≪八節;埋伏の刃≫
〔それはそうと―――味方の将からこんなにも面白くもないことを、これ以上聞きたくないとしたからか、
フォルネウスも渋々カインたちの所在をビューネイに伝え、ここにこうして・・・図らずも対面を果たしてしまう者達が―――〕
ヒ:(こいつ―――が・・・)
ギ:(魔将の中でも、実力が第一とされている者・・・)
カ:・・・なにか―――ご用がおありですかな、ビューネイ殿・・・
ビ:そう・・・構えることもあるまい―――我らは身内も同然なのだ・・・もう少しリラックスをされてはいかが・・・かな。
ヒ:・・・“敵”を目の前に―――リラックスもあったもんじゃないっ!!
やぁああっ――――!!
―=追い掛け=―
ギ:ヒヅメ―――・・・
――――ぬぉおおお!
―=屍鬼慟哭=―
ヒ:―――くっ・・・
ギ:やはり――― 一筋縄ではいかんか!
だが・・・決して弑(と)れぬ相手ではない―――
ヒ:カインさん―――弑(や)ってしまおうよ・・・幸いに相手はこいつ一人―――あたいたち三人が束になってかかれば・・・
カ:うん・・・そうだな―――
〔その場には―――やはり・・・と、云うべきか、刺すような緊張感がありました。
しかも相手は七魔将の筆頭―――それがたった一人で自分たちの目の前に立っている・・・
こんな好条件・好機を逸してはならないモノ―――と、まづ初手はヒヅメとギャラハットの養父子(おやこ)が、ビューネイに斬りかかったのですが・・・
ビューネイの方はどこ吹く風か―――と、云った表情で、自分の得物であるサイネジアで彼らからの攻撃をただいなすだけ・・・
―――とは云え、一旦斬りかかってしまった以上は、「戯れ」未満で済まされないことからか、
次にヒヅメはカインにも加勢するように促せたのです。
そう・・・あの時―――と、同じように・・・〕
カ:―――覚悟して頂こうか・・・ビューネイ・・・
ビ:――――フッフッフ・・・・クッ・・・ク・ク・ク・・・
ヒ:―――何がおかしいって云うんだい!
ビ:―――そうやって、あの兄弟を葬り去った・・・のか。
ギ:・・・だ―――と、云ったなら・・・?
ビ:ふむ、中々センスのいいジョークだ―――
ヒ:このおぉ〜! あたいたちは―――冗談交じりなんかでやったんじゃないっ!!
いぃやぁあ〜―――!
ビ:(正面から・・・)―――むっ?! 消え・・・
ヒ:弑(と)ったぁ―――!!
―=四方殺陣=―
ギ:―――ここだ!
〜吼えよロンバルディア〜
―=紅蓮閃=―
カ:これで終わりだ―――・・・
―=音省(おとはぶき)・弑冥(あやめ)=―
〔三位一体の同時攻撃―――そう・・・あのとき、ヴェネフィックの兄弟を暗殺した時と同じ要領で、
今度は七魔将の筆頭と云う、思わずも大きい獲物を仕留めようとしたのですが、
これがなかなか―――・・・相手が魔将の筆頭であると、今更ながらに思い知らされたのです。〕