≪七節;存在(レゾン・デートル)意義≫
〔こうして―――痛ましいまでの、その心情を聞いたタケルは・・・〕
タ:セシル殿―――それは心配に及ぶ事ではありません。
あなたの兄は、紛れもなく、時代に望まれてこの世に生を受けたのです。
ただ―――時“期”的には悪かった・・・。
おそらく、この国―――いや、ハイネス・ブルグに限らず、この大陸全土の、どこの国々をしても、
彼ほどの才器を、使いこなせる処はなかったように思います。
セ:え・・・“大陸全土”―――この、ガルバディアの総ての国々・・・あのフをしてもですか??
タ:・・・・はい―――
今ある既存の国家では無理・・・ですが―――これから新しい“国家”と、その“君主”ならば??
セ:新しい――――“国家”??それに・・・“君主”様?? それが出来ると―――??
それより・・・そこでなら、兄は暖かく迎え入れられると?!!
タ:――――まあ・・・これはあくまでの可能性の問題です。
これからできる国家、君主様がそれだけの広い度量をお持ちだったら〜〜―――の、話しです。
セ:でも―――先生には、それが心当たりあるのでしよう??
タ:・・・・さぁ――――ワシもそこまでは・・・
あくまでも、可能性の問題ですので・・・。
それに―――ワシ達がこの世に生を受けているのには、皆にそれだけの“意義”が隠されている・・・。
その“意義”なくして、存在するものなどおりはしない―――と、思っていますので・・・。
〔存在意義なき存在―――そんな者などおりはしない・・・
現在、この世に存在している者達には、それぞれの意味があり、むやみやたらとしているわけではない・・・
それが例え―――“善き”事をしたとしても、また“悪き”をしたとしても・・・・そうタケルは、セシルに説いてやったのです。〕