≪三節;驚くべき真実≫

 

 

〔かくして、旧礼拝堂の位置を教えられた二人は、そちらの方へと向かう事となり―――

その道中に、女皇であるアヱカが、自分を伴おうとした理由が、朧げながらに判り出した婀陀那が話しかけるのには・・・〕

 

 

婀:それにしても姫君―――まさかあなたのお知り合いが、この国の創設者の像・・・とは、実(げ)にも面白き―――

ア:―――・・・。

 

婀:あっ?姫君―――??

 

 

〔婀陀那の、一つ目の疑問は解けました。

自分の主君であり友誼を交わした者は、その人自身の旧知を訪ねることと―――その旧知の人物を自分に合わせるために、この国へと訪れたのだ・・・

そのことは判りましたが、その人物自体は、この国・・・サライ国建国の主にして、伝説にまでなっている人―――

そんな大昔の人物と、現代を生きる女皇とが、知り合い・・・とは―――?

 

それが普通ならば、冗談の類と受け取られてもおかしくはないことでした。

けれども、当のアヱカ本人は、大真面目でした。

 

それを証拠に、婀陀那に云われたことを気にすることなく、旧礼拝堂のある方向へと進み、内へと入っていったのです。

 

そして婀陀那は・・・自分の主君であり友誼を交わした人物が、冗談を述べていたのではないことを、思い知らされたのです。

それというのも―――・・・

 

 

しばらく旧き建物の内を歩いて行くと、その像は静かに佇んでいました。

 

憂いを顔の表情に湛え、何かを祈りあげている像―――

ここ最近、手入れの行き届いていない、煤けた像―――

 

その像の前まで進むと、婀陀那はある事実に気付かされることとなるのです。〕

 

 

婀:姫君、これが・・・

  あ、あっ―――これは?!!

 

ア:・・・これが、マハトマの創始者にして、サライ初代の教皇でもあったミトラ・・・

  そして・・・私の―――旧き友であった者。

 

  それにしても、皮肉なモノだ・・・再会がこんな象になってしまうなんて。

 

  待ってて―――君自身が課した呪い、私が解いてあげるからね・・・。

 

〜忌まわしき呪いの解除を カレイドクレストのマスター アヱカ=ラー=ガラドリエル が認証する〜

=クリアランス=

 

 

〔驚きの真実とは、まさにこのことを云うのでしょうか・・・。

聞き違いなどでなければ、確かにアヱカは自らの言葉で、この像のモデルとなった人物が自分の旧知の友だと云ったのです。

まださらには、あたかも像本体がその人物であるが如くに、解呪の為の言の葉を紡ぎあげた・・・

 

―――と、それと同時に、やはりそうであったかの如くに、石で出来ているはずの像が、見る見るうちに生身の人間の様になってきた・・・

 

そして、やがてそれは、髪の毛や肌は云うまでもなく、身に纏っている衣服までも、息づいていた時と同様に生々しく甦ってきたのです〕

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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