≪三節;天才プログラマーの影≫
〔とは云え、一大告白をして自身を「破壊兵器」だと云うのならば、一体どのくらいの可能性を秘めているのか・・・
タケルは、ナオミに慎重に訊くのでした。〕
タ:そう云うことか・・・それでは、これからはお前のことを何と呼べばいいのだ。
ナ:ナオミ―――の、ままでいいよ・・・。
それにさ、いちいち本当の呼び名をすると、私でも舌を噛んじゃいそうなんでね。
それに・・・この名前―――「人間らしくなるように」・・・って、あいつから貰ったんだ。
〔その名前こそが―――「ナオミ=サード=アミテージ」・・・
畏るべき自律型の破壊兵器が、そうならないように―――と、現在の正統な所持者の配慮の下、授けられた名前・・・
意外なことながらも、血生臭かった殺戮兵器は天才プログラマーの恩恵もあったからか、次第にその残虐性を薄めていくこととなり・・・
いや、しかし―――・・・〕
タ:では―――なぜ今、ここにこうしている・・・
ナ:それは・・・さ―――判ってるんだ。
ここを統一するためのフェーズ(局面)が、最終を迎えつつあることを・・・。
それにあんたたちは、あの要塞を攻略するための手段を失い、進行度を遅らせつつある・・・。
だから―――さ・・・
あいつから、「デストロイ・モード」と、それに関わる兵器の解除コードをセットアップして、あんた達の手助けをしてやるように―――って、さ。
〔その人型兵器が実装していた兵器やプログラムは、実を云うと失っていたというわけではありませんでした。
ただ、日常では不必要だったから、間違って暴走しないように―――と、正統所持者からプロテクトがかけられており、
また再び必要とするその時が来るまで、解除コードは正統保持者が保管していたのです。〕