≪二節;主従対面≫
〔キリエは―――自身の目の前に存在する、とても不思議な・・・七色に輝ける宝珠に向かい、
当時からの官職名と、自分の官姓名を述べ、今までの経緯(いきさつ)の報告をしていたのです。
すると、そんな最中(さなか)――――或る異変に乃亜ちゃんが気付いたようです。
では、その異変とは――――・・・・〕
乃:・・・え?? あ――――っ!!
コ:どうしたの? 乃亜・・・玉座のほうに、一体何が・・・・・ぁ―――ああ・・・・あああっ!!
キ:どうしたの・・・二人共、騒がしいわよ。
今、ご報告の最中なのだから・・・・
乃:キ、キリエさまぁ―――
コ:ぎ、玉座のほうを―――
キ:(ン??)玉座に? 一体誰・・・が―――・・・
〔スピリッツの仲良し姉妹の一人である乃亜ちゃんが、普段は人気(ひとけ)の感じられない玉座に、何かしらの気配を感じたのか・・・
ふと背後を振り返ると、実に驚嘆の声を上げてしまったのです。
それを訝(いぶか)しんだコみゅちゃんも、一体何事か・・・と、玉座のほうを見れば、また彼女も。
そして、その二人に対し、背中越しに『騒がしい』と注意するキリエも、この姉妹二人に促され、ようやくにして玉座のほうを見てみれば・・・・〕
キ:あ・・・あなた――― いえ、あなた様は!!
〔玉座にて、鎮座する見覚えあるお姿・・・
頭上には黄金作りの冠を頂き――――
頭髪は小豆色をなし――――
その慈愛のこもった瞳は瑠璃色―――――
その身にも、“紫”を基調とした衣服を纏っている――――
そのお方こそ・・・〕
キ:じ――――女禍様!!
女:(女禍=ユーピテル=アルダーナリシュヴァラ;約7万年前に、この大陸に君臨していた『皇』であり、
今までに述べられてきたところの、伝説上の『仁君』・・・しかし、亡くなられたはずなのでは?)
やぁ―――・・・・。
〔そう・・・そのお方こそ、今までに数多くの逸話を遺し、古えの昔に「皇」としてこの世界に君臨をし、
その治世は『世紀の人徳の政』として知られ、『仁君』として万民に親しまれ、愛されてきた存在・・・
「女禍=ユーピテル=アルダーナリシュヴァアラ」その人だったのです。〕
キ:あっ―――・・・あぁ・・・・・わ、われらが君主様が―――・・・
女:永い間―――・・・本当に苦労をかけたね・・・キリエ、すまなかった。
キ:いえ――――いいえ! どうして済まなかったなどと・・・勿体のないお言葉でございます・・・。
女:キリエ――――・・・・
コ:ぅわわ〜〜――――ん! 女禍様ですみゅ〜〜――――!!
乃:ふぇえ〜〜――――ん
女:あぁ――――っ、これ、お前達・・・
コ:いっ・・・いったいですみゅ〜〜〜☆☆
乃:すりぬけてしまいまちた・・・。
女:もう―――仕様のない子達だね。
今の私は、精神体(アストラル・バディ)なのだから、すり抜けてしまうのは当たり前じゃないか。
コ:あ・・・ッ、そうでしたみゅ。
乃:ねぇちゃまおっちょこちょい♪
女:(ウフフ・・・)