≪三節;仕合い≫
〔そして―――試合の開始。
(この時キリエは、その辺の兵卒より、一本の槍を借り入れたようです。)〕
――ブゥ――――ン・・・ブウゥ〜〜―――ン・・・――
ヒ:ほんじゃあ―――遠慮なく行かさしてもらうぜぇ・・・。
こちとら、満足にヤりあったことなんざねぇからな・・・手加減はできねぇ――――かもな・・・。(にィ)
キ:いいわよ―――いつでもどうぞ・・・(ニコ)
ヒ:へっ―――言ってくれるじゃあねぇか! うぅりゃあぁ〜〜―――!!!
☆〜―― ガキィ――――ン ――〜☆
兵:えっ―――
兵:アっ―――
兵:し、将軍の、一撃を―――・・・
兵:止めちまった・・・・
ア:<ああっ―――! 見ていられません!>
女:<フフフ・・・それは取り越し苦労というものだよ、アヱカ・・・>
ア:<えっ?!>
女:<あの子は・・・曲がりなりにも、私の抱える将校の一角を担う存在だ・・・そう易々とはやられはしないよ―――>
ヒ:ほっほぉぉ〜〜〜―――う、中々やるじゃあねえか・・・このオレの一撃を、こうもた易く受け止めやがるとは・・・な。(ググ―――グググ・・・)
キ:(フッ――)そういうあなたも・・・言ってる割にはまだ余裕があるようじゃない―――
ヒ:へっ―――へへへ・・・言ってくれるねぇ〜〜、なんか、こう・・・久々に腕が疼いてくらァ―――(グググ―――)
これだったら―――、少々手荒に扱っても、ブッ壊れねぇ・・・・よ、な??(ス―――・・・ッ)
キ:(ナニ―――? 力が急に抜け―――)うっ―――!くっ――――!!
☆〜―― カキ―――ン ガキ―――ン ガキィィ――――ン ――〜☆
兵:おおおお―――ッ!
兵:あ・・・あの三連撃までも―――!!
兵:一体何者なんだ?!あの女・・・
ヒ:フフフフ――――へヘヘへ―――――(ゾクゾク・・・ゾクゾク)
キ:(ふ―――・・・っ)中々に・・・・こちらも、油断をしていたなら、一本取られていたところ――――――――ね!!
ザッ―――!
兵:お・・・おおお!
兵:ぼ、防御の体制から―――
兵:反転しての足払い?!!
兵:ス、すげぇ〜〜―――オレ・・・感動しちまったァ・・・・
兵:ああ・・・メッタとお目にかかれないぜ、こんな試合・・・
兵:それにしても―――将軍も中々だ・・・あの女の動き、ちゃんと捉えていたぜ??
ヒ:(ヒュ〜ッ♪)ヤぁるもんだねぇ―――あんたも。
流石にこのオレも、冷や汗を掻いちまったぜ・・・。
それに、以前(まえ)に、どこかの軍に所属していた事があるようだなァ?
キ:(ピク)ナゼ――――そう思うの・・・?
ヒ:へっ―――! ンなもん、勘よ勘!! このオレが、論理的に考えたって、しゃあねえだろ?!!
キ:(フフっ――)それも・・・そうね―――
ヒ:さぁ〜〜―――って・・・これでようやく今までの酒も抜けて、身体も温まった事だし――――
そろそろ・・・本気でヤらさしてもらうぜぇ・・・・。(ギロ)
〔それはまさに一進一退―――虎鬚将軍・ヒが打ちかかれば、方やキリエはそれを苦もなく受け止め―――
いや、それどころか、ヒの一瞬の隙が生じるのを見計らい、大抵の者では目が行き難い下段―――足払いを仕掛けたりもしたのです。
しかしながら、敵も然ある者、寸での処でそれをかわしたのです。〕