≪四節;非情の再会≫
〔しかし―――それでも一つ不思議な事が。
それは、エルムとノブシゲとタケルが、現在のジィルガを見て認識を一つとしていたこと。
三人とも、生きてきた時代が違うのだから、現在のジィルガを見て認識を一つにすることは有り得ない・・・と、そう思われるのです。
ただ、一つ云えた事は、ノブシゲとタケルは相手の容姿を見て・・・ジィルガ=式部=シノーラ―――
エルムは内面的な感じから見て・・・ジィルガ=エスペラント=デルフィーネ―――
・・・と、解釈していたのです。
そう、つまりは・・・そこにいた敵将は、容姿は「ジィルガ=式部=シノーラ」でありながら、人格は「ジィルガ=エスペラント=デルフィーネ」―――
要は、アヱカと女禍の関係と同じだったわけなのです。
とは云え、所詮「敵」は「敵」なわけであり・・・。〕
ジ:タケルちゃんにノブシゲちゃん・・・よく来てくれたわ。
ところで私からお願いがあるの・・・ねえ、私の理想のために―――死んで?!
―=裏面;陸阡伍佰伍拾弐式;ファイナル・チェリオ=―
タ:くっ―――義姉上(あねうえ)、お気を確かに・・・
―=晄楯(こうじゅん)=―
タ:・・・どうされたと云うのです、ワシの事をお忘れになりましたか!
ジ:・・・フフフ、いいえ―――ちゃんと覚えているわ・・・。
私は、あなたを生かすために犠牲になった―――今でも疼(うず)くわ、この肚の痕(きず)が・・・
それにいいモノを持っているようね、私が女禍ちゃんを護るために創った「緋刀貮漣」・・・
その初めの所有者ってね・・・私なのよ。
〔次々と明かされ行く衝撃の真実―――しかもその事が、なまじ自分達が知っていただけに、エルム・タケル・ノブシゲの三人はショックを受けざるを得なかったのです。
けれどここに一人、そんな事を知らない人物もいたのです。
そう・・・タケルの良き妻である、婀娜那=ナタラージャ=ヴェルノア。
彼女は、彼ら三人がショックによって動けないでいる今、たった一人で戦端を切り拓いたのです。〕