したんだよ〜。

 

ヱ:えぇ?? あ、あいつ・・・・ら・・・・って??

 

 

(すると、ヱルムさんの頭の上に・・・)

 

ぴょん

クケケケケ・・・・

 

 

ヱ:い゛っ!!こ・・・っ、これは!!

ア:あっ!いた!!  いいぞぉ〜〜〜ヱルム・・・・そこ・・・動くなよぉ〜〜〜〜。

 

ぱしっ!

 

ア:よしっ!そら捕まえた。

 

ヱ:カ・・・・カエル??

ア:あぁ〜〜そうなんだよ・・・。 ほんの、ちょっとした手違いでな?解剖実験用のこいつら・・・大量に逃げ出しちまったんだよ〜〜。

 

ヱ:逃げ出しちまったんだよ〜〜っ。  ・・・って、こ、これジョカリーヌ様が大の苦手でいらっさる・・・。

ア:(ニッヒッヒッヒ・・・)

 

ヱ:あんた・・・・もしかして ワザと じゃなぁい?

ア:あ、さぁ〜〜〜て、なぁんのコトやら。(キシシシ・・・・)

 

 

(な、なんと、偶然(??)にも、ヱルムさんの頭の上に乗っかったのは、 カエル だったのです。

しかも、管理していた水槽より大量に逃げ出したようなのですが・・・・

それよりも、今のヱルムさんの言葉が本当なら・・・これはまさしく大変なことなのでして。

でも、この一件を企てた人物は、どうやらどこ吹く風のようです。

 

そんな事より、コトもあろうに、一匹の大物が、エリアちゃんと女禍さまのまん前に!!

しかも、タイミング最悪で、ヱルムさんとアダナも、丁度この場面に出くわしてしまって・・・・・。)

 

 

ヱ:ああっ!あ・・・・ ま、まずい!!あ、!!あ、あんな大きなの・・・あの方が見られたら気を失われて・・・

ア:へッへへ――まぁ、ヱルム、ちょ〜ッと待ちな。

 

ヱ:え゛え゛っ?! ちょ・・・ちょっと!アダナさん??!

 

ア:おぉ――――い!エリアに、ジョカりぃ〜ん! そっちに大きいのが行ったから、気をつけろ〜〜!

 

エ:え? あ、アダナ様。  一体ナニがこちらに・・・・(う゛っ!げっ!! こ・・・っ、こいつわ゛っ!!)

  あ・・・あわわ・・・ジ、ジョカリーヌさん・・・。

 

女:へ?ナニ? エリアちゃん・・・・・。

 

ん゛〜〜〜ん゛〜〜〜〜

 

ヱ:あ・・・・ああ・・・・ジ、ジョカリーヌ様・・・・。

 

ん゛〜〜〜〜ん゛〜〜〜〜

 

女:・・・・・。

 

 

(すると、次の瞬間!!)

 

わ し づ か み っ !

 

エ:え゛っ?!! 煤i゜◇゜;;)

ヱ:え゛え゛え゛え゛え゛え゛っ???! 煤i゜◇゜゛;;)  ジ・・・・ジョカリーヌ・・・・様っ??!

 

女:・・・・ど――したんにょ?これ・・・。

ア:あっ!悪りぃ悪りぃ。 こいつさぁ、保管室から、逃げ出しちまったやつでよう。

 

女:ふぅ〜〜ん・・・。

 

エ:あ・・・・あの、ジ、ジョカリーヌさん? だ、大丈夫なんですか?そんなに握っちゃって・・・。

 

女:へェ?ナニが?  ・・・・ああ!これ?!

  いっやぁ〜〜これ・・・ってねえ、焼いて食べると、意外とおいちぃんじゃそよ。

 

ヱ:えっ?!へっっ??! い、今・・・なんて?食べるぅ?!(み、見ることも敵わなかったお人が???)

 

女:ん??うん・・・。  そいえば、妾も久しく、口にしておらんのう・・・。

  いや、意外にの?淡白であって、鳥の肉に似ておって・・・・おっ!そぅぢゃ! 今日のお昼は、こいつにしよっか?

 

ヱ:い・・・・い゛い゛ッ!ジ・・・ジョーダン・・・・

ア:おっ!いいっスね――それ♡

 

ヱ:ちょ、ちょっ!! ア・・・アダナ・・・さんっ??!

ア:ヘへっ、まあ、まぁ〜いいぢゃあないの。

 

 

女:ほいじゃあさ、ここの生け簀に案内しちょくれ?

ア:ヘイヘェ〜〜イ。(ニッシッシ)

 

 

(い、生け簀・・・ってねえ、女禍さま。 そんなことよりも、本当のジョカリーヌ様って、カエルは苦手なんだってよ?

それを・・・・ わしづかみ ですかぁ??(イイ―――のかね、ホントに。)しかも、それを食べる・・・だなんて。

 

まあ・・・確かに、中華は、椅子・机・車・・・以外の、足のあるもの全部食べる・・・っていうぐらいですけどねえ・・・

 

ほらほら、折角、誤解とけかけた、ヱルムさんの目が・・・。

 

 

で、もって、ギルドの資料保管室の、水槽の前で・・・。)

 

 

女:ほほぉ〜〜〜う、さっすがに、活きのいいのがおるのう、よりどりみどりぢゃ♡ どれどれ・・・。

 

ヱ:い・・・活きがいいの・・・って。 ああっ!あんなに大きなのを・・・

 

女:へっ??!い、いけなかったンにょ?

ヱ:い・・・・いへ、そうではなくて・・・・

 

エ:(ちったぁ空気よめよ・・・・この人は・・・・)

 

ア:(ヘへ――ン、その調子、その調子♡)(ニヤニヤ)

 

エ:(はあぁ――――っ、それにしても、全部この方の差し金・・・・やるわね。)

  それにしても・・・・全部で五匹・・・ですか。

 

 

(・・・・と、ここでクッキングタァ〜イム!)

 

チィ〜〜ン☆ (早ッ! 煤i―▽―;;)

 

女:ホイッ!でっきあっがりぃ〜☆  食べるときは、そのまんまでいいッしけども、タレも作っといたし、お好みで、塩とかでもよいのじゃよ?♡

 

ヱ:は・・・・こ、これが・・・。(さっきまで動いてたヤツ・・・・ですか・・・(―フ―;;)

エ:う゛・・・・っ!!  (←思わず目をそむけるエリアちゃん(^フ^;;A)

 

ア:フゥ〜〜ン、ちょい味見♡(パク)

 

エ:あっ!アダナ様ぁ??!!! 煤i◎0◎ll;;)

 

ア:(ムグムグ・・・) おッ!こいつは・・・・意外とイケるねぇ〜。

 

女:で、ござんしょぉ〜〜〜っ?!

 

ヱ:ホ・・・・ホントに??

 

ア:ああ〜ホント、ホント。 ほれ、試しにお前も食ってみなって。

 

ヱ:う゛・・・・。(パク)  ・・・・・・。(ングング)  あ・・・ホントだ・・・鳥の肉みたい・・・。

 

エ:ホ、ホントですかぁ? ヱルムさん。

ヱ:ええ・・・・ほら。

 

エ:(パク・・・) ・・・・・。(ングング・・・・) あっ・・・・ホントだ・・・。

 

女:で、ございましょおぉ〜〜〜っ?!

 

エ:そ、それにしても・・・これ、一つあまりますけど・・・一体誰の?

ア:(プッ!クックックッ・・・・)

 

 

(そうですよねぇ、確か、女禍さまに、エリアちゃんに、ヱルムさんに、アダナ・・・の、計四人で昼食をしてたようなのですが・・・

そういえば、エリアちゃんのセリフにも、“全部で五匹”・・・と、あったように、一つ多いですよね―――。

 

と、すると、この一匹余分なのは、一体誰のなんでしょうか? じつは・・・・それは・・・)

 

 

コ:あっ、済みませぇ〜ン。 遅くなりまして・・・・

 

エ:あ゛・・・・!(コ、コーデリアさん・・・た、確か・・・この人もジョカリーヌと引けをとらぬぐらい・・・・)

 

コ:えぇ〜っと、今回私もお昼をご一緒してもいい・・・って、長老様からお許しがあって・・・・

 

ヱ:え゛っ?!わ、私があぁ??!

ア:ぃよっ!ヱ―――ルムッ。 お前、まだ食い足りてねぇなぁ〜?ほれ、私のを一つやるからってばよっ。(ぐいぐい)

 

ヱ:んがっ、んぐっ。

 

コ:(はあ?) それで・・・・これですか。 一体、食材はなんなのです?

 

ア:んん〜? 一度食べたら〜、病み付きになるヤツ。

 

エ:(う゛・・・・わ、私は・・・・知らねぇ〜〜ぞ!と・・・。)

 

女:まあまあ、妾が丹精込めて作ったんじゃから、一口食べてみニャそよ。

 

コ:え?!ジ・・・ジョカリーヌ様直々の・・・ですか?! そ、それでは馳走にあがらねば、失礼に上がるというもの・・・

  それでは、早速・・・・いただきます。

 

ア:(ニヤニヤ・・・)

ヱ:(あぁ――――ご免なさいね?コーディ・・・・)

エ:(これが・・・ アレ だと分かると・・・どういうリアクションとるんだろーか・・・この人は。)

 

女:(^v^)~(ニッコニッコ)

 

 

コ:(ングング) あら、意外に淡白ですね・・・。 なんなんです?鳥肉?

(クンクン・・・)・・・・ぅう〜ン・・・・でも、それにしては、ちょっと、泥臭いよーな・・・

 

ア:おぉ〜い!コーディ、こっち見てみ?

コ:えっ?!なに??アダナ・・・・

 

ア:ほぉれ。

 

けろけろ・・・(手のひらサイズ(^x^;;)

 

コ:・・・・。(◎x◎;;) (カラァ〜ン♪)

  こ・・・・っ、これ・・・(ゴクリ) さ、さっきあなたがが・・・(ワナワナ) ドジ踏んで、たいりょ―に逃がした・・・・って云う・・・(プルプル)

カエルぢゃあないのよ・・・(ガク ガク・・・)

 

ア:いっやあ〜〜そーなんだよ、あん時ァさすがに往生したねぇ〜〜。(しれぇ)

 

コ:そ・・・そ・・・そ・・・それがが・・・(ガタガタ)

なッ・・・なッ・・・な・・・・・・(ゴクリ) なんっっっ・・・・で、ここにィ??(○フ○;;;;)(だらだら)

 

ア:んん〜? おめ、さっきまで、これ・・・うめ――うめ――・・・っつって、

  喰ってたぢゃんかよぅ!(ばんばんばん!)

 

コ:で?え゛??  う・・・・・うしょ・・・・でしゅよね?ヱ・・・ヱル・・・長老様ぁ??

 

ヱ:なははは・・・・(共犯者壱号(^^;;)

エ:あははは・・・・(共犯者弐号(^^;;)

 

ア:いっやぁ〜〜〜ホントなんだな?これが!  どうだ?も一本付けよっかぁ?!

 

コ:(○ロ○lll)~゜(ちぃ〜ん)

 

女:あり?この人・・・全く動かなくなっちまったジョ?(つんつん)

 

ヱ:かあいそうなコーディ・・・・。(ジョカリーヌ様・・・何もつつかなくても・・・)

エ:(そりゃ・・・・ショックよ・・・・ねぇ〜。)

 

 

(ナニが、可哀相・・・って、今まで、美味しい美味しい・・・って、パクパク食べていたのが、

こともアローに、ゲテモノで、しかも自分の最も苦手とするものだったら・・・って、

そりゃーそれが分かった日には、一瞬にして灰になってしまったのも、無理らしからぬところのようであります。)

 

 

 

 

 

 

 

 

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